はじめに
Global Solutions事業部の緒方です。
AWS re:Invent 2024に現地で参加しています。
今回は[MAM205-SC1 | Completing a large-scale migration and modernization]に参加しましたので内容を紹介します。
AWS re:Invent 2024とは
AWSが主催する年次カンファレンスで、主にクラウドコンピューティングに関する最新情報を発表し、エンジニアに限らず様々なロールの人や様々な業種の企業が集う大規模イベントです。2024年は12月2日から12月6日にかけて、アメリカ・ラスベガスで開催されます。
セッション
セッション概要
MAM205-SC1 | Completing a large-scale migration and modernization
This session focuses on valuable lessons from the thousands of enterprises who have migrated and modernized their on-premises workloads with AWS. Dive into the technical lessons that have been learned and the mental models that have been used. Learn how to set up teams to modernize as they migrate and how to engage with AWS Professional Services and AWS Partners for success. Finally, get an update on what’s new in AWS migration and modernization tooling.
このセッションでは、AWS を使用してオンプレミスのワークロードを移行および最新化した何千もの企業から得た貴重な教訓に焦点を当てます。これまでに学んだ技術的な教訓と、使用してきたメンタルモデルについて詳しく説明します。移行時に最新化するためのチームの設定方法と、成功のために AWS プロフェッショナルサービスおよび AWS パートナーと連携する方法を学びます。最後に、AWS の移行および最新化ツールの最新情報を入手します。
Jonathan Allen, Director, Enterprise Strategy, Amazon Web Services
Ashish Shekhar, Global Head of Tech Platforms, Danske Bank
Oscar Rodriguez, Director, ProServe Expert Services, Amazon Web Services
セッション内容
AWSのマイグレーションとモダナイゼーションの18 年間の取り組みから得た教訓と、1300件を超える顧客対応から得た知見が紹介されていました。
重要なことは、経営陣の賛同で、市場投入までの時間が43%短縮され、計画外のダウンタイムが69%減少したことが挙げられていました。効率的な移行のために、Application Migration Service や Database Migration Service などの AWS ツールが強調されました。AWSパートナーを活用する必要性も強調されていました。
理想的なトランスフォメーションを概念図のように示しています。
各々、移行のための理由は様々ですが、しっかりとした理由をもとに経営陣にもサポートしてもらう必要があると言っていました。
市場投入までの時間が 43% 短縮され、計画外のダウンタイムが 69% 削減されるなど、移行によるメリットは明らかですね。
これは移行するしかない!となったところで、AWS クラウド エコノミクスチームがヘルプしてくれるとキラーワードが来ていました。勝手に移行しやがれ、ではないところがとても心強いですね。
24 か月で 2200 を超えるアプリケーションを移行し、 12 時間で 500 を超えるアプリケーションを削減した 例が挙げられていました。
原則を確立せずに過去の組織で使用していた手法を模倣しないようアドバイスされていました。
クラウド活用推進組織(CCoE)については、様々なロールのエンジニアを配置することとを勧めていました。
またCCoEは、一時的なチームが望ましいとのことです。これは既存のチームだと慣習を踏襲される可能性があるためです。
移行準備の評価にMRAというものがあります。
AWS Control Towerの使用も推奨されていました。
移行方法にはいろいろ種類がありますね。その中でもリプラットフォームが取り上げられていました。
リプラットフォームの流れが示されていました。DevOpsチームへのバトンタッチまで。
代表的な例でDMSでの方法が挙げられていました。
最後に、「Don’t let perfect be theenemy of good enough.」。 完璧じゃなくてほどほどでいいよ、と解釈しました。長年対応されてきても完璧は困難ということが伝わってきますね。
さいごに
今回のセッションでは、大規模なマイグレーション・モダナイゼーションを成功させるための実践的なアプローチや、AWSのツールを活用した