こんにちは!KDDIアイレット広報の羽鳥です。

この記事は、「2026 Japan AWS Top Engineers」に選出された KDDIアイレット社員による対談シリーズの第1弾です。

2026年6月25日、AWS JAPAN APN ブログで「2026 Japan AWS Top Engineers」が発表され、KDDIアイレットからは15名が選出されました。

今回、選出された中から12名をシャッフルし、6つのペアで対談を実施しました。

このシリーズ、実はテーマを決めていません。
話す内容も、盛り上がる方向も、全部その日のメンバーにおまかせ。
司会も進行台本もなし。だから毎回、どんな話になるかは私たちにも読めません(そこが面白いところです)。

第1弾に集まってくれたのは、経歴のまったく違う2人でした。前職はメーカーで、IT 業界の経験は入社してからという田所 隆之。前職は SIer で、AWS をもっと深く使いたくて転職してきた小林 京介。

接点がないように見える2人ですが、話を聞いていくと、同じ言葉が出てきました。

「一人では、動き出せていない」

もともと自信がなかった2人が、なぜ動き出せたのか。答えは、どちらも身近にいた先輩でした。
トップエンジニアを目指すことで何が変わったのか、そして認定された今、次に何を見ているのか。ぜひご覧ください。


セキュリティ事業部 田所 隆之
2026 Japan AWS Top Engineers (Security) 選出。
前職はメーカーでサプライチェーン管理(SCM)を約10年担当。
IT 業界の経験は KDDIアイレット入社後から。
昨年に続き、2年連続の選出。得意分野は Amazon CloudWatch と AWS WAF。



gaipack本部 小林 京介
2026 Japan AWS Top Engineers (Services) 選出。
前職は SIer でバックエンド・データベースを中心としたオンプレミス寄りの開発を担当。
「AWS をもっと深く使いたい」と転職し、入社約1年半。
Amazon Bedrock をはじめとする生成 AI・機械学習系の案件を担当し、今年はじめての選出。

「Japan AWS Top Engineers」とは

「Japan AWS Top Engineer Program」とは、AWS Partner Network (APN) 参加企業に所属している AWS エンジニアを対象にした日本独自の表彰プログラムです。特定の AWS 認定資格を持ち、AWS ビジネス拡大につながる技術力を発揮した活動を行っている方、またはその他の重要な活動や成果がある方を、Japan AWS Top Engineers として、AWS Japan が審査し選出します。

公式サイト

2026年は全体で257名が選出されました。表彰カテゴリーは Services / Software / Networking / Security / AI/ML Data Engineer の5つ。審査では L300 レベル以上の技術力を基準に、「技術的深度」「ビジネスインパクト」「対外的な技術発信の実績」「活動の幅」「リーダーシップ」の5つの要素を加味して総合的に判断された、と AWS の審査講評でも説明されています。

始まりの共通点は「人」

小林さんは今年初めての選出ですよね!おめでとうございます。今日はよろしくお願いします。


ありがとうございます。田所さんも2年連続、おめでとうございます。


ありがとうございます。せっかくなので、いろいろ聞かせてください。小林さんの選出時の社内 LT、タイトルが「アウトプットを怖がっていた人間が Top Engineer になった話」でしたよね。本当に怖かったんですか?


本当です(笑)。前職でも社内の勉強会で話すことはあったんですが、外に出て、知らない人ばかりの場所で話すのがとにかく苦手でした。

アウトプットのきっかけは、同じ事業部で Japan AWS Top Engineers に選出されている北野 涼平さんの一言です。社内の忘年会で LT の枠が空いていて、「枠、空いてるけどやってみる?」と言われて、「あ、じゃあやります」と。正直、ノリと流れで申し込みました。

外部の勉強会も、最初は聞く側でした。他の人が「こういう技術に挑戦して、こう頑張った」「こう失敗した」と話しているのを聞いているうちに、「自分も新しい技術に触れたら、その話をしてみよう」と自然に思えたんです。狙って発信を始めたわけではなくて、人の話を聞くのが好きで通っていたら、話す側になっていました。

北野さんももちろんですが、田所さんもブログを書いたり LT に登壇したり、社内イベントを企画したり。「近くにこういう人がいるなら、自分もやってみよう」と思えました!


