皆様、こんにちは。
クラウドイノベーション本部 DX開発事業部 クロスイノベーションセクション クライアントソリューショングループの楊林です。
前回の投稿では、プロジェクト計画書の作成についてご紹介しました。
有用で正確な計画は、プロジェクトの成功にとって重要なものです。
しかし、どれほど綿密に計画しても、すべてが計画どおりに進むとは限りません。
プロジェクトの進行中には、目標の達成を妨げるような状況や出来事が発生することがあります。このようなものを「障害」と呼びます。
今回は、プロジェクト作業中に発生する障害への対応についてご紹介します。
障害・障壁・ブロッカー
障害・障壁・ブロッカーはいずれも、プロジェクトの目標達成を妨げるものです。
三つの用語は似た意味を持ちますが、それぞれ少しずつ異なるニュアンスがあります。
障害(Impediments)とは、プロジェクトの進行を遅らせたり、妨げたりする状況、条件、またはアクションのことです。
障壁(Obstacles)とは、何らかの努力や戦略によって、回避したり乗り越えたりする必要があるものです。
ブロッカー(Blockers)とは、作業や進捗を停止させるイベントや阻害要因のことです。
三者を影響の深刻さという観点から比較すると、障害は進捗に影響を与えるものの、作業そのものを止めるほどではないため、この中では比較的軽いものです。
障壁は作業の進行を妨げますが、適切な対応によって乗り越えることができます。
一方、ブロッカーは作業を完全に停止させる可能性があるため、三者の中では最も深刻なものと言えます。
プロジェクトマネジャーには、障害を把握し、チームの価値創出能力に与える影響を評価するとともに、必要に応じて対応を支援する役割があります。
また、多くの場合、プロジェクトマネジャー自身が障害の解決策を実行し、チームが本来の生産的な作業に集中できる環境を整えることも重要です。
障害の追跡
障害が発生した場合、その障害がどのように対処され、解決されていくのかを追跡することで、コミュニケーションや監督を強化できます。
障害を追跡する方法には、障害の原因、担当者、対応状況などを作業場所の近くに掲示するシンプルな障害タスク・ボードから、専用のアプリケーションやプロジェクト管理ツールを利用した高度な管理方法まであります。
障害には、プロジェクトのリスクや課題に起因するもの、あるいはそれらの結果として発生するものがあります。
各種会議や日常のコミュニケーションの中で新たに認識されたリスクは、リスク・リストに追加して管理することが有効です。
また、リスクについては定期的にレビューを行い、新たに特定されたリスクや既存のリスクを、常に最新の情報や状況に基づいて更新する必要があります。
障害を発見したら、まず優先順位を付ける必要があります。
そして、その優先順位に応じて、優先度の高い障害から順番にアクションプランを作成します。
ただし、障害の優先順位は一度決めたら変わらないものではありません。
プロジェクトの状況に応じて継続的に再評価し、重要な障害が確実に対処されるように管理することが重要です。
障害発生時の外部連携
障害は、プロジェクトチームの内部だけでなく、外部から発生する場合もあります。
また、障害の内容によっては、外部ステークホルダーや他のプロジェクトと連携して対応する必要が生じることもあります。
外部との連携が必要な場合には、チーム内に単一の連絡窓口(SPOC:Single Point Of Contact)を設けることが有効です。
通常は、プロジェクトマネジャーや、その問題について最も専門的な知識を持つ担当者が窓口になります。
こうすることで、外部とのコミュニケーションを一本化し、その他のメンバーが本来の作業に集中できるようにします。
最後に
本記事では、プロジェクト作業中に発生する障害についてご紹介しました。
記事内では、障害につながるリスクへの対応についても簡単に触れました。
リスクへの対応方法については、今後のリスクマネジメント知識エリアに関する投稿で、さらに詳しく紹介する予定です。
プロジェクトマネジャーを目指す方、またはPMP資格取得を検討している方にとって、本記事が皆さまに少しでもお役に立てば幸いです。