初心者向け!今日から始めるGoogle Cloud AI エージェント業務活用術
今回は Google Cloud Next Tokyo 26 の Developer Stage で行われたセッション「初心者向け!今日から始める Google Cloud AI エージェント業務活用術」(スピーカー:アクセンチュア 烏山 智史 氏)について、まとめました!
「生成 AI は使ってるけど、 AI エージェントって何のこと?」という方にこそ読んでほしい内容です!実は私も AI エージェントって何?と聞かれると、うーーーーんとね、と考える時間が欲しかったりします。説明難しいですよね。
1 . どんなセッションだったの?
日本のビジネス現場での生成 AI 利用率は、なんと昨年の 26 . 7 % から 86 . 4 % へと激増しています!
ポイントとして、 AI エージェントまで使いこなせている企業はたったの 15 % なんです。なんでこんなに差があるの?というと、背景には「3 つの壁」があるからだそうです。
企業の導入を阻む「3 つの壁」
1 . 何に使えるか分からない
2 . 難しそう(エンジニアの仕事でしょ?と思っている)
3 . 失敗を恐れる会社の空気・ルール
このセッションは、「難しいコードなんて書かなくても大丈夫!日常のめんどくさい作業を AI に任せて、自分の時間を作ろうよ!」というテーマで、基礎から分かりやすく教えてくれる内容でした。


2 . 「AI エージェント」って従来の AI と何が違うの?
一番の違いは、「自分で動いて最後まで仕事を終わらせてくれるかどうか」です。
| 分類 | 特徴 |
|---|---|
| 従来の生成 AI | 「会話・相談相手」 チャットで質問に答えてくれたり、相談に乗ってくれるパートナー。データ処理や実際の作業は人間が行います。 |
| AI エージェント | 「自走する優秀な部下」 「ゴール」だけ伝えると、自分で計画を立ててツールを使いこなし、タスク完了まで一気にやり切ってくれます。 |
たとえば、「来週の出張、手配しておいて!」とおねがいしたら、飛行機やホテルを調べ、経費表に記録して、チームへ連絡するまでをぜんぶ勝手にやってくれるイメージです!
3 . Google Cloud で動かす 3 つの AI エージェント
Google Cloud には、使う人の立場や会社の規模に合わせて選べる 3 つの AI エージェントがあります。

