GeminiやChatGPTなどの対話型AIも気が付けばテキストだけでなく画像や動画にも対応しています。皆さんはどうお使いでしょうか?例えば動画であれば、動画内の表示物や音などもAIが同時認識できますので、今までのテキストだけでは限界があった部分にも手が届きます。
いわゆる「マルチモーダル技術」と呼ばれるもので、複数のデータの組み合わせを統合して処理できる AI システム技術になります。この技術は入力と出力のどちらにも対応するため使い勝手が良い技術です。例えば、画像とテキスト資料を与えて動画出力させることもできますし、逆に動画を与えてその動画を要約した画像やテキストにまとめ出力することも可能なので、営業職や私のような企画職には非常に相性が良い機能です。
これで「目」「耳」「口」が揃った!?
あなたにモノ申す!辛口レビュアーとしてAIを迎え入れる
本記事は「マルチモーダル技術」初級編として構成していますが、まずはカンタンな使い方から始めましょう。Geminiなどのチャット入力エリアの+ボタンからファイル添付して…
「この添付ファイルの感想をください」とチャット入力するだけです。
ぜひ、あなたが丹精込めて作ったプレゼンpdfや資料動画などを“AIの目”で見てもらいましょう。
GeminiならGoogle ドライブから直指定ができて便利
すると「冒頭のトークが冗長過ぎる」「トピック文字が背景に埋もれている」「要約したページを追加してみては」などなど、耳が痛いが納得感溢れる指摘を次々としてくれます。
このAIによる指摘に対して、あまり気分が悪くならない理由は以下の2点があげられます。
- AIは最初に内容理解に努めて意図を組んだ発言をしてくる
- AIは指摘する際に代案も一緒に出してくる
「否定」から始まる会話は“敵対的”と身構えてしまうため、正しい指摘だったとしてもついつい「反論」したくなる“対人間”戦…
ところが最初に「肯定」から始まると“友好的”と感じるので、後の指摘は自分のためのアドバイスと捉えやすいのです。
これ…人間同士のコミュニケーションでも非常に役に立つので覚えておきましょう。(私はこのテクで喧々諤々の会議を何度と乗り切ってきました…汗)
開口一番「いや」っと否定文始まりが口癖の方はご注意を…
「代案」についても、「指摘と代案はセット!」っと十数年前の私の上司が常に言っていましたが、指摘だけだと「できない理由」出しをしているに過ぎず前向きに進めなくなるだけです。
KDDIアイレットのパーパスである
今日の「できない」を明日の「できる」に
を実現するためには「できる方法」を添えることがとても大事なのですが、AIはしれっとそれを実践していて素敵です。
もちろん「わかってないな~」っと思う指摘も時々ありますが、そこはこちらがマウントを取ってAIに教えてあげると“勝った”感じがして気持ちがいいです(←ちっちゃ!)
但し、意図が伝わらない表現を自身がしてしまっている可能性もあるので、過信せずに真摯にご自身のチャット記述の見直しもしておきましょう。
同じ方向を向いて進もう!
あなたのAIがイエスマンになっている場合の対策
資料などを添付しても褒める感想しか言ってこない場合は、AIが迎合的なイエスマンになっている可能性があります。
ファイル添付時のチャット欄に…
「この添付ファイルをじっくりと見て長所と短所をあげてください」と記入しましょう。
もっとハードに欲しいアナタは…
「この添付ファイルの悪いところや懸念点をどんどんあげてください」とお願いしてみましょう。
自分一人だと気が付かなかった指摘や他人に言われるとイラっとしそうな忖度のない意見が飛び出すこともありますが、意見されることが減ったベテランさんや在宅勤務しているような私にはありがたいお言葉です。もし、アナタが若手社員ならAIとのラリーでのびしろが大成長するチャンスです。
指摘や意見も採用するかはアナタ次第でOK
実践編:初見の視点が役に立つ
「8番出口」や「めっちゃカメレオン」の大ヒットで話題のSteamですが、研究開発でSteam向け縦型アクションパズルゲームを制作した際にストアページ用のPVを準備するステップがありました。
このPVはチュートリアル的な要素も含んでおり、初見さんでもプレイ方法やゲーム概要が伝わる構成を目指す必要があったため、AIに動画ファイルを添付して“まるっとレビュー”してもらいました。

<動画を見たAIからの主な指摘>
- 冒頭数秒の掴みの重要性(Steam内で動画がどう流されるか視点)
- 縦長ゲーム画面を横長動画フォーマットで構成する際のアイディア
- チュートリアルとしての各要素レビュー(初見でもゲームルールが伝わるか)
- BGMとSEのボリュームバランス
などなど、非常に有益な指摘をしてくれました。
Steam開発では少人数制作が多くクリエイティブにまで手が回らないことも多いので、PVのクオリティーアップのためのAIレビューは心強いです。
Steamについても精通している…
【悲報】なぜかAIが上の空…?無料版動画レビューの落とし穴
AIによるPV動画への適切な指摘に感動した日の夜…
私は趣味で制作しているYouTube向け動画をGeminiに投げて指摘をもらいました。が、なんか様子がおかしいのです。ちゃんと動画を見てない人が“上の空”で話しているような指摘というか薄っぺらい感想…
とうとうAIにも“反抗期”が訪れたのかと少しビビりながらGeminiに状況を説明すると…
はい、理由がわかりました…
会社のGeminiは Google Workspace に会社が一括契約した有料版(Gemini for Google Workspace)でして、個人所有のGeminiは無料版…
この場合、データの容量(トークン数)上限の違いから、動画を飛ばし飛ばしで見たコマ落ち状態で内容を判断していたため“上の空”となっていたようです。
※動画の長さ/要素によって間引き度が変化します
つまり、処理内容が重い場合は課金プラン前提となることもあるので、その点では注意が必要になります。(Tips:無料版でも動画を小分けにすることで認識力が向上)
それでも「マルチモーダル技術」はとても便利な機能なので、ぜひ皆さんもAIを「優秀な辛口レビュアー」として迎えて、日々の業務やクリエイティブに役立ててみてください!
最終的なチェックはお忘れなく…