概要

Google Cloud – AWS間でVPN接続を設定する手順を記載します。

Google Cloud – AWS間VPNの利点

  • クラウド間の通信経路をセキュアな通信網で構築
  • VPN利用前提ツールの利用の準備

手順

1. 【AWS】仮想プライベートゲートウェイの作成

VPC > 仮想プライベートゲートウェイ > 仮想プライベートゲートウェイ作成にて、仮想プライベートゲートウェイを作成します。
(AWS側のVPN設定)

項目
名前タグ 任意の名前を入力
自律システム番号(ASN) AmazonデフォルトASN(特に指定がない場合はデフォルトでOK)

2. 【AWS】仮想プライベートゲートウェイを任意のVPCにアタッチ

作成した仮想プライベートゲートウェイを選択 > アクション > VPCへアタッチを押下します。

3. 【AWS】ルート伝搬の有効化

BGPで通信経路を構築するため、ルート伝搬を有効化します。
VPC > ルートテーブル > 対象のルートテーブル > ルート伝搬の編集から、伝搬の有効化にチェックを押下します。

4. 【Google Cloud】CloudRouterを作成する

Cloud Routerを作成します。(Google側のVPNの入り口)

5.【Google Cloud】ハイブリッド接続 > VPN > VPN設定ウィザード > VPNオプションの高可用性(HA)VPNを選択して続行

以下の値を入力し、作成して続行を押下します。

項目
VPNゲートウェイの名前 任意の名前
ネットワーク 対象のネットワーク
リージョン 任意のリージョン
VPNゲートウェイのIPアドレス 自動払い出し
VPNトンネルの内部IPスタックタイプ IPv4

ここでCloudVPNゲートウェイ(Google Cloud側の入り口になるIPアドレス)が払い出されるため、作成をキャンセルし、対抗側(AWS側)へ設定を行います。

6. 【AWS】Google側の情報を元に、AWS側でCGWを作成する

VPC > 仮想プライベートゲートウェイ > カスタマーゲートウェイ > カスタマーゲートウェイを作成を押下します。
IPアドレスは1-5で払い出されたアドレス

7.【AWS】VPN接続を作成する

VPC > VPN接続 > VPN接続を作成します。

項目
名前タグ 任意の名前
ターゲットゲートウェイのタイプ 仮想プライベートゲートウェイ
仮想プライベートゲートウェイ 1-2で作成したゲートウェイを選択
カスタマーゲートウェイ 既存
カスタマーゲートウェイID 1-6で作成したcgwを選択
ルーティングオプション 動的を選択
ローカルIPv4ネットワークCIDR オプションのため指定なし
トンネルオプション1 指定なし
トンネルオプション2 指定なし


同様の設定でHA用の2つ目も作成します。

8. 【AWS】設定ファイルをダウンロードする

VPC > VPN接続 > 設定をダウンロードします。(設定に必要なベンダー、プラットフォーム等の項目は添付の通り)

9. 【Google Cloud】AWSで取得した情報を元に、VPN接続の設定を行う

ハイブリッド接続 > VPN > ピアVPNゲートウェイ > ピアVPNゲートウェイの作成を押下します。

項目
名前 任意の名前を設定
ピアVPNゲートウェイインターフェース 4つのインターフェース
各インターフェースのアドレス IPアドレスは1-8でダウンロードした設定ファイルまたはVPN接続のトンネルの詳細参照(※)

(※)トンネルの詳細の外部IPアドレスを入力します。

10. 【Google Cloud】VPNトンネルの追加

ハイブリッド接続 > VPN > Cloud VPNゲートウェイ > 追加したゲートウェイ > VPNトンネルの追加を押下します。

  • ピアVPNゲートウェイの名前は1-9で作成したゲートウェイ
  • CloudRouterは1-4で作成したゲートウェイ

VPNトンネル設定の追加

項目
関連付けられているピアVPNゲートウェイインターフェース
名前 任意の名前
説明 任意の説明
IKEバージョン IKEv1
IKE事前共有キー 設定ファイルから参照(各configのPre-Shared Key)

BGPセッションの作成

項目
名前 任意の名前を設定
ピアASN AWS側のASN番号を入力(64512)
アドバタイズされたルートの優先度 省略
IPv6トラフィックを有効にする 無効
Allocate BGP IPv4 address 手動
Cloud RouterのBGP IPv4アドレス 設定ファイル参照(Inside IP Addresses – Customer Gateway)
BGP ピア IPv4アドレス 設定ファイル参照(Inside IP Addresses – Virtual Private Gateway)
BGPピア 有効
MD5認証 無効

【AWS/Google Cloud】11. VPN接続状態を確認する

AWS側のトンネル状態がupであることを確認します。

Google Cloud側のトンネル状態が確立済み、BGPが確立されましたとなっていることを確認します。

以上で、Google Cloud – AWS間でVPN接続の設定は完了です。