2022年4月、オンラインにて「アイレット超提案武闘会」が開催されました。
「アイレット超提案武闘会」とは、運営チームが考えた課題に対して具体的な提案をチームごとに行なう社内イベントです。アマゾン ウェブ サービス(AWS)Japan 様にもご協力いただきました!
初回となる今回は、全5チームが参加し、面白いもの、リアルに実現できそうなものなど、様々なアイデアが提案され大盛り上がりのイベントとなりました。
自分ならどんな提案ができるのかを想像しながら読んでいただけると嬉しいです!
企画背景
「アイレット超提案武闘会」は以下3点を目的に企画・開催しました。
訴求力の向上
お客様がお持ちのよくある課題に対して、アイレットが具体的な解決策を提示することで、クラウド利用の敷居を下げると共に、技術力を社外に訴求できるようにする
コミュニケーション促進
社員同士でコミュニケーションを行ないながら課題に向き合うことで、コロナ禍におけるコミュニケーションを促進させる
技術力の向上
AWS の課題を設定することで、自身の技術に対する知見をアウトプットし、技術力の向上を図る
課題
創業1000年目となる「わたあめ製作所」様(雲からわたあめを作って、世界中に届けることが使命の架空の企業)からの提案依頼が課題です。
今回、「社員一人ひとりの働き方を実現する提案」を依頼されました。
その他、以下の社員の声を参考に、AWS を活用してどう実現するのかを提案してもらいました。
- 海外旅行をしながらでも仕事をしたい(セキュリティもしっかりしたい)
- 別の国で働いている同僚とうまくコミュニケーションを取りたい
- 仮想わたあめの製造を始めたので、XR で何かしてみたい
- 運動不足を解消したい
- 工場見学を実施したい
検討期間を約2週間設け、提案資料を作成・提出後、大会に挑みます!
大会当日
各チームの発表制限時間は10分厳守。10分になると強制終了するというルールでした。
そして最後に「良かった」と思うチームへの参加者投票を実施し、AWS Japan 様から賞の発表と、参加者投票の結果発表を行ないました。
それでは全5チームの提案をご紹介します!
チーム1 『第五』
出社に縛られないワークスタイルの提案
トップバッターは、第五開発事業部の梶 達也、足立 洋介、沖井 徹也の3名からなるチーム『第五』です。
チーム『第五』は、「自動翻訳コミュニケーションツールの開発」と「リモートワーク環境の構築」を提案しました。
この提案により以下のように課題を解決できます。
- 自動翻訳コミュニケーションツール
Amazon API Gateway と AWS Lambda・Amazon Translate を組み合わせた Slack アプリの開発。
- リモートワークの環境構築
「リモートワーク環境構築サービス for Amazon WorkSpaces」によりオンプレミス環境と AWS をセキュアな環境で繋いで「簡単に、かつ安全に」社内システムの利用が可能に。
また、今後の展望として、以下5点が提案されました。
チーム2 『furufuruz』
ロボットを活用した新しいコミュニケーションツールの提案
クラウドインテグレーション事業部の平野 大輔、朝枝 知之、舟橋 史明、小林 裕太からなるチーム『furufuruz』は、リモートワーク環境の構築と、「ロボット」を活用したコミュニケーションを提案しました。
- リモートワーク環境の構築
会社支給の PC を在宅勤務の端末として利用。
そして VPN 接続にて社内ネットワークにアクセスし、既存の業務システムを利用することでリモートワークを実現。
- ロボットを活用したコミュニケーション
開発するロボットは、自分の位置関係で通話可能か不可かを自動で変更できます。これにより、コミュニケーション開始にあたっての「コスト」「オーバーヘッド」「ノイズ」の低減が期待できます。
また、今後の展望として以下4点を挙げていました。
- ロボットが好評であれば事業化して外販を検討
- 大量生産によりコスト削減、売り上げによる初期・ランニングコスト回収
- ロボットからの仮想わたあめと物理わたあめの販売検討
- リモートワークの対象、ロボット配布の対象を徐々に増やす
チーム3 『ざ・ふぁーすと』
移動式ワーキングスペースシステム
3つ目のチームは、第一開発事業部の堀澤 美有、中村 勇太、田端 絃矢 、郡司 翔太からなるチーム『ざ・ふぁーすと』です。
なんと「筋斗雲」を活用した移動式ワーキングスペースシステムを提案しました!
