こんにちは。広報の羽鳥です。
2022年2月に、「基礎から学ぶ Terraform」という書籍が出版されました。
また、2020年7月には「基礎から学ぶサーバーレス開発」が出版されています。

なんとこの2冊は、アイレットのエンジニアが執筆に参加しているのです!
この記事では、執筆者である3名のエンジニアにインタビューを実施し、執筆に取り組んだ理由や、実際に書き上げてみての感想などを聞いてみました!

本の執筆に興味のある方、挑戦したい方はぜひご一読ください。


基礎から学ぶサーバーレス開発 執筆者
セキュリティエンジニア
青池利昭
最近ハマっているもの:GitHub Codespaces


基礎から学ぶサーバーレス開発 執筆者
サーバーサイドエンジニア
和田健一郎
最近ハマっていること:AWS CDK


基礎から学ぶ Terraform 執筆者
クラウドエンジニア 茅根涼平
最近ハマっていること:Amazon EKS

「ドヤりたい」気持ちで執筆に挑戦!

皆様、執筆お疲れ様でした!
まず、執筆に挑戦しようと思った理由についてお聞かせください。


私は入社時の目標のひとつだったからです。あとは単純に登壇時などに「本を書きました!」とドヤりたかったからですね(笑)。


僕は前々から本を書いてみたい思っていたことと、知人から「本を書いてみたら?」と勧められていたからですね。
あとは青池さんと同じく「ドヤりたい」という気持ちも大きかったです。


茅根さんは新卒2年目で執筆に挑戦したんですよね?


そうですね、2年目の時です。僕は、自分が初めて Terraform を使う時、公式ドキュメントや部分的な記事くらいしかなく、これから Terraform を使う人向けに、一冊の本になっていたら便利だなと思っていました。そんなタイミングで執筆者の募集があり手を挙げましたが、「ドヤりたい」って気持ちももちろんありましたよ(笑)。


みなさん「ドヤりたい」という気持ちは共通だったということですね!
それぞれチームで執筆していますが、どのように進めていったのですか?



私と和田さんはサーバーレス開発チームで、他社のメンバーを含め合計3人で執筆しました。
あえてスケジュールはしっかり決めずにベストエフォートで進めていきました。
基本的には週一ペースでゆるく情報共有をし、GitLab というツールを活用して自分の担当部分をひたすら執筆、そして執筆した人以外がレビューするということを繰り返しました。


その他の準備や調整はできる人が対応して進めていきましたね。
途中から CI/CD ツールを導入して PDF にした時のページ数などをチェックしながら調整していきました。


Terraform チームは、現在育休中の土持さんと他社のメンバー2名の合計4名で執筆しました。
僕たちもスケジュールを決めずに進めたのですが、出版までに長い期間を費やすことになってしまいました。
利用したツールはサーバーレスチームと同じく GitLab です。書いたらプッシュして、レビューが OK ならマージしての繰り返しです。


スケジュールを決めるか決めないかは、自分たちにあったやり方を検討したほうが良いかもしれないですね。


そうですね。僕のようにスケジュールをがっちがちに決めることが合わない人もいると思うので、自分たちにあったやり方で進めていくことがポイントになるかと思います。


その他に、執筆を進める上でポイントはありますか?


用語を統一するための辞書などを初めからしっかりと作っておくと良いと思います。


自分で書いていても表記の揺れがあったりするので、最初に決めておくと良いですね。

一番辛かった作業は校閲!自分を信用してはいけない

執筆で一番大変だったことは何ですか?


僕は校閲です。確認するたびに誤字を発見してしまって。何度も書き直すんですが、それでもまたミスを見つけてしまうんです。本当に申し訳ない気持ちで修正したものを出版社の担当の方に何度も送っていました。


確かに校閲は辛かったですね。
あとはアマゾン ウェブ サービス(AWS)ってすぐに情報がアップデートされてしまうので、情報が陳腐化してしまいます。僕たちはなるべく新しい情報で執筆したかったので、毎年多くのアップデートの発表がある AWS のカンファレンス「re:Invent」が開催されてから執筆を始めました。


AWS においては、re:Inventから3ヶ月くらいで書き切るのがベストだと思いますね。


青池さん、和田さんがおっしゃる通りで、Terraform チームは執筆期間が長くなってしまったため、最初に書いている部分の情報をアップデートしていくことが大変でした。
あとは長く執筆期間が続くので、モチベーションをどう継続するのかがポイントになってくるのかと思います。


みなさんはモチベーションをどう保っていたんですか?


