こんにちは!広報の池田です。

「2026 Japan AWS Top Engineers」に選出された KDDIアイレット社員による対談シリーズの第3弾です。

本シリーズは、テーマなし、司会なし、進行台本なし。話す内容はすべてその日のメンバーにおまかせ。

第1弾では、田所 隆之と小林 京介が「一人では、動き出せていない」と話し、第2弾では2人の背中を押した高橋 修一と北野 涼平が「大阪オフィスを盛り上げたい」という熱い想いを語ってくれました。

今回登場するのは、東京オフィスでセキュリティを担当する村上 桃子と、名古屋オフィスでインフラを担当する新川 貴章。2人とも AWS に加え、村上は Google Cloud、新川は OCI でも Top Engineer に選ばれています。

実は、二人が直接顔を合わせるのはこの日が初めて。3年ほど前、旧 iret テクニカルアンバサダーとして SNS 発信のエンジニアレビューをオンラインで一緒に担当したことはあったものの、じっくり話すのは今回がはじめてでした。 

複数のクラウド領域で活躍する二人は、普段どのように技術と向き合い、アウトプットを続けているのか。日々の業務との両立や AI の活用方法、AWS Top Engineers への向き合い方について語ってもらいました。


セキュリティ事業部 村上 桃子
2026 Japan AWS Top Engineers (Security) 選出。
Google Cloud Partner Top Engineer 2026(Security and Networking)にも選出。
入社以来セキュリティ領域を担当し、クラウド環境のセキュリティ設計・レビューやセキュリティサービスの設計・構築を手がける。得意分野はマルチクラウドのセキュリティ設計・標準化。



エンタープライズクラウド事業部 新川 貴章
2026 Japan AWS Top Engineers (Services) 選出。
2026 OCI Top Partner Engineers にも選出。
セクションリーダーとして、インフラの要件定義から設計・構築、運用までを担当。AWS を中心に、近年は OCI の提案や社内勉強会の開催にも取り組む。得意分野はインフラ全般。

「Japan AWS Top Engineers」とは

「Japan AWS Top Engineer Program」とは、AWS Partner Network (APN) 参加企業に所属している AWS エンジニアを対象にした日本独自の表彰プログラムです。特定の AWS 認定資格を持ち、AWS ビジネス拡大につながる技術力を発揮した活動を行っている方、またはその他の重要な活動や成果がある方を、Japan AWS Top Engineers として、AWS Japan が審査し選出します。
公式サイト

2026年は全体で257名が選出されました。表彰カテゴリーは Services / Software / Networking / Security / AI/ML Data Engineer の5つです。

「認定のための活動」ではなく、普段の活動の延長線上に

今回は二人とも AWS Top Engineers に選出されていますが、村上さんは「Google Cloud Partner Top Engineer 2026」にも選出されていますよね。私も「2026 OCI Top Partner Engineers」に選出されていて、AWS 以外のクラウドでもそれぞれ活動しているという共通点がありますね。


そうですね。ただ、私は認定のために特別なことをしている感覚はあまりないんです。業務上、AWS 以外も扱いますし、セキュリティはどちらにも関わってくるので。普段やっていることをアウトプットして、その積み重ねが結果的に認定につながっている、という感覚に近いです。


私も「認定のためにアウトプットする」というよりは、普段の業務や技術検証の延長でアウトプットしています。AWS を扱うことが多いですが、最近は OCI の提案などにも携わっていて、必要な技術を先行して検証した際に、その勢いのまま記事を書くことが多いですね。「毎週書く」といったルーティンを決めているわけではなく、これからプロジェクトで使いそうなものを少し先に勉強して、その流れでアウトプットしています。先に出しておけば、他のメンバーにも「これを見てやってみて」と共有できますし。

以前、プロジェクトで Amazon EKS と Karpenter を使った際も、当時は参考になる事例やハンズオンがあまり見つかりませんでした。そこで自分で検証して記事にして、それをチームの勉強にも使いました。皆で学んでからプロジェクトに入る流れを作れたので、自分の勉強だけではなく、チームにも還元できたと思います。


私も「習慣だから必ず書く」というより、書きたいものがある時に書くタイプです。セキュリティサービスの新機能を検証して、一区切りついたところでまとめることが多いですね。記事にしておけば他のメンバーも見られますし、お客様に「こういう機能を使いませんか」と提案する時にも使えるので、自分が検証したものを残しておくと、様々な場面で役立ちます。


そういう意味では、「ブログを書く」という作業を業務と完全に切り離さない方が続けやすいと思っています。何もない状態から「何を書こう」と考えるのではなく、普段の業務や勉強で得たものを残す。自分の業務の流れに組み込んでしまうのが、一番効果的で、続けやすいですね。

AI で書き始めのハードルを下げ、誰か1人のために書く

最近はブログに AI を使う人も増えましたよね。村上さんも AI を活用していますか?


