一般社団法人日本クラウドセキュリティアライアンス(CSAジャパン)主催のオンラインセミナー「CSA Japan Summit:2023年トレンド深掘り〜クラウドの進化と真価〜」。

2023年クラウドのトレンドを総覧し、クラウド事業者と先進的なクラウド利用ユーザ企業の観点から、改めてクラウドの急激な進化と真の価値を共有する。
「日本はクラウド抵抗国」と呼ばれ、クラウドに対する偏見、法規制の制約、SIer による IT のブラックボックス化が指摘されてきた。実体として、ユーザのクラウドシフトは確実に進み、ベンダは開発、IoT、AI、セキュリティなどのあらゆる IT ニーズをサービスとして提供することで進化は弛まなく進行している。
CSA Japan Summit 2023 はクラウドプレーヤを多面的に配し、クラウドの進化と真価の実装に迫る。

本セミナーに、アイレットから執行役員 / エバンジェリストの後藤 和貴と Rackspace事業部(現:Global Solutions事業部)事業部長の Sean Ferguson が登壇しました。

左:Rackspace事業部(現:Global Solutions事業部) 事業部長 Sean Ferguson
右:執行役員 / エバンジェリスト 後藤 和貴

今回2名が解説したのは「DX 時代のビジネス課題を解決できるクラウド最適化へ。未来の動向を促進させる Rackspace」について。

世界と国内におけるクラウドの最新情勢を踏まえ、クラウドの未来に向けて我々がどのようにお客様の課題解決に貢献できるか、具体的な事例も交えつつご紹介しました。

この記事では、セッションの様子を一部ご紹介します。

事業紹介

アイレットは、クラウドの導入設計から構築・保守・運用をトータルでサポートする「cloudpack」および「Rackspace」とシステム設計・開発・デザインをワンストップで行なっています。

アイレット、KDDI株式会社、米Rackspace Technology社の3社は2019年に業務提携を行ない、日本国内でアマゾン ウェブ サービス(以下 AWS)及び Microsoft Azure における設計構築から保守運用までサポートする Rackspace のクラウドマネージドサービスを提供開始しました。

また同時に、アイレット内に Rackspace事業部(現:Global Solutions事業部)を立ち上げ、日本語・英語でのグローバルなサポートや構築から運用の実施まで、Rackspace Technology社のサービスやノウハウを日本にローカライズして提供し続けています。

Rackspace マネージドクラウドサービスページ:https://cloudpack.jp/service/aws/rackspace.html

Rackspace Japan のホームページ:https://rackspace.jp/

日本のクラウド化の今

続いて、日本におけるクラウドの現状について Sean より説明がありました。

日本では、CSP(クラウドソリューションプロバイダー)の市場シェアが拡大し、企業におけるクラウドサービスの利用も年々増加しています。

クラウド利用増加の原因として、新型コロナウイルス感染症の流行に伴うリモートワークの普及が挙げられますが、デジタルトランスフォーメーション(DX)に対する国からの支援強化も考えられます。

総務省「通信利用動向調査 令和3年版」によると、”全体あるいは一部でクラウドを利用する企業の割合”が2017年時点では56.9%だったのに比べ、2021年時点では70.4%と約14%増加したとのことでした。

しかし、アメリカでは約10年前、2012年時点で70.6%を達成。日本国内にてクラウドの導入は進みつつあるものの、 他の主要先進国における高いクラウド普及率とは対照的であることが分かります。

Gartner によると、日本におけるパブリック・クラウド関連支出の増加率は、2017〜2022年の5年間で20%弱でした。飛躍的に成長しているようにも見えますが、GDP に対する支出率は8%を大きく下回っています。

一方で、アメリカにおける支出の増加率は日本と大差はありませんが、対 GDP 支出率は日本の倍以上。つまり、クラウドに対する投資を沢山行なっているということです。

Gartner はクラウドへの取り組みを踏まえて、世界各国を前進・後退・抵抗の3つのカテゴリで分類しました。日本は「抵抗」に分類、つまりクラウド化に対して障害が多いと言えます。