ボタンを押すと筋斗雲が自宅に到着。そこから混雑状況や距離、社員の出社情報などを確認し、自分で働く雲のオフィスを選択します。筋斗雲が雲のオフィスまで運んでくれるので、通勤のストレスなども解消されます。
また、以下の機能を、AWS サービスで実装します。
利用者の管理・利用状況の把握が容易にでき、仕事の質を落とさず、業務に専念できることがポイントとのことでした!
チーム4 『最強エンジニア松田主催による 超完璧提案チーム』
さよなら物理 こんにちは仮想
4つ目のチームは、クラウドインテグレーション事業部の松田 啓佑、黒瀧 周一、茅根 涼平からなる『最強エンジニア松田主催による 超完璧提案チーム』です。
「貴社のビジネス拠点を縛りのない仮想空間へ移行し、利益拡大を実現させます!」ということで、4つのプロジェクトを提案しました。
わたあめdesk(リモートワーク環境)
- Amazon WorkSpaces をベースとしたセキュアなリモートワーク環境を提供
- いつでも・どこでも・好きなデバイスでの利用
- 利用者数にあわせて柔軟に導入
- データをサーバー上に保存し、端末に保存しない運用
- 他の AWS サービスと組み合わせることでさらにセキュリティを確保できる
わたあめhub(コミュニケーションツール)
- テキストチャット、通話/ビデオ通話/バーチャルコミュニケーションなど多様なコミュニケーションが可能
- バーチャルオフィス(2D/3D)で同僚がまるで隣にいるかのように
- 音声/文字翻訳を用いて国際間のコミュニケーションをリアルタイムで実現
わたあめtour(ロボット工場見学)
- ロボットを操縦して本物の工場見学をする
- 現地への移動不要
- ロボットを操作するので、お子様にも楽しんでもらえる
わたあめworld(仮想わたあめの販促インフラ)
- 仮想わたあめ(Vわたあめ)販促のインフラとなる XR 型オープンワールドゲーム
- Vわたあめをゲーム内で集め、Vわたあめを現実わたあめと交換することが可能(双方の価値を向上させる)
- 現実で歩いて集めるので運動不足を解消
残念ながらここで時間切れでした。
チーム5 『チーム・マスターズ』
メタバースを活用した、出社しなくても楽しく働ける環境
5つ目のチームは、クラウドインテグレーション事業部の小林 拓未、細岡 弘士、星野 新太朗の3名からなる『チーム・マスターズ』です。なんと21卒・入社2年目のエンジニア・小林 拓未が提案に挑戦し、「コミュニケーション及び理解度の向上」「セキュリティ担保」という目標を達成する3つの提案を行ないました。
Amazon WorkSpaces を活用した、場所に縛られない働き方
- 社内PCから Amazon WorkSpaces にアクセスして業務を実施
- AWS Direct Connect を使用し、AWS 環境とオフィスをセキュアに接続
- Amazon Connect を使用し、お客様からの電話を自宅でも受けられる
- アカウント管理には Active Directory を使用
- Amazon Chime を利用し、気軽に Web 会議が可能
Amazon Sumerian を活用したメタバース空間の構築
- 工場の映像を AWS Elemental MediaLive で収録、AWS Elemental MediaStore で保存・配信
- 静的コンテンツは Amazon S3(Amazon Simple Storage Service)に保存・配信
- Amazon Sumerian を使用して、仮想現実環境を構築
- Amazon Lex や Amazon Polly を使用し、仮想現実環境での対話側 Web サービスを構築
- Amazon CloudFront を使用し、低レイテンシーな配信を実現
リアルタイム音声翻訳機能の開発
- Amazon S3 にホストされている Web サイトで、話したい内容の音声を録音
- Amazon S3 に録音されたデータが保存された段階で、Amazon Transcribe により文章化
- 文章化されたデータが保存された段階で、Amazon Translate で翻訳
- 翻訳されたデータが S3 に保存された段階で、Amazon Polly により音声化
- 音声化されたデータを S3 のバケットに戻して、Amazon CloudFront 経由で配信
AWS のサービスをふんだんに活用したアイデアにより、出社しなくても楽しく働ける環境を提案しました。
結果発表
今回、AWS Japan 様が選ぶ最優秀賞、そして2-way Door賞、さらに参加者投票による上位1チームを表彰しました。
それでは受賞チームを順番に紹介します!