分かります。私も、始まりは人でした。昨年の申請でメンターについてくださったのが、AWS Ambassadors にも選出されている高橋 修一さんです。

正直に言うと、最初の相談で私が口にしたのは「ネタも高度な案件もないので、厳しいんですよ」でした。当時所属していたのは MSP(運用保守)を担当する部署で、担当していた案件は、ALB があって、EC2 があって、RDS が付いていたり付いていなかったり。それくらいの構成です。ここから「AWS Top Engineers に値する深い技術」を出すのは、正直きついなと思っていました。

そこで高橋さんにもらったアドバイスが2つあって、今振り返ると、この2つが全部でした。

1つ目が「武器になる強みを作れ」。経験が浅くて、いろいろなサービスが薄く広く分かってきた、くらいの状態だったので、何かに特化した方がいいと。ちょうど高橋さん自身に Amazon CloudWatch をとにかく極めた時期があったと聞いて、「じゃあ、2代目になりますね」と言って CloudWatch を選びました。新機能が出たら検証してブログにする、登壇する。そうしているうちに、アウトプットに反応をもらえたり、AWS の方にフィードバックする機会をいただいたり。武器を1つ決めてから、世界の広がり方が変わりました。


2代目(笑)。2つ目は?


「自分がいる領域の強みを活かしてインパクトを出せ」です。MSP は基礎的な構成の案件が多かった代わりに、「スケール」があるんですよ。アラートの仕組みを1つ改善すると、運用保守の案件に広く展開できます。実際 AWS Lambda を使ってアラートを改善したら、工数にして100人日を超える削減につながりました。


100人日!


技術的にものすごく尖ったことをした、というよりは、「自分がいる場所の強みは何か」を考えた結果かと思っています。「厳しいんですよ」と言っていた人間が、話を聞き終わったときには「あれ、それならできそう」になっていました。派手な案件じゃないと評価されない、ということは全然ないと思います。


 結局、2人とも一人では動き出せていないですよね。


本当にそう。身近に引っ張ってくれる人がいたかどうか、これが一番大きかったと思います。


トップエンジニアを目指すことが「成長のエンジン」に


ちなみに私、IT 業界の経験自体が KDDIアイレットに入ってからなんですよ。


えっ、そうなんですか。前職は何をやられてたんですか。


メーカーで、サプライチェーン管理を10年くらい。IT はゼロからです。このプログラムって、直近1年間の活動が審査対象になるじゃないですか。昨年の申請でいうと、対象期間は2024年4月〜2025年3月。それは私にとって、ちょうど「IT 経験9ヶ月から1年9ヶ月まで」の1年間だったんです。


どうして応募しようと思ったんですか?


もちろん「受かるだろう」なんて全然思っていなくて(笑)。ただ、このプログラムは技術レベルの高さだけで決まるものじゃないんですよね。AWS ビジネスへの貢献や、周囲への影響力、意欲的な発信も見てもらえる。だったら経験年数が短くても勝負できるところがあるんじゃないか、と。


 僕もまさにその感覚でした。新しいサービスに早く触って、ちゃんと形にしていけば評価される余地はあるんじゃないかと思って応募しました。


小林さんは、トップエンジニアを目指すと決めてから自分が変わった実感ってあります?


 外部の勉強会に行くようになってから、インプットの量が明らかに変わりましたね。


私も貪欲さが出ました。「新しい技術が出たら、検証して発信しよう」というモードに切り替わった感じです。Amazon CloudWatch の新機能検証はもちろん、Kiro や AWS IAM Identity Center についてもブログにまとめて。AWS のトップエンジニアを目指していなかったら、たぶんここまでやっていなかったと思います。


 つまり2人とも、「目指すこと」自体が成長のエンジンになっていたってことですよね。


そうなんですよ。受かるかどうかの前に、目指すこと自体に価値がある。これは声を大にして言いたいところです。……ちなみに小林さん、申請を出したとき「これで通る」と思っていました?