クラウド化を進めることで、企業の IT も大きく変化。
ゼロトラストの堅固なセキュリティを実現したり、ワークフローをストリームライン化したり、倫理面も担保された AI を利用できるようになります。

こうした変化をもたらす上で、経営層や意思決定層、IT 責任者の意識の保ち方が非常に重要になるとのことでした。

日本における DX の推進の今

後藤によると、日本における DX への取り組みの現状について ChatGPT に尋ねたところ、5つの原因が挙げられたとのことでした。

  1. 文化的な要素
  2. リスク回避
  3. 人材不足
  4. 既存システムへの依存
  5. リーダーシップの欠如

新しい分野に対して”石橋を叩いて渡る”といった、実績や事例が固まるまではリスクを回避する傾向があることが、原因のひとつとして考えられる。

また、オンプレミスやクラウド環境・システムの種類が膨大な数となっている中で、マイグレーションを行なうことは非常に複雑であり、だからこそ既存システムへ依存しやすく、DX の導入が遅れるとも考えられるとのことでした。

前半で述べた通り、日本はアメリカなど他の主要先進国よりもクラウド化・DX 推進が遅れています。この原因は何か、総務省の統計を見ると圧倒的に「人材不足」が課題として突出していることが分かります。

そこで Rackspace では、人材そしてスキルが足りていないといった課題を抱えるお客様に向けたサービスはもちろんのこと、自社が抱える課題が分からないお客様に向けても、パートナーとして一緒に解決を目指す取り組みを行なっています。

未来の動向を促進させる Rackspace
〜クラウドそして DX の未来に向けて〜

このような状況の中、Rackspace が具体的に何ができるのか 。

クラウドの導入は組織に大きな変化を及ぼし、複雑な過程であるからこそ、深いナレッジを持つパートナーが求められます。

そこで Rackspace は、一過性ではなく中長期的にお客様とのリレーションシップを築き、インテグレーターかつコンサルタント、そしてパートナーとして寄り添いながら、お客様を成功へ導きます。

Rackspace は、エンジニアが24時間365日において専門的なサポートを行ない、IT 人材不足や属人化を解消するサービスを提供しています。

また、お客様が抱えている課題のひとつとして欠かせないセキュリティ分野においても、AWS のベストプラクティスに沿って担保するサービスを提供。さらに、運用効率化やクラウド基盤統制など、お客様のあらゆる課題に対してご支援が可能です。

Rackspace は『Fanatical Experience』という企業理念のもと、情熱を持って、お客様に寄り添い、お客様が目指すビジネスの成果を達成できるよう支援します。

クラウド活用にお悩みのお客様へ

アイレットは、AWS 活用にお悩みのお客様に向けて、「AWS コスト最適化診断無料キャンペーン」を実施しています(※)
※本キャンペーンは2023年3月31日をもちまして終了しておりましたが、再度お申し込みを受付開始いたしました。

本キャンペーンでは、条件にあったお客様の既存インフラを徹底的に調査し、「AWS Well-Architected Framework」に基づいたコスト最適化を実現するための具体的なアクションを推奨するカスタマイズレポートと面談を、アイレットのRackspace より無料でご提供します。

AWS コスト最適化診断無料キャンペーンページ:https://cloudpack.jp/lp/rackspace-campaign/

また、2023年3月1日より Rackspace のプレミアム運用サポートと cloudpack の低コストを追求した請求代行サービスadv. を融合させた「rackpack™️」の提供を開始しました。

本サービスは、コスト負担の軽減や、グローバルなクラウド専門家による継続的なサポートを提供し、企業のクラウド活用を支援します。

rackpack™️サービスページ:https://cloudpack.jp/service/aws/rackpack.html

クラウド活用にお悩みのお客様、ぜひお気軽にお問い合わせください。