こんにちは、Global Solutions事業部です。

人工知能(AI)が私たちの日常生活に着実に浸透していく中で、「倫理」が切り離せないテーマとして認識されてきました。AIがもたらす未来の可能性は大きなものですが、倫理的な問題のパンドラの箱を開けることにもなります。AIにおけるプライバシー、偏見、デジタルデバイドという、魅力的でありながら困難な領域について考えてみましょう。

1. プライバシーとは

バーチャル・アシスタントをイメージしてみて下さい。部屋の片隅にひっそりといて、あなたが好きな曲を流したり、天気を教えてくれたりしますよね。常にあなたの指示に耳を傾け、常に処理していきます。しかし、バーチャル・アシスタントが本当にどの程度「知っている」のだろうか、と疑問に思ったことはないですか。

人や企業がインターネットを介して相互に結びつく今日、バーチャル・アシスタントのようなAIシステムが、豊富な個人データにアクセスできるようになりました。AIの驚異的なパターン検出能力によって、このデータさえあれば、私たち一人一人に固有の情報、特にとても個人的な情報を公にできるようになりました。それは、誰かが私たちの人生を俯瞰し、私たちの一挙手一投足を監視しているようなものです。

2. バイアス: AIの立場から見る

AIは、人に例えれば根はまじめだといえます。提供されたデータから学習し、パターンを習得し、それに応じて指示を出すことができます。しかし、大人が子供に影響を与えるのと同じように、主観的な情報を供給すれば、AIもバイアスを持つようになり、それを客観的事実として扱ったり、最悪の場合、増大させることもできてしまいます。

3. デジタルデバイド

AI技術の進歩はとどまるところを知らないように見えます。しかし、デジタルデバイドという、デジタル技術にアクセスできる人とそうでない人の格差を拡大させる危険性もあります。

オンライン学習や遠隔医療のようなAIを活用したサービスは、生活に革命をもたらす可能性があります。しかし、一部の特権階級しかアクセスできないようなものであれば、その恩恵はかなり限定されてきます。インターネット接続が不十分な地域に住んでいたり、サービスにアクセスするためのデバイスを買う余裕がなかったりすれば、同じメリットを享受することはできないでしょう。

4. 未知への挑戦

AIが格差のきっかけになるのではなく、広く恩恵をもたらすツールとして機能するには、倫理的ジレンマを認識し、オープンに議論することが大切です。個人のプライバシーを尊重し、公正さを促進し、アクセシビリティを確保しながら、AIが提供する利便性を認め、天秤のバランスを取らなければなりません。そうして初めて人間はAIを受け入れ、一部の恵まれた層ではなくすべての人を助けるツールにできると考えます。

アイレット株式会社のGlobal Solutions事業部では、お客様のビジネス変革を実現しながら、最新のデータソリューションの導入を加速できるように設計されたデータ分析ソリューションとデータサービスの幅広いポートフォリオを提供しています。ビジネスの成功こそ、私たちが追求するものです。お困りの際はぜひ一度お気軽にお問い合わせください。

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参考資料:

1.  https://www.thelancet.com/journals/lanrhe/article/PIIS2665-9913(21)00399-4/fulltext
2. https://www.sas.com/en_gb/insights/analytics/what-is-artificial-intelligence.html
3. https://www.rhsmith.umd.edu/research/design-ai-poses-threat-human-designers-jobs