こんにちは!DX開発事業部の家入萌々花です!
KDDIアイレットの取り組みとして、8月17日から8月28日まで開催中の「Google Cloud 夏休み自由研究ブログリレー」、本日は8日目の投稿です。
今回は「Performance Dashboardで世界中のネットワーク遅延を可視化」をテーマに、実際に触った内容をご紹介します!

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はじめに

日本から海外のサーバーへデータを送るとき、実際にどれくらいの時間がかかっているか気になったことはありませんか?

グローバルなWebサービスを構築する際や、海外拠点を繋ぐインフラを検討する際に避けて通れないのが「ネットワークのレイテンシ」です。

本来であれば世界各地にテスト用サーバーを構築してレイテンシを測定する必要がありますが、Google Cloudでは数クリックで地球規模のリアルタイム遅延を可視化できる機能が提供されています。

それが、Network Intelligence Centerの「Performance Dashboard」です。

今回は、Performance Dashboardを実際に触った上でその機能と活用メリットをご紹介します。

Performance Dashboardとは?

Performance Dashboardは、「Googleが世界中に張り巡らせた専用ネットワークのパフォーマンス状態を、ダッシュボードで確認できる機能」です。(Google Cloudの Network Intelligence Center 内で提供されています)

Googleがバックグラウンドで計測し続けている「レイテンシ(RTT)」「パケットロス」のデータを、ダッシュボード上で直感的に確認できます。

参考:https://docs.cloud.google.com/network-intelligence-center/docs/performance-dashboard/concepts/metrics-views?hl=ja

主な特徴とできること

  • リアルタイム&過去データの追跡
    現在の通信状態だけでなく、過去に遡ってパフォーマンスの推移を確認可能。

  • ゾーンレベルの詳細分析
    グローバルなリージョン間のレイテンシ(RTT)(例: 東京 – オレゴン)だけでなく、同一リージョン内(例: asia-northeast1-a ⇄ asia-northeast1-c)のゾーン間通信の品質も可視化。

  • Cloud Monitoring 連携によるカスタムダッシュボード&アラート設定
    パケットロスやレイテンシの指標は Cloud Monitoring にエクスポート可能です。自社独自の監視ダッシュボードを作成したり、遅延発生時に即座にアラート通知を受け取る運用を構築できます。

参考:https://docs.cloud.google.com/network-intelligence-center/docs/performance-dashboard/how-to/viewing-perf-dash-metrics?hl=ja

実際にPerformance Dashboardを触ってみた

  1. Google Cloudコンソールにログイン

  2. ナビゲーションメニューから「Network Intelligence Center」 → 「Performance Dashboard」を開く

これだけで、世界各リージョン間のネットワーク状況が確認できます。

1.アジアから世界各都市への遅延が一目瞭然!

まず世界各地のリージョン間における通信パフォーマンスが一覧で表示されます。

たとえば、「asia-northeast1(東京)」を送信元として選択するだけで、以下のようなデータが瞬時にわかります。

東京 ⇄ ソウル: 数十ミリ秒レベルの非常に低いレイテンシ

東京 ⇄ サンパウロ: 距離相応のレイテンシが発生していることが可視化される

東京 ⇄ ロンドン: 地球の反対側でも約200ms前後で到達

↓ ↓ 東京とロンドン間のレイテンシ ↓ ↓

2.「時間の経過による変化」もグラフで追える

単なるスポットの計測値だけでなく、過去の推移(時系列グラフ)を確認できる点も大きな特徴です。

特定の日時に遅延の急上昇が起きていないか、パケット損失が発生していないかを過去にさかのぼって確認できます。


【最大のメリット】Google Cloudのネットワーク起因か自社起因か!

自社システムでネットワーク遅延が発生した際、「Googleネットワーク全体の問題(インフラ起因)なのか、自社システム・アプリ側の設定や負荷の問題(自社起因)なのか」を早期に切り分けるトラブルシューティングツールとして活躍します。切り分けにかかる時間を大幅に削減できるため、運用において非常に価値の高いポイントです。

参考:https://docs.cloud.google.com/network-intelligence-center/docs/performance-dashboard/concepts/use-cases-google-cloud?hl=ja

ここがポイント:Google Cloudの高品質なネットワーク基盤

Performance Dashboardを活用することで、Googleが提供するグローバルネットワークの品質を視覚的に把握することができます。

Googleは太平洋の海底ケーブルをはじめ、世界中に自前の専用光ファイバー網を構築しています。一般のパブリックインターネットを経由せず、Googleの閉域ネットワークを通るため、グラフのデータが非常に安定していることが分かります。

マルチリージョン構成や海外拠点との接続を検討する際、このように客観的なデータとしてネットワークの品質を可視化・評価できる点は、インフラ設計者にとって非常に大きなメリットだと感じました。

まとめ

  • 環境構築・追加コードは一切不要

Google Cloudのアカウントがあれば、コンソールを開くだけで即座に世界中のネットワーク状況を確認できます。

  • 客観的なデータに基づくインフラ設計・選定が可能

推測ではなく、Googleが計測したリアルタイムな遅延やパケット損失率をベースに、最適なリージョン構成やマルチリージョン展開の検討が行えます。

Google Cloudを利用中の方は、ぜひ一度コンソールでNetwork Intelligence Centerを開き、普段使っているリージョンのネットワーク状態をチェックしてみてください!