2026年6月25日〜26日の2日間にわたり、幕張メッセにて開催された国内最大級の AWS カンファレンス「AWS Summit Japan 2026」。KDDIアイレットは今年もブース出展に加え、多数のセッションに登壇いたしました。
本レポートでは、6月26日にKDDIアイレット 執行役員 平野 健介が登壇したパートナーセッション「無駄な費用ゼロへ!事業拡大を見据えた生成 AI 展開の秘訣」を詳しくお届けします。
生成 AI 導入における最大のボトルネックである「コスト」と「投資対効果(ROI)」を、KDDIアイレットがどのように解決したのか。ぜひご覧ください。
セッション概要
多くの企業が直面する「組織全体への導入時のコストの壁」。 従来の定額・ユーザー数課金型 AI サービスの常識を覆し、「使った分だけ」だから無駄がない!コスト最適化と組織全体での生成 AI 活用を実現した事例をご紹介します。
登壇者
KDDIアイレット株式会社 執行役員 / gaipack 本部 副本部長
プロジェクトマネージャー 平野 健介
2006年に KDDI 入社後、2017年より KDDIアイレットへ参画。現在は AI 統合ソリューション群「gaipack」の推進をはじめ、多くの AI プロジェクトの責任者を務めています。

生成 AI 導入を阻む「定額 ID 課金」の壁
現在、多くの企業が生成 AI の導入を検討していますが、共通して直面する大きな課題があります。それが「コストモデルの不一致」です。
一般的な AI サービスの多くは「1ユーザーあたり月額◯ドル」という ID 定額課金モデルを採用しています。しかし、全社員に ID を配布した場合、以下のような問題が発生します。

- 非アクティブユーザー問題: 実際に頻繁に使うのは全体の数%〜数十%に留まり、使っていない社員分まで高額な固定費が発生する。
- ROI の説明が困難: 導入前にどれだけの効果が出るか不透明な中で、数百人、数千人規模の固定費を予算化するのは経営層への正当化が難しい。
- スモールスタートの阻害: コストへの懸念から配布対象を絞らざるを得ず、組織全体での AI 活用が進まない。
平野は、「実稼働が低いアカウントによるコスト損失は、最大で50%にも達する場合がある」と指摘。この常識を覆すために開発されたのが、AWS マネージドサービスを活用したセキュアな生成 AI チャットアプリケーション「AI Chat for Business」です。
解決策:常識を覆す「トークン従量課金モデル」

KDDIアイレットが開発したソリューションの最大の特徴は、「ID 課金ゼロ・使った分だけのトークン課金」という極めて合理的なコストモデルです。
「使った分だけ」がもたらす3つのメリット
- 未利用者のコストは0円: AI を使わない社員、あるいはライトユーザーがいても、固定費のリスクなく全社員に ID を配布できます。
- 全社一斉展開が容易: 予算を気にせず「まずは全員に触ってもらう」というボトムアップの活用促進が可能です。
- 最大 90%のコスト削減: アクティブユーザーが少ない初期段階ほど、定額モデルと比較して劇的なコスト最適化を実現します。
さらに、このソリューションは AWS のマネージドサービスである Amazon Bedrock を基盤に構築されており、セキュアな企業環境をクロスアカウント構成で提供。お客様の大切なデータは、お客様専用の AWS 環境(Amazon S3)に保管され、AI の学習に利用されることもありません。
実践事例:株式会社36flip 様による「組織の壁を越えた AI 活用」
本セッションでは、実際に「AI Chat for Business」を導入した株式会社36flip 様の事例が紹介されました。EC サイト構築支援や PM 支援を主軸とする同社では、外部パートナーとの連携において「ノウハウの属人化」や「情報共有の膨大な工数」が課題となっていました。
導入後の具体的な成果
セッション内では、社内アンケートに基づいた驚きの数値が公開されました。

- 業務負荷を約3割(30%)削減: 高精度な RAG(Retrieval-Augmented Generation) を活用。社内マニュアルや過去の知見を AI が学習することで、初期の業務説明や問い合わせ対応の負担を大幅にカットしました。
- 議事録作成工数を約7割(70%)削減: 音声・動画からの自動文字起こしと、指定フォーマットによる即時要約機能を活用。会議後のまとめ作業から解放され、本来のクリエイティブな業務に集中できる環境を構築しました。
36flip 様からは、「ID 課金ではないため、外部パートナーにも躊躇なくアカウントを配布でき、組織の壁を越えたナレッジの標準化が可能になった」との高い評価をいただきました。
なお、本取り組みの詳細は導入事例として公開しています。詳細は以下よりご確認ください。
パートナーや業務委託先も含めた AI 活用環境を構築!Amazon Bedrock(Claude)による生成 AI チャットシステムで EC 業務を標準化
まとめ:AI 投資対効果を最大化するために
セッションの締めくくりとして、平野は改めて「AI 導入を躊躇させる要因を排除すること」の重要性を語りました。
KDDIアイレットが提供する「AI Chat for Business」は、以下の3つを同時に実現します。

- 圧倒的なコストパフォーマンス(従量課金)
- エンタープライズ基準のセキュリティ(ドメイン・IP 制限 / データ主権の保持)
- 現場が求める実用機能(議事録・カスタムアシスタント・RAG)
「AI を活用したいが、コストが読めない」「セキュリティが心配」という不安を抱える企業にとって、この「使った分だけ」のモデルは、AI 社会実装への第一歩を後押しする最適解と言えるでしょう。
KDDIアイレットはこれからも「AI インテグレーター」として、
技術と探究心で 企業の「できない」を 明日の「できる」に
というパーパスを体現すべく、挑戦を続けてまいります。
最後に
生成 AI を用いて解決したい課題はありませんか?
生成 AI を活用して DX や業務効率化を実現し、課題を解決したいとお考えの方は、ぜひお気軽に KDDIアイレットへご相談ください。
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