 いや、まったく(笑)。周りの AWS Top Engineers の方々がすごすぎて、自分が並ぶイメージは正直なかったです。「ギリギリでも届いたらいいな」くらいの気持ちで出しました。


私は去年も今年も、可能性は20%くらいだなと思っていました。


 でも、落ちてもペナルティはないですからね。出さない理由がない。


そう思います。出さなければ0%ですから。仮に今年通らなくても、申請の過程で実績を振り返ったことが、そのまま自分の資産になります。


 あれ、要するに「今年1年で自分がやってきたことの棚卸し」なんですよね。書いていくうちに「あれ、意外とやってるじゃん自分」って思える瞬間があって。結果に関係なく、まだ目指していない人にも一度作ってみてほしいです。


 今度は、自分たちが支える番


これからトップエンジニアを目指す人に向けて、小林さんから何か伝えたいことはありますか?


 まずは外部の勉強会に、参加者として行ってみるところからで良いと伝えたいです。僕もそこからでした。いきなり登壇しなくていいので、まず現場の空気を吸ってみてほしいですね。あと、なれなくても成長できるので、アウトプットはやらないだけ損だと思っています。


本当にそう。私からは、「自分にはまだ早い」と思っている人ほど、技術力だけの勝負ではない、というのを知ってほしいです。

特に、中途入社で前職が別の業界だった人。エンジニアとしての経験は浅くても、別の領域でやってきたことがあるほど、「この技術をビジネスにどう繋げるか」という視点を掛け合わせやすいんです。私はメーカーでサプライチェーン管理を 10 年やっていましたが、それは弱みではなく、掛け算の材料でした。「中途で歴が浅いから私なんてまだ」と思っている人こそ、そこに芽があります。

次の申請は、例年通りなら年明けから春先にかけて。私が本格的に動き始めたのは申請の半年ほど前、10月か11月でした。下期からでも十分に戦えます。今からでも始めましょう。


 「自分の案件は地味だから実績にならない」と思っている人も多そうですよね。


それ、本当にもったいないです。私の場合は運用案件でしたが、そこにしかないスケールがあった。どんな案件にも、そこにしかない勝ち筋があります。全員が目指せます、本当に。


最後に、小林さんの次の目標って何かあります?


 AWS Community Buildersが気になっています。


あ、私もです(笑)。そろいましたね。あと本当に最後にひとつだけ。私たちも、協力者がいなければここまで来ていません。だから今度は、私たちが協力する側になりたいと思っています。 相談ならいつでも乗りますし、関西の方なら直接お話しできます。一緒に頑張りましょう。


 ぜひ声をかけてください。お待ちしています!

おわりに


今回の対談で名前が挙がった高橋 修一も北野 涼平も、大阪オフィス所属のトップエンジニアです。

高橋が田所に「武器になる強みを作れ」と言い、田所は CloudWatch の「2代目」を目指した。その田所の発信を見ていた小林が、北野の「やってみる?」の一言で動いた。そして今年、田所と小林が揃って選出された。今度は、その2人が「支える側になりたい」と言っています。

3代にわたる大阪の連鎖が、これからどこまで広がっていくのか。ぜひ楽しみにしていてください。

田所さん、小林さん、ありがとうございました! そして改めて、選出おめでとうございます!

対談シリーズは今後も続きます。

次回は、今回名前の挙がった高橋 修一 × 北野 涼平。
2 人の背中を押した側は、何を考えていたのか。テーマを決めていないぶん、どこに転がるかは私たちにも予想がつきません。次回もぜひ楽しみにしていてください♪

それでは最後までお読みいただきありがとうございました!


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