こんにちは、後藤です。いま、なんとスペインはバルセロナを訪れています。プライベートではなく仕事の出張なのですが、モバイル関連技術および機器の展示会としては世界一と言われているMobile World Congress 2017(MWC2017)の視察に来ています。
このMWC、昨年のデータによれば参加者は200ヶ国以上から10万人以上、2,200を超える企業が11万平方メールもの広大な会場にブースを構えて展示しているという巨大イベントです。メイン会場以外にもサブ会場があり、規模で言えば幕張メッセの数倍になるでしょう。
さて何故、MWCに来ているかというと… というカタイ話はさておきw、まずは会場やバルセロナ周辺で気になったモノを紹介していきます。
Day1
会場へ
10万人も集まるイベントなので、会場近くのホテルはまったく空いておらず、仕方なく市内のアパートメントにステイしています。そのため会場へは地下鉄で移動。
会場の最寄り駅からガイドの看板に沿って歩きます。
やっと会場に到着。会場内は、幕張メッセなどのイベントと同様の雰囲気で、仕切られたり案内が出ていたりしています。
「まずは会場全容を把握しようかな」と、端まで歩いていこうとしたのが間違いでした。反対側の端まで歩いただけで15分以上もかかってしまいました。ちなみに全体像はこんな感じ。
展示ブースをチェック
端まで来てしまったので、まずはHall 8.0/8.1と言われる場所を巡って、すぐさまブース見学ツアーに参加してみました。
Emerging Tech Tour
Qualcomm
まずは通信とその周辺技術の会社Qualcommへ。もはや通信のみならず、センシング全体、IoTなどの組み合わせでよりよい社会を! という感じのテーマで展示が作られてます。1つ目は自動車に取りつけたセンシングデバイスで、より精度の高い地図を最新の変化も感知しながら作っていくという展示。集めたデータを自治体にフィードバックして地図の最新アップデートなどを実現する、みたいな構想になってます。
そのセンシングデバイス。
その他、自動車での具体的な事例やVRの活用など、この辺は他の出展企業と機能的な差はあまり無いけれど、総合力で差別化を図っている感じですね。
CEVA
CEVAは、スマートデバイスで利用できる技術をチップ化するテクノロジーを持っている会社。最近は機械学習のテーマになっている、顔認識・画像認識・空間認識などをチップ化して、高速に処理する技術を提供し始めているそうです。
sip:wise
モバイルデバイスやIoT関連の端末向けソリューションをいくつか持っている会社。WebRTC(Web Real-Time Communication)の技術をカスタマーサポートに適応するデモアプリが面白かった。PCがトラブルを起こした時に、手元のスマホでビデオチャットから写真を送ってみたりしながら正しいガイドを得られるようになるのは、確かにストレスが少なく、かつ満足があがるかもしれない。
biggerpan
AIの技術を使って、利用者のやりたいことを先回りしてくれるブラウザ。デモでは『スターウォーズ』を検索した直後にボタンを押すと、映画の基礎データへのリンクや、上映している近所の映画館がリストアップされるなど、ユーザーの行動を予測して次のアクションパターンを提示してくれるというもの。
High Great
DJIなど競合にサイズやコストで勝負をかけているドローン企業。搭載しているカメラの性能が、DJIよりも優れているとか。
SoftBank Robotics
日本では言わずと知れているPepperの紹介。受け身ではない会話と動きのインターフェイスとしてのPepperは、アジア以外の人々にも気になる存在になっている様子。
素材技術のブース
フレキシブルな炭素原子を使った関連技術集合スペースへ。フレキシブルで、薄かったり、柔らかい素材を成型して利用することが可能になっているという展示。腕に貼った状態で機能するセンサーや、網膜代わりのセンサーなど、本当の意味で基礎技術的なものが多かった気がする。3Dプリンタでいくらでも自由にモノが作れるからと、センサー付きのオシャレ造形なスニーカーまで展示されていた。
訪問記#1のまとめ
初日なのもあり、まだ全体の4分の1程度しか視察できていないのですが、基礎の基礎的な技術のプレゼンスから、今からでもすぐ使えるものまで展示されていたのは間違いない。イベントの建て付けや企業の戦略もあってか、業界を揺るがすような大きな発表は事前にメディアへリークされていた印象なので、驚くような展示は少ない印象(まだ4分の1ですが)。
MWC会場にいる人たちの大きな目的としては、ビジネス連携が可能なパートナー企業探し、または企業PR・連携アピールが中心のようです。
まだ半分以上も見るエリアが残っているので、続篇をお楽しみに!(#2につづきます)