1人ではなく、チームでやれたことが大きいと思います。自分1人がここで諦めたら他の2人に負担をかけてしまう。そう思ったら自然と頑張れました。執筆中は結構楽しくて、技術の話題で盛り上がったりもしていました。


執筆中は変にテンションが上がったりしてスラスラかける時もありました。繰り返しになりますが校閲は本当に大変でしたね。体力的に大変だったのは執筆、精神的に辛かったのが校閲です。


本当に何回読んでもミスに気付いちゃいますね。


校閲のポイントは「自分を信用しないこと」です。大丈夫だろうと自分を信じてしまうとミスを見つけられないので、校閲の時は信用しないことが絶対です(笑)。

達成感と解放感

校閲という大変な工程を終えて、ついに出版にたどり着いたんですね!
完成した時の気持ちを教えてください。


「達成感」と「解放感」ですね!


同じく!


同じくです!


みなさん同じくということで相当な達成感と解放感を味わったんですね。


やはり、ある程度期間をかけて執筆、校閲をしてきたので、製本されたものを見た時は感動しましたね。


やり切った!という達成感がすごかったです。


僕は少しの恥ずかしさも同時に感じていました。


恥ずかしさとは?


自分の書いた本が世に出るという恥ずかしさですね。この本を読んでくださる人に影響を与えるというドキドキ感もありました。初めての経験なのでなんとも言えない気持ちです。


なるほど!なかなかできる経験ではないですよね。
実際に本の感想などは届いていたりしますか?


Amazon のレビューや、SNS で感想を書いてくれている方がいるのですが、しっかり届けたい人に届いてくれていることがとても嬉しいですね。


知り合いも買ってくれていて嬉しかったです。分かりやすいといった意見や、もっとサンプルがほしい!という意見など様々な声を聞くことができて参考にもなりましたね。

執筆の経験を武器に、さらに活動の場を広げていきたい

執筆という経験を通して得たものはありますか?


本を書くために改めて勉強したことがすごく身になったと思います。また、技術の勉強はネットで調べて検証することがほとんどでしたが、本もとても勉強になるなと。今後はもっと活用していきたいですね。


アウトプットするには、まずは自分自身がしっかりと理解しなければいけないので、改めて勉強になりましたね。あとは書籍の執筆を通じて、2021 APN AWS Top Engineers に選出されたことですかね。良い経験になりましたし、自信を持って AWS やってます!と言えるようになりました。

※「2021 APN AWS Top Engineers」は、AWSパートナー企業に所属し、2020年4月~2021年3月の活動期間内で、AWS認定ソリューションアーキテクト – プロフェッショナルを保有するエンジニアのうち以下の条件を満たす方がAWSジャパンでの審査を経て選出されます。

・複数のAWS認定資格を取得
・会社を超えてパブリックに技術力を発揮した活動を行っている
・その他技術力を発揮した活動や成果がある


三人それぞれ得意分野を書いていったので、自分の知らない知識を身につけることができました。和田さんが担当した Alexaの部分で、チーム全員でプログラムの動作検証をしたのですが、その内容は Alexa の資格試験でとても役に立ちましたよ!


僕は自信がつきました!この経験が自分の武器となって、活動の幅が広がっていくと思います。


正直な話、また執筆したいと思いますか?


やりたいです!今回の経験で得たノウハウを活かして執筆したいと思っています。


茅根さんが言ってた通り、執筆の経験を通じて今までより活動の幅が広がりました。なので、私もまた機会があれば執筆したいと思いますね。願望としては、また同じメンバーで情報のアップデートをやりたいです。サーバーレス開発2022年版とか(笑)


やりたいですね!


私は、新卒社員としてアイレットに入社してから「Linux」について技術誌への寄稿を体験し、続いて今回 Terraform で書籍の執筆をしました。次は AWS のことについて執筆に挑戦したいです!


執筆は簡単にできる経験ではないと思いますが、一度やり遂げたらどんどんやりたいことが出てきますね。


自分自身の知識の整理にもなりますし、機会があればぜひ挑戦してみてほしいです!

編集後記

「基礎から学ぶサーバーレス開発」が出版された時、ちょうど私が育休中だったこともあり、やっと執筆者へのインタビューを実現することができました。

執筆中の様子などを陰ながら見守ってきたので、本当にお疲れ様ですという気持ちでいっぱいです。

正直インタビュー前は、大変だった話や辛かった話が多いのかなと想像していましたが、それよりも「また執筆に挑戦したい!」「次は○○を書いてみたい!」と前向きな話で大いに盛り上がっていました。

やり遂げてこそ見ることができる景色なんだと、私までワクワクした気持ちになるインタビューでした。


それでは最後までお読みいただきありがとうございました!

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