はじめに
みなさんこんにちは。
先日、プロジェクトマネジメント技法の一つである『PMBOK®ガイド』第6版についての記事を書きましたが、今回はその後継である『PMBOK®ガイド』第7版についてとりあげてみたいと思います。「PMBOKとは何か?」については先の記事に記載しているので割愛しますが、1987年に最初の版が出て依頼、時代の流れに沿って改訂が重ねられ、現在は2021年にリリースされた「第7版」が最新版となっています。
PMBOK®ガイド 第7版
2021年7月にリリースされた第7版ですが、第6版の内容から大きく変更が入っています。
過去版はプロセスベースの標準を志向してきたものですが、昨今の状況に鑑みて、PMIが「価値実現」に重きを置いた形に仕上げられています。
『プロジェクトマネジメントは以前より急速に進化しており、過去の版のプロセスベース指向は、価値実現の全貌を示すための方法として維持することができない。そのため、この版では、効果的なプロジェクトマネジメントを支援し、成果物ではなく意図した成果をより重視するために、原理・原則ベースの標準に移行している。
(中略)
プロジェクトはアウトプットを生成するだけではなく、より重要なこととして、それらのアウトプットによって組織とそのステークホルダーに最終的に価値を実現する成果を生み出せるという点を強調している。』(参考情報[1])
では、早速その内容を見ていきましょう。
「原理・原則」と「パフォーマンス領域」
『PMBOK®ガイド』第7版は、第6版と同じく、「プロジェクトマネジメント標準」および「プロジェクトマネジメント知識体系ガイド」の2つについて記載されています。
本記事では、上図のうち特に触れられることの多い「プロジェクトマネジメントの原理・原則」と、「プロジェクト・パフォーマンス領域」について取り上げます。
![『PMBOK®ガイド』第7版の構成(参考情報[2]より筆者が再作成)](https://iret.media/wp-content/uploads/2024/11/gs-blog-pmbok71-720x712.png)