DX開発事業部 モダンエンジニアリングセクションの田村です。
Google Cloud Next ’24現地参加2日目のイベントレポートをお届けいたします。

セッション情報

セッションタイトル: What’s new in DevOps tools
このセッションではDevOpsに関連したGoogle Cloudのサービスのアップデートや新しいツールの紹介がされました。

DevOpsにおけるゴール


「すべての開発者が生成AIを活用した最新のアプリを構築および運用できるようにする」
生成AIの時代ということもあり、Google CloudではDevOps分野においても生成AIを活用する開発運用者の使用するサービスのアップデートに力を入れているようですね。

デベロッパーツールのアップデート


DevOps関連のサービスは全体的にいくつかGAになった機能があります。個人的にこちらのサービスが気になりました。

  • Gemini Code Assist
  • Secure Source Manager

Gemini Code AssistはDuet AI for Developersの名称が変わったもので、AIによるコード作成支援や関数生成、チャットインターフェースでの質問をVSCode等で引き続き使用することができ、基本機能に変更はなさそうです。プレビューの機能として、Code customizationやFull codebase awarenessがあります。

Code customizationはプライベートコードベースによって適切なコードの提案を取得したり、関連ドキュメントや情報源に誘導したりするなどカスタマイズされた支援を受けることができるようです。

Full codebase awarenessは、新機能の追加やファイル間の依存関係などコード全体でのレビューを行うことができるようです。Gemini1.5 Proモデルを支えるようになるため、100万トークンまで読み込めるようになったりとより強力なツールになることは間違いないと思います。

2024年7月11日まで無料で使用できるようですので、たくさん使っていきたいですね。
AI-assisted application development

新しいDevOpsツールが仲間入り

App Hub

ビジネス機能について考えるのと同じように、アプリケーション中心の方法でGoogle Cloudリソースを整理します。
これだとよく分からないので公式のユースケースを見てみると、2つ挙げられていました。

1. アプリケーションの整理と分類
App Hubを使用すると、owner、criticality、environmentなどの属性を使用してアプリケーションを整理および分類できます。 これにより、特定のアプリケーションとそれに関連するリソースを簡単に検索して管理できるようになります。

2, アプリケーション内のリソース理解
App Hubは、アプリケーションの構成を理解するのに役立ちます。 これは、開発者やオペレーターがアプリケーションがどのように動作するか、またアプリケーションの依存関係が何であるかを理解するのに役立ちます。

複数のチームが開発に関与しているときなどに、所有者や重要度、環境でタグ付けして管理できるようにするサービスかと思います。
App Hub overview

Developer Connect

ソフトウェア開発プロセス全体を通じて、サードパーティのソフトウェアツールに接続するための共通プラットフォームを提供すると同時に、認証、認可、ネットワーキング メカニズムを抽象化することで開発者の効率を向上させ、標準化を実現します。
サードパーティの数が増えてくると管理が煩雑になり、共通化しづらくなる課題を解決するためのサービスになります。

Secure Source Manager

Secure Source Managerは、Google Cloudでホストされる、リージョンにデプロイされたシングルテナントで管理されるソースコードリポジトリです。
Secure Source Managerは招待制でのみ一般提供(GA)されています。
インスタンスを作成することがリージョンにデプロイされてURIを通してアクセスし、リポジトリは、WebインターフェイスまたはSecure Source Manager APIを使用してSecure Source Managerのインスタンスに作成されるようです。
Secure Source Manager overview

その他の注目アップデート

Artifact Registry

Artifact Registryは、カスタムリポジトリのGAサポートを導入することで、より完全なユニバーサルパッケージ管理ツールになりました。

  • Cleanup policies
  • リモートリポジトリのカスタム/ユーザー定義リポジトリ
  • 自動移行ツール – コンテナレジストリからアーティファクトレジストリへ

Artifact Analysis


脆弱性検出プラットフォームとしてのアーティファクト分析を行います。
アーティファクトレジストリのスキャンのアップデート

  • SBOMの生成
  • 8つの言語パッケージにわたる脆弱性検出
  • お客様のGKEワークロードの自動化された継続的な言語パッケージ脆弱性スキャン

Cloud Build

  • BitBucket Server Cloud Build リポジトリ (第2世代) となった
  • BitBucketはBitbucket CloudとBitbucketデータセンターの統合をサポート
  • ユーザーはIP範囲サイズを設定できるようになり、PeeredNetworklpRangeを使用したBitbucketデータセンターのプライベート接続のIPアドレスを開始

Cloud Deploy

  • リリースの自動プロモーションとロールアウトフェーズの自動化
  • Cloud Deployコンソールでは、Google Cloudオペレーション スイートのアラート(リリースのレンダリングの失敗、ロールアウトの失敗、ロールアウトには承認が必要)へのアクセスを許可
  • カナリアを使用したロールアウトにはフェーズを進める必要がある
  • カスタムターゲットタイプを定義し、それらのタイプのターゲットにデプロイ
  • Terraform、インフラストラクチャ マネージャー、GitOps, Vertex AI, Helm用に提供されるサンプルコード

まとめ

生成AI活用時代に合わせてGoogle CloudにおけるDevOpsも、生成AIを念頭に入れたアップデートが少しずつ入ってきているように感じました。
というにGemini Code AssistはGemini1.5 Proを使うことになるため、これまで以上に高いパフォーマンスで開発を進めていけると思います。

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