最優秀賞(ベスト OLP 賞)
最優秀賞は、わたあめdesk やわたあめhub などを提案した『最強エンジニア松田主催による 超完璧提案チーム』です!
受賞理由は、マネージドサービスを組み合わせたシンプルかつ高レベルな提案だったこと。さらに、お客様の課題を網羅的に解決できる提案だったことも評価されました。
2-way Door賞
受賞チーム:筋斗雲を活用したワーキングスペースを提案した『ざ・ふぁーすと』です!
受賞理由は、筋斗雲を活用するという発想力、そして AWS が常に意識している「2-way Door」に沿っていたことです。「2-way Door」とは、柔軟性があり、応用が効くこと。筋斗雲を他に応用することで現実世界でも実現できるという点が評価されました。
参加者投票
2-way Door 賞の受賞に続き、参加者による投票でも『ざ・ふぁーすと』が1位を獲得する結果となりました!
また、『最強エンジニア松田主催による 超完璧提案チーム』と『チーム・マスターズ』は同率2位という結果となりました。
運営チームのコメント
最後に、運営チームからのコメントを紹介します。
「今回、初の試みということで、最初はうまくいくのか不安でした。
第1回はガチガチにやるのではなくお祭り的な雰囲気に寄せる意味で、様々な発想が出ることを期待して提案依頼書にファンタジー要素を入れました。また、あえて抽象的な部分を残し、QA で詰めていく方針にしてみました。
難しい部分もあったと思いますが、出場チームは提案を検討する段階から真剣に考え、たくさんの質問をしてくれて、こうして素晴らしい大会を開催することができました。色々な AWS サービスを組み合わせた最適な解決策を提案できるところがアイレットの強みであると、改めて感じられた機会となりました。
武闘会運営チームも、普段の業務とは関係なく立候補者で構成されており、色々な意見が出る中で検討を重ね、良いイベントを作り上げることができました。
参加者の皆さんに楽しんでもらえ、また、技術力やコミュニケーションの向上など目的を達成できたことを嬉しく思います。」
運営チーム:
クラウドインテグレーション事業部 高橋 修一・中村 昌登・鈴木 健斗
情報システム室 和田 健一郎
まとめ
最初に「提案依頼書」を見た時は、私も「なんだこれは」と正直思いました。同じ思いを抱いた方も多いと思いますが、それでも出場チームからは、自分では思いつかないような見事なアイデアがどんどん提案されていて驚きました。
受賞チームからは「メンバーと話し合うことで、どんどんアイデアが形になっていくのが面白かった」とコメントがあり、イベントの目的の一つであったコミュニケーションの促進がしっかり果たせたのではないかと思います。
また、AWS サービスを組み合わせることで、今までにない働き方を実現できることが分かり、この中のアイデアが実際に今後実現されるのではないかとすごくワクワクしました。
今回は第1回ということで社内限定でしたが、今後は社外イベントとしても開催を検討していくとのことですので、興味のある方はぜひ楽しみにしていてください!
また現在、新しい働き方やそのための環境構築などで課題を抱えている企業様は、ぜひアイレットにご相談いただけると嬉しいです!
それでは最後までお読みいただきありがとうございました!
関連リンク
- リモートワーク導入コンサルティングサービス:
https://cloudpack.jp/lp/remote-work/ - リモートワーク環境構築サービス for Amazon WorkSpaces:
https://cloudpack.jp/service/aws/construction/workspaces.html - その他お問い合わせ:
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