はじめに
こんにちは。25卒の山崎です。
本記事では、研修期間中のチーム開発演習で取り組んだ「生成AIを活用したAWS構成図の自動生成」について紹介します。
メンバー紹介

山崎
IaCとAI連携に挑戦!

安彦
Claudeの出力最適化を担当

高木
draw.ioテンプレート設計を担当
背景と目的
構成図の作成には時間がかかる上、担当者によって品質や粒度にバラつきが出るという課題がありました。
そこで、構成図作成の効率化と再現性の向上を目的として、生成AIを活用する方法を検証しました。
また、Terraform Visualizer や Pluralith など構成図を出力できるツールもありますが、
draw.io で編集可能な形式(.drawio
)で出力できる方法を模索したいと考えました。
- Visualizer:https://marketplace.visualstudio.com/items?itemName=claudiom.terraform-visualizer
- Pluralith :https://www.pluralith.com/
先にまとめ(要点)
- Claude Sonnet 4.0 が最も安定した出力を実現
→ Amazon Bedrock 経由で使用することで、ブラウザ版の文字数制限を回避できます .drawio
ファイルとして出力可能
→ draw.io でそのまま読み込んで編集できます- テンプレートを用意すると精度が向上
- Gemini-2.5 Pro や GPT-4.5 は AWS アイコンの認識に課題あり
使用した環境・モデル
- IaCツール
Terraform - 使用したAIモデル
Claude Sonnet 4.0
GPT-4.5 Preview / Gemini Pro-2.5
今回の構成
カテゴリ | サービス名 | リソース概要 |
---|---|---|
ネットワーク | VPC | パブリック/プライベートサブネット、ルートテーブル、IGW、NAT含む |
DNS & SSL | Route 53 | パブリックホストゾーン、DNSレコードでACM検証 |
証明書 | ACM | DNS検証によるSSL証明書管理 |
バックエンド | ECS on Fargate | クラスター・タスク定義・サービスを構築 |
ストレージ | EFS | WordPress用wp-contentの永続化ストレージ |
ストレージ | S3 | CloudFrontログ格納バケット、バージョニング・ライフサイクル設定あり |
データベース | RDS | マルチAZ対応、本番環境向け構成 |
モニタリング | CloudWatch | 各種ログとメトリクスの収集・監視 |
Claudeを使った構成図作成の流れ
- Terraformコードを準備
- Claudeにプロンプトを入力
プロンプト
このTerraformコードを元に、.drawio形式で作成してください。また、要求は以下の通りです。- アイコンの図形はAWS 2025を利用してください
- 文字同士が重ならないようにしてください
- 図形を描画する際に無駄な余白を入れないようにしてください
- 添付してるテンプレートを元にAWS構成図を作成してください
- .drawio形式の構成図ファイルを出力
- draw.ioで読み込み、必要に応じて編集
他モデルとの比較
Gemini Pro(Gemini 2.5)
- AWSアイコンの認識:やや不安定(リソース名は理解するが、アイコンを読み込まない)
- レイアウト:視認性の高いレイアウトが出力される点は優秀
GPT-4.5
- 構成図の精度がやや低め
- 要素の関係性が曖昧になりやすく、図としての一貫性に課題がある
より良い構成図を作るために
- draw.io内の要素名(例:
AWS::EC2::Instance
など)に注意 - セキュリティグループや通信線など細かな部分は手動で追加するのがベター
- テンプレート(例:draw.io形式の雛形)を用意しておくと精度が向上
まとめ
Claude Sonnet 4.0 は、構成図の自動生成において非常に実用性の高いモデルでした。
特にAWSリソースの理解力と出力形式の整合性に優れており、業務での活用も視野に入れられるレベルだと感じました。
今後はさらに、生成AIとIaCツールを組み合わせた構成図作成の自動化が進んでいくと考えています。
特に、今後提供が予定されている Diagram as Code + Amazon Bedrock を組み合わせた形式は非常に有望です。
感想
- 山崎:とても印象深い研修になりました!今後も手を動かしながら学習することを意識していきたいと思います。
- 安彦:AIで構成図を出力するということで、終始ワクワクしながら開発していました。エンジニアにとって良き相棒となってくれることを期待して、今後の発展を追っていこうと思います。
- 高木:Claude Sonnet4、ChatGPT4-o、Gemini 2.5 proを使いAWS構成図を生成したことで、各AIの特性や強みを体感できました。プロンプト次第で精度や表現が大きく変わり、AI活用の奥深さを実感した開発演習でした。
以上、山崎・安彦・高木 でお送りしました。
ご覧いただきありがとうございました!