使いますが、丸投げはしないです。検証メモを渡してアウトラインを作らせて、あとはひたすらダメ出し。大量に材料を渡すか、自分でアウトラインを作って渡して間を埋めさせて、入れ替えたり削ったりを繰り返しています。


元のメモは綺麗じゃなくてもいいんですか?


材料さえあれば、ぐちゃぐちゃでも大丈夫です。比較記事なら「こういう観点で比較しようと思っている」というネタを渡して、間を埋めてもらうこともあります。

実は私、書くよりもレビューして直すほうが好きなんです。書き始めがあまり得意ではなかったので、AI が下書きを作ってくれるようになって、かなり楽になりました。


最初の一歩が一番重いですもんね。私の場合は、どんな記事を書きたいのかを AI に伝えて、まず見出しの構成を作ってもらいます。「検証結果をブログにしたいから、いい見出しを考えて」と投げて、やりとりしながら進める。AI との協力プレイですね。


ブログの構成を作ってから検証することもあるんですか?


ありますね。やりたいことの筋立てを AI と一緒に作って、それに沿って検証していく。材料を分かりやすくまとめたり、箇条書きで整理したりするのは AI に任せますが、冒頭や見出しは自分の言葉で書くようにしています。文章が綺麗すぎると、かえって読んでもらえないと思うので。


最後は自分で仕上げる、というところは同じですね。


ブログを書くときに意識していることってありますか?


私は、目立つかどうかは気にせずに書いています。後から自分やチームメンバーが使えるか、お客様が比較検討使えるか。それくらいの基準ですね。


私も同じです。技術ブログで万人に刺さる記事なんて難しいので、同じところでつまずいているたった1人でも自分の記事で救われるなら嬉しい。むしろニッチな記事のほうが本当に必要とされていたりしますよね。

だから、ハードルは気にせずにどんどん書いたほうがいいと思います。わざわざネタを作り出すのではなく、仕事で作ったものをベースに、業務のルーティンの中に書くことを組み込んでしまうのがおすすめです。

チームで磨き合う文化と、先陣を切る発信

セキュリティ事業部は、アウトプットしている人が多い印象があります。


そうですね。お互いに記事のレビューもします。1本レビューをお願いすると、複数人で見てくれるんです。いつからかは覚えていないですが、レビューし合う体制が日常になっていますね。


いい文化ですね。私の事業部は、発信をこれから広げていくフェーズなので、まずは自分が先陣を切って書いてきました。


自分から道をつくってきたんですね。何がモチベーションなんですか?


「自分が書けば、ある意味目立てるチャンスだ」と思ってやってきました(笑)。そのほうが自分の存在価値も高まるし、どんな内容でも書いた分だけ自分の力になりますから。

書くことがそこまで苦じゃないなら、それ自体が自分の武器になる。だからこそ、やり続けるのがいいと思っています。


先陣を切るのは、勇気もいりますよね。


あまり気負わず、まずは自分がやってみる、という感じです。その姿を見て「自分もやってみよう」と思ってくれるメンバーが増えていったら嬉しいですね。

村上さんが最初に応募したきっかけは何だったんですか?


身近に、毎年 Japan AWS Top Engineers と Google Cloud Partner Top Engineer に選出されている廣山さんがいたのが大きいと思います。


廣山さんは登壇も記事も、社内向けの活動もすごいですもんね。私の場合は、ブログで少し目立ち始めたころ、他に社内で目立っている人たちを見たら Japan AWS Top Engineers だったんです。それで「自分も」と思って申し込みを始めました。

ここまで話していると私たちは環境が真逆ですね(笑)。


本当ですね(笑)。環境が違っても、やっていること自体はそんなに変わらないのかもしれません。自分の仕事の中にアウトプットを組み込めれば、環境関係なく目指すことができると思います。

決めることと、続けること

新川さんは KDDIアイレットとして初の 2026 OCI Top Partner Engineers にも選ばれていますよね。複数のクラウドで選ばれるコツってあるんですか?