4 . 実際の仕事でどう使うの?(活用例)
活用例①:毎朝のメールさばき
- 今までの手作業(毎朝 30 〜 45 分)
- 1 件ずつメールを開き、優先度を自分で考えて、返信をゼロから書いて、長いスレッドから ToDo を拾い出す……
- エージェントを使うと(たった約 5 分に短縮!)
- 優先順位の仕分け、返信の下書き作成、 ToDo の抽出までを勝手に終わらせてくれる!人間は「確認して送るだけ」
活用例②:週次のレポート作成
- 今までの手作業(毎週 1 〜 2 時間)
- いろんなスプレッドシートから数字をコピペして、グラフを整えて、コメント書いて、メールで送信……
- エージェントを使うと(大幅時短!)
- 数字の集計からレポート作成、関係者へのメール送信まで全自動!人間は「最後の確認」をするだけで OK
5 . 【個人的深掘り】公式ブログから読み解く! 3 つのキーテクノロジー徹底解剖
セッションに出てきた 3 つのツールについて、 Google 公式ブログなどの最新技術情報や実際の活用例をベースに、さらに公式 Google blog で深く調べてみました。簡単そうに見えるけど実際は?、どう動いているの?となった方はどうぞ!!!
① Gemini Spark : 24 時間眠らない「パーソナル AI エージェント」
- 裏側は Google Cloud 上の専用 VM (仮想マシン)
- Gemini 3 . 5 と Antigravity の技術基盤上で動いており、 Google Cloud 上の隔離された一時的な仮想マシン(VM)で動作します。そのため、自分のパソコンを閉じたりスマホをロックしていても、裏で勝手に作業を進めておいてくれます。
- 外部ツールや Web サービスとも安全につながる
- Gmail や Google ドキュメントなどの標準アプリだけでなく、「MCP ( Model Context Protocol )」という共通規格を通じて Canva 、 OpenTable 、 Instacart や、 Microsoft SharePoint 、 ServiceNow といった外部ツールとも連携できます。
- ガバナンス&安心設計(勝手にお金を使ったりしない!)
- セキュアな Agent Gateway を通るためデータ漏洩(DLP)を防ぎ、認証情報も暗号化されます。メールの送信やお金の支払いなどリスクのあるアクションを起こす時は、必ず事前に人間に「これでいい?」と確認を求める仕組みになっています。
- こんなことまでやってくれる!(具体的ユースケース)
- 旅程管理: 届いたフライトやホテルの確認メールから、自動で旅程表スプレッドシートを更新。
- 節約&契約監査: 毎月デジタル請求書を監査し、サブスクの値上げや試用期間の終了を通知して解約メールの下書きを作成。
- 自分の文章スタイル学習(ゴーストライター): 過去の自分のメール 50 通を読み込ませて自分の書き方ルールを学習させ、次回からの下書き作成に反映。
- 開発・業務連携: 製品リクエストを検知すると、 Antigravity と連携してコード変更案を作成し、 Jira チケットを発行してステータス表を更新。
② Google Workspace Studio :日本語で指示するだけで動く「ノーコード自動化」
- 専門知識ゼロで「日常の雑務」を自動化
- メール選り分けやスケジュール調整などの日常業務を自動化する場所です。難しいプログラムは一切不要で、「メールに私への質問が含まれてたら『要返信』ラベルを付けて Chat で通知して」のように、普段の日本語で説明するだけで Gemini 3 がエージェントを自動構築してくれます。
- チームへの展開は Google ドライブのファイル共有感覚
- 作った自動化ロジックは「スキル(Skills)」としてドキュメントのように共同編集・チーム共有でき、 Workspace アプリのサイドパネルから稼働状況をチェックできます。
- 高度なカスタマイズも可能
- Asana 、 Jira 、 Salesforce などの既存ツールと接続できるほか、 Apps Script のカスタムステップを使えば Vertex AI 経由で社内の独自システムや独自モデルとも統合可能です。
- 導入実績(Kärcher 社の事例)
- 清掃機器大手のケルヒャー(Kärcher)社では、 Google Chat 上で新しい機能のアイデアが出ると、ブレインストーミング担当、技術検証担当、 UX デザイン担当、最終とりまとめ担当という「仮想 AI エージェントチーム」が連携して仕様書の下書きを作成。これまで手作業で何時間もかかっていた作業を自動化し、作成時間を 90 % 短縮(わずか約 2 分に!)させたそうです。
③ Gemini Enterprise :全社レベルで AI 軍団を動かす「統合プラットフォーム」
- Vertex AI が進化統合した「Gemini Enterprise Agent Platform」
- 単なるチャットボットではなく、企業のすべてのデータ・ツール・人を一箇所に集約するプラットフォームです。基盤となる「Gemini Enterprise Agent Platform」は Vertex AI がさらに進化したもので、エージェントの構築・運用・セキュリティ・ガバナンスを一括管理します。
- 6 つのコア要素と圧倒的な裏側テクノロジー
- 最先端モデル群: Gemini 3 . 5 Pro / Flash や Claude Opus など 200 以上のモデルに対応。
- 開発環境: ノーコードの「Agent Studio」から、コードでガッツリ組める「Agent Development Kit (ADK)」まで用意。
- 事前構築エージェント: データ分析を行う Data Science Agent や、コードの脆弱性を自律修正する CodeMender などを標準搭載。
- データ連携: Workspace だけでなく Microsoft 365 (SharePoint 等)、 Salesforce 、 SAP などのデータと安全に接続。
- 一元ガバナンス: すべてのエージェントに暗号化 ID (Agent Identity)を付与し、 Agent Gateway や Model Armor でプロンプトインジェクション等の攻撃から防御。
- オープンエコシステム: Agent2Agent (A2A) や Agent Payments Protocol (AP2) といった標準プロトコルに対応し、エージェント同士の連携や決済までサポート。
- 「記憶」を持つエージェント(Memory Bank)
- 「Agent Runtime」により 1 秒未満で素早く起動し、数日間に及ぶ長いタスクも自律実行できます。さらに「Memory Bank」機能によってやり取りの履歴やユーザーの好み・制約を長期記憶するため、使うほどに個人の文脈を理解するパートナーへ育ちます。
- 世界的大企業での圧倒的な活用例
- HCA Healthcare (医療): 看護師のシフト交代時の患者申し送りレポートを自動生成し、年間数百万時間もの作業を削減見込み。
- Best Buy (家電量販店): カスタマーサポートに導入し、顧客自身による配送変更手続きが 200 % 増加、問い合わせ解決率が 30 % 向上。
- ぐるなび(飲食店探索アプリ「UMAME!」): Memory Bank を活用し、ユーザーの過去の行動や好みを記憶して最適なお店を提案。手動検索の手間をなくし、満足度を 30 % 以上向上。
- Payhawk (経理・財務): 財務エージェントがユーザーの習慣を記憶して経費を自動提出し、提出にかかる時間を 50 % 以上削減。
- Google 社内: 社内で新しく書かれるコードのほぼ半分(約 50 %)を AI が自動生成し、エンジニアがレビューして採用中。
6 . セッションまとめ

これまでは「AI に質問して答えてもらう」使い方でしたが、これからは「面倒な作業は AI に任せて、自分は最終確認と決定に集中する」という時代になっていくんですね。
ますます自分の決定に責任を持たねば・・・!!!と思いました。
まずは毎朝のメールチェックや週次レポートの集計など、自分の身近な「前さばき作業」から AI エージェントに任せてみませんか?私も試しに作ろうと思います。
7 . 個人的まとめ
AI エージェントについては、これまでに Google Skills (学習コンテンツ)を通して体験しながら作ってみたりしていました。しかし今回のセッションを聞いて、業務や自分の仕事にすぐ使える身近な AI エージェントが 3 つもあるということにとても驚きました。
まだまだ自分自身も全然使いこなせていない部分が多いので、まずは実際に触ってエージェントを作ってみようと思います。自分で作ってみた体験や気づきなども、近いうちにまたブログ記事として共有できたらと思っています。
これから AI エージェントを試してみたい方にとっても、本当にためになるセッションでした!