こんにちは。アイレットデザイン事業部のマークアップエンジニアの黒木と申します。アイレットデザイン事業部では「INSIDE UI/UX」と題して、所属デザイナーとエンジニアがデザイン・SEO・アクセシビリティ・UI/UXなどそれぞれスペシャリティのある領域に対する知見を幅広く発信していく予定です。お付き合いのほどよろしくお願いいたします。
私は2023/8/27にウェブデザイン技能検定という資格試験の2級を受けました。
今回はその受験記とウェブデザイン技能検定2級の簡単な紹介をしていきます。
試験概要
ウェブデザイン技能検定とは
ウェブデザイン技能検定については以前簡単にまとめた記事がありますのでこちらをご覧いただければと思います。
2級の試験細目
2級の試験細目はウェブデザイン技能検定の公式サイトに掲載されている資料に詳しく載っています。
ここでは大項目を抜き出して記載します。
- インターネット概論
- ワールドワイドウェブ(WWW)法務
- ウェブデザイン技術
- ウェブ標準
- ウェブビジュアルデザイン
- ウェブインフォメーションデザイン
- アクセシビリティ・ユニバーサルデザイン
- ウェブサイト設計・構築技術
- ウェブサイト運用・管理技術
- 安全衛生・作業環境構築
受験記
この試験を受けた理由
以前3級に合格して、次の級を受けてみたいと思ったからです。
また、事業部でも積極的にデザインの資格を取っていこうとなっており受験することへのハードルが低かったため、自分の実力を試すために受けてみようとなりました。
勉強方法
試験3週間前から勉強を始めました。
以前3級を受けた際1ヶ月前から勉強を始めたんですが難易度がそこまで高くなく結構時間に余裕があったので、今回もそれくらいから始めようと思いました。
ただ初めて簡単に問題を見た際にPHPとSQLの問題があり不安になりました。というのも私はPHPとSQLは実務ではほとんど使わず知識がなかったためです。
加えて実技試験の方ではフォトショを使うものがあり、3級よりも難易度が高くこちらも結構不安になりました。
なので私と同じような方は是非1ヶ月以上前から勉強を始めた方がいいと思います。
学科試験
あまり知識のないPHPとSQLも出るとのことだったので一旦他の方の受験記を見ました。
受験記には「過去問を解く」というのと「本を読む」というのが多く書かれていたので最初の2週間はとにかく過去問を解きました。
過去問は公式サイトに過去3回分は載っているのでそれを解いたりとにかく解ける過去問に取り組みました。
また、2級も過去問から全く同じ問題が数問出題されることがあるため、過去問は何度も解いた方が得だと思います。
最後の1週間では本を読みました。読んだ本はウェブデザイン技能検定の公式サイトにも載っている「ウェブデザイン技能検定 2級ガイドブック」です。
一旦このタイミングで2級の範囲を全体的に理解しておきたいと思って簡単に読みましたが時間がない場合は本を読むよりも過去問を解くほうを優先した方がいいと思います。
過去問の例をいくつか紹介します。
例1:SQLに関して
SQL のデータ定義言語の命令はどれか。以下より 1 つ選択しなさい。
1. CREATE
2. SELECT
3. INSERT
4. UPDATE
例2:PHPに関して
PHP で JSON 形式のデータを返すためのヘッダを付与するコードはどれか。以下より 1 つ選択しなさい。
1. head(‘content-type: text/json’);
2. header(‘content-type: application/json’);
3. header(‘content-type: text/json’);
4. head(‘content-type: application/json’);
例3:JavaScriptに関して
form 要素(form)の送信(submit)に定めたイベントハンドラで、実行時にページをリロードしないようにしたい。このとき、次の JavaScript コードの A に加えるべき記述を以下より 1 つ選択しなさい。
<JavaScriptのコード>
1. stop()
2. cancelable =true
3. preventDefault()
4. stopPropagation()
例4:デザインに関して
お問い合わせフォームを設計する際に配慮すべき点として最も適切なものを、以下より 1 つ選択しなさい。
1. パソコンとスマートフォンで同じレイアウトを用いる。
2. 複数ページにわたるフォームでは現在位置を明示する。
3. 入力エラーがあった場合は、「入力エラー」と表示する。
4. 入力確認画面から編集画面に戻る場合は入力値を保持しない。
実技試験
実技試験は公式サイトに問題はありますが、問題で使用する素材がなかったため素材なしで問題を解きました。
まずどのような成果物を提出する必要があるのかもわからなかったのでYouTubeに上がっている解説動画を見ました。少し古いものではありましたが一通りやり方を把握するのにはちょうどよかったです。
実技試験に関しては毎回ほとんど同じものが出題されるためやり方を覚える必要があります。
なので公式サイトに載っている3回分を素材なしで解いたら十分です。
また、実技試験で使うマークアップのツールに関してはなぜかどこを見てもDreamweaverを薦められます。
他にも試験指定のツールは用意されていますが私は念の為Dreamweaverを使用しました。
実務ではVScodeを使用しておりDreamweaverを使ったことがなかったため、こちらも慣れるために事前に練習をしました。
加えて、普段Macを使用している人はWindowsの動きに慣れる必要があるため、可能なら練習でもWindowsを使うのをおすすめします。
試験当日
学科試験60分、実技試験120分という時間配分で学科試験からでした。
どちらの試験も試験開始後30分からは退出が可能になります。
学科試験の方は早い段階で退出している方も結構いましたが、実技試験は30分では終わらない内容なのでポツポツと退出している印象でした。
学科試験は解いていた過去問に比べて少し簡単な印象でしたがところどころ不安のある問題もあったため、印をつけて試験後にネットで調べて簡単な答え合わせを行いました。
また、学科試験は後日解答が公式サイトで公表されるため、問題用紙に解答をメモするのをおすすめします。
(今回私が受けた試験は令和5年の第2回になります。回によって難易度が異なりますので参考程度にしていただければと思います)
実技試験は準備していたとおりでこれまでのものとほとんど同じ問題が出ました。
さいごに
HTMLで特定のタグは子要素にある要素しか置くことができないといった少し細かいところを聞く問題がたくさんありました。
普段の業務ではそういった箇所はすぐ調べて解決しているんですが、調べて解決してそこで終わってしまっていることが多く問題を解く際はいくつか苦戦してしまったところがありました。
解決してそこで終わりではなく、他の業務でも使いこなせるように定着させる必要があると実感しました。
試験細目に書かれている通り、コーディングの技術だけではなくネットの仕組みに関しての問題やアクセシビリティに関する問題など多岐にわたる問題が出てきました。
サイトを作る者はただコーディングの技術があるだけではいけないというのを意味しているのかなと思っています。
業務を行なっている時でもコーディングだけではなくそれ以外のところも考えながら取り組んでいます。そういうところで今回の試験は役に立つと思います。