案件で両方に関わっていることは前提ですが、一番大事なのは「なる」と決めることだと思います。決めたら、足りない部分を埋めていかないといけない。ブログも登壇も、締め切り直前に慌ててできるものではないので。自分は半年以上前に「なる」と決めていました。


決めておくと、何が変わりますか?


何かに迷ったときに、「決めたんだから登壇しよう」「決めたんだから月1本でもブログを出そう」と動けるんです。決めていなくても、実績をまとめてみたら届くということもあります。でも、決めておいたほうが足りないものに気づいて、早めに動けますね。


私は長期目標を立てるのが苦手なので、3ヶ月くらいなら頑張れます、というタイプです(笑)。


それでも選ばれるのがすごい。社内にも「(申請を)出せば通るのに出していない人」はきっといますよね。申請する際は、どんな風に準備していますか?


申請のために特別なことをする、というよりは、案内が来たら1年間でやってきたことを振り返ってまとめる感じです。5つの活動カテゴリーごとに書けるので、私は「AWS ビジネスにどう貢献したか」「お客様にどう価値を提供したか」を意識しています。ここを説得力を持って書けると、評価されやすい感覚がありますね。


私も同じで、日々の活動を1年分まとめて出しています。毎年応募を続けてきて、昨年選ばれたことで「こういう活動をして、こうまとめれば届く」という感覚がつかめてきました。今回の対象期間は登壇をしていなかったんですが、それでも届く活動とまとめ方ができているという手応えがありました。

そう考えると、選ばれる実力がある人は社内にたくさんいると思うんですよ。すごい案件をやっている人は本当に多いので。あとは、自分の仕事をどう形にするかという作業だけ。誰にでもできることなんですが、それを淡々とやり続けるのが一番難しいんですよね。


選ばれてよかったと感じることはありますか?


“箔がつく”のはありますね。あとは、お客様からの信頼につながったのも大きいです。あるお客様が、社内の上司の方に私のことをアピールしてくださって。「Top Engineers に選ばれるような人だから」と安心していただけて、それが信頼にもつながったんです。声をかけてもらえたり、一緒に喜んでもらえたりしたのも嬉しかったですね。村上さんは?


Japan AWS Top Engineers 向けのイベントに参加できるのは嬉しいですね。新川さんの、これからの目標は?


今は業務に全力なんですが、その先はやっぱり人を育てたいです。名古屋にも Japan AWS Top Engineers を増やしたいんですよ。大阪メンバーがすごく盛り上がっているとの噂なので、名古屋も負けていられないなと(笑)。うちの事業部には Japan AWS Jr. Champions に選ばれたメンバーもいますし、少しずつ盛り上がってきています。

人数は、自然に増えるものではないと思っています。会社の皆が一生懸命いろいろな活動をしてきたから、今の人数がある。一度増えたからといって手を緩めるのではなく、続けていかないといけないですね。

おわりに

チームでレビューし合いながら書く村上と、事業部で先陣を切り、周囲を巻き込みながら発信してきた新川。アウトプットの広げ方もきっかけも対照的な2人でしたが、話を聞いていくと、共通点がいくつも見えてきました。

申請のために特別なことをするのではなく、「いつも通り」の1年分の活動をまとめて、毎年応募していること。AI を使っても、丸投げはしないこと。そして、「万人」ではなく自分やお客様など「たった1人」にでも役立つことを基準に書いていること。

新川の言葉を借りれば、Japan AWS Top Engineers への道は「誰にでもできることを、淡々とやり続ける」こと。特別な一歩ではなく、日々の「継続」の先に選出がありました。

村上さん、新川さん、ありがとうございました! そして改めて、選出おめでとうございます!

次回は、どんな認定者の組み合わせが登場するのでしょうか。次の対談もぜひお楽しみに!

それでは最後までお読みいただきありがとうございました!


KDDIアイレットでは、一緒に働く仲間を募集しています。
AWS や Google Cloud・OCI・生成 AI の最前線で、挑戦を後押しし合える環境があります。

採用情報はこちら