概要
セッション詳細: Fireside chat with Harrison Chase, CEO and Co-Founder of LangChain
スピーカー: Harrison Chase (LangChain CEO & Co-Founder)、Gandhi (Google Cloud Senior Director, Gen AI)
セッション内容
このセッションでは生成AIを用いた開発を行う際に必須とも言える、 LangChainのCEO兼共同創業者であるハリソン・チェース氏と、Google CloudのGenerative AIでシニアディレクターをされているガンディ氏による対話形式のセッションでした。
ハリソン氏は元々 Fintech のスタートアップ企業で働いており、その際にテキストが幅広い使われ方をしているのに興味を持ったそうです。ただ単にテキストをテキストイン / テキストアウトとして利用するだけではなく、テキストから画像を生成したり、他のデータソースやコンピューティングリソースに接続したりと言った具合に。
そして、その際に利用されるパターンを抽象化して Python のライブラリにしようと思ったことが、 LangChain を開発するきっかけとなったそうです。
また、開発時の苦労話としては実際の LangChain APIに合わせたドキュメントの更新や、ドキュメント内に例 (examples) をどこまで記載するのかと言った課題や、LangChainが扱っている複数の製品を統合するに辺り、見落としが700個も発見されたという課題もあったそうです。
それらの対応として、初期の頃は上がってきた GitHub の Issue や Pull Request などのすべてのフィードバックに反応して、 LangChainの動作を安定させるという地道な努力もしてきたそうです。
特にGoogle Cloudとの統合にあたっては多くのフィードバックがあり、Googleと協力して独立したチェーンの実装や、リポジトリの構成の変更なども行ってきたとのことでした。
この様な地道な努力があってこそ、今の LangChain が複数ベンダーの LLM 製品を汎用的に使うことができるようになっていったんですね。
最後に
LangChain では Open API 製品の方がどちらかというと早く実装される傾向がありますが、CEO 自身が Google Cloud 製品との統合に積極的な姿勢を見せていたので、今後の LangChain と Vertex AI の迅速な統合に期待したいですね。
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