こんにちは、後藤です。年末年始はAWS関連ニュースちょっと少なめですが、CESなどで割と面白いネタがいくつかありました。その辺まとめていきますね。

AWS Developer Forums: New Aurora Release 1.10.1 Now Available

AWSのAuroraがAuditログに対応。パフォーマンスに影響をほとんど与えずにオンにすることができると。現時点では新規作成時に選択可能。将来既存DBで使えるようにするようです。

AWSのMFAを解除するためにアメリカ大使館に足を運んだ話 – Qiita

AWSのMFA解除のために大使館に行った経験者あらわる。注意すれば発生しないとは思うけど、経験者の知見は絶対に役に立つはず…w

毎日放送の定額有料動画配信サービス『MBS動画イズム444』にて最新サーバーレス・アーキテクチャを全面採用したシステムを導入 〜AWS Lambdaで動画配信に必要なインフラコストを削減〜|AWS専業のcloudpack

ちょいPRになっちゃうのですが、まだ珍しい事例なので。MBSの動画サブスクリプションサービスをAWS上で前面サーバーレスアーキテクチャ(EC2使わないで決済から配信まで)で実装しました。正直AWS料金は安すぎるので… ですがBrightcoveやkintoneと連携している当たりも実践的なんじゃないかなと。ちなみに12月に発表があったStep Functionsも使ってたりw

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その他

大手メディアか書かない、CES2017の実態(出展者目線) – キャズムを超えろ!

CESに出展していたCerevo CEOの岩佐さんによる日本のメディアでなかなか取り上げない今年の雰囲気について。やはりAlexaがEnabled(組み込まれて使える)な製品が多かったとある。これはスゴイな。1ベンダーのテクノロジーをこれほどまでに受け入れて各社が仕上げてきているとは。フランスのスタートアップが来ているという話も面白い。ドローンは縮小気味とも。あーNABが4月にあるからそちらなのかな。NABも行ってみたい。

The Top 50 Developer Tools of 2016 | StackShare

有名ソフトウェア企業が利用するツール・サービスを紹介しているstackshareが2016年のランキングを発表。ユーティリティ部門でRoute 53(DNS)、DevOpsツール部門でDocker、ビジネスツール部門でSlackがあったりと時代を反映している気がした。しかしDevOpsツールでVimとは… あ、開発者も使えば、サーバー管理者もサーバーログイン後に利用しているってことか!?w

「Amazon Echo」対抗 日本語認識AI、官民で開発へ (1/2) – ITmedia ニュース

国産のEcho作る、みたいに読めちゃうので残念な感じですが、実現できる可能性はあると思うんだけどな。扱う情報がそんなに機密性が高いとか、他の国牛耳られるとイヤだとかそういう議論は余り良くて、実行できるスキルをサードパーティとして増やすのはインバウンド需要に対応しても有効な気はする。しかし情報ソースはどこにあるんだろ。ちょっと探しただけではみつからない…

ガートナー | プレス・リリース |ガートナー、人工知能 (AI) に関する10の「よくある誤解」を発表

クラウド黎明期同様、AIの分野でも都市伝説が多く存在すると。機械学習など流行っているものすべてAIくくりで考えてしまうと自社のビジネスに活かすポイントを見誤ってしまう気がする。まぁ、一方で個別技術に関してはまだ情報も実例も少なすぎて、初心者にはまだまだやさしくない… そういう意味では商機があるかも。

「IoTコマース」時代到来。700ものAmazon Alexa搭載製品が登場した今年のCES。 – Scrum Ventures : Scrum Ventures

CESに出展してないAmazonがボイスコントロールAlexaをサードパーティが導入していて、存在感を放っていたという話。たしかにLGが冷蔵庫で、Volkswagenが展示するなど、Alexaを利用して機能を実現しているものが多かったみたいです。LGの講演のときには「3rd PartyがAlexa向けに機能を提供できるSkillの数が7,000に達している」と説明があったそうです。実行できる機能の方もかなりのスピードで拡大している様子がうかがえる。Echoのユースケースの調査結果もあって、消耗品の繰り返し注文がDash同様、Echoでも購入されているのが驚いた。テクノロジーサイドから追いかけても結局消費・販売側の恐ろしい存在感、一部の人にとっては脅威と思える状況になっていますね。

介護施設で働く「Pepper」–血圧測定、個人データ管理ができるシステム開発の背景は – CNET Japan

Pepper + Microsoft Cognitive Servicesで介護サポート。Face APIで顔認識して、LUISで言語解析、各種センサーで取得した脈拍や血圧データをAzureへ送信する仕組み。AIとかシステムにフォーカスがあたりそうだけど、こういう現場への導入だとユーザーインターフェースが重要かなと思う。音声認識についてはまだまだ学習が必要とあるけど、PepperがUIになっているため、非常にやさしいインターフェースになっていて、実際手を握って会話されることもあるとか。

Google、PythonのコードをGo言語に変換して実行する「Grumpy」発表 – ITmedia ニュース

GoogleがPython→Go変換実行ツール発表。名前が気が利いてるというかwしかし並列実行などの限界を超えるために一部制限はあるもののGoへの置き換えで性能を出す試みをしているとか。Pythonで作られている多くのサービスをGoで置き換えるとか。

感想

年末年始はAWS関連情報は少なかったが、実はCESでAmazonが異彩を放っていたというニュースを聞くことになるとは。Alexaが要素技術ではなく、商品化前提ですでに組み込める状態のテクノロジーとして提供され、数百の製品がCESで展示されているのは驚いた。日本にいてはそのような体感はないものの、会話UIが既存の製品・サービスに自然に組み込まれ付加価値を生む年になるんだなと。

一方で日本は… すばらしい技術を持っている日本企業が集まっているけれども製品化まで含めて、道のりは長い印象。