当社ではこれまでも DX 推進の一環としてテクノロジーやデータ活用に取り組んでいましたが、生成 AI の社会的なインパクトが徐々に大きくなってくるタイミングで、我々としても業務への活用を視野に入れるべきだと考えました。そこで、当社が培ってきたデータ基盤と BI、Web アプリケーションに生成 AI を組み合わせることで、新しい働き方を提案し新しい価値の創造につなげる「DX プラットフォーム構想」というものを立ち上げました。今回の取り組みは、その構想に基づいた活動となります。
— 生成 AI 導入の候補となる業務課題は多岐にわたると思いますが、その中でも社内マニュアルの検索等に着目した理由はありますか?
当社では世の中のトレンドや新しい技術などを学ぶ「ランチタイム勉強会」を定期的に開催しており、そこで生成 AI を取り上げたことがありました。それをきっかけに複数部門の方にヒアリングを行なうと、「社内ドキュメントが膨大で欲しい情報にリーチするのに時間がかかる」「サイロ化されて検索も難しい」といった声が多く挙がったんです。生成 AI を社内に浸透させるためには、なるべく多くの社員に共通するニーズに応えることが重要だと思っていたので、まずはマニュアル検索等の効率化に生成 AI を活用できないかと考えました。
— どのような経緯でアイレットにご依頼いただいたのでしょうか?
今回は複数のパートナーさんにお声がけしてコンペ形式で検討させていただきました。もともと Google Cloud さんとお付き合いがあったことからアイレットさんのことは存じ上げていたのですが、実際にご提案いただいた内容からやりたいことのイメージが湧いたことや、新しい技術に対して前向きにチャレンジする姿勢を感じられたことが印象に残っています。
そうですね、私たちも新しい技術に挑戦したいという思いがあったので、ぜひ一緒にやらせていただきたいと思いました。最初は両社の認識が噛み合わない部分もあったのですが、事前に電話や Web 会議で内容を擦り合わせる機会をいただけたのは有り難かったです。
生成 AI は毎週 API の仕様が変わるんじゃないかと思うほどアップデートが盛んなドメインなので、刻一刻と変わる Google Cloud のプロダクトにしっかりと追随しながら、ローンチまで完遂する技術力を期待していました。それから、ただの受託開発ではなく私たちと一緒に新しい技術を開拓していく提案力、当社や他のパートナーも含めてコミュニケーションを取りながらプロジェクトを推進していくチーム力も求めていたポイントです。
度重なる開発基盤の仕様変更に苦戦するも、ワンチームで壁を乗り越え生成 AI 導入を実現
— 生成 AI を活用した開発でうまくいった点や苦労した点はありますか?
当社でも試行錯誤しながらアーキテクチャを構築していたのですが、やはり生成 AI 領域は仕様変更が頻繁に起きるので、これまで開発していたものが丸ごと使えなくなるというか、大々的に仕様を変えなければいけないケースがあったのはすごく大変でしたね。
そうですね。また、生成 AI の検索結果で望んでいる回答がなかなか出てこない時も苦労しました。アーキテクチャを変えるのか、パラメータをチューニングするのか、いろいろなアプローチをその都度アイレットさんにご相談できたのは心強かったです。
そうですね、社員の誰もが気軽に生成 AI を活用できる環境を提供したいと思っていたので、まずは数千人規模の社員が使ってみてくれたこと自体、とても意義のあるプロジェクトでしたよね。そこから「もっとこういう機能が欲しい」というフィードバックも生まれていますし、生成 AI 活用の次のステップを検討するきっかけが作れたという意味でも良かったです。
同感です。「働き方を変える」という大きなミッション実現の第一歩になったのが今回のプロジェクトだと思います。今後、マニュアル検索を社内に浸透させることはもちろん、このプロジェクトから生まれた API を社内システムに活用することで、マニュアル検索にとどまらない生成 AI 活用の可能性が拓けるのではないかと考えています。
先ほど申し上げた API の活用を広げていくという部分に関しては、Gemini API など新しいモデルが次々と出てきているので、それぞれの特性を理解した上で、目的に応じて最適なものを使い分けていきたいと考えています。そして、テキストだけでなく画像や動画、音声などさまざまな領域に幅を広げていくことも想定しているので、その際はぜひまたアイレットさんの力をお借りできるとうれしいですね。
ありがとうございます。アイレットはお客様に寄り添い、一緒にビジネスを創り上げていく姿勢を大切にしているので、日本テレビ様と共創する機会をいただけたことをうれしく思っています。また生成 AI を活用した新しい価値創出にチャレンジできることを楽しみにしておりますので、今後ともよろしくお願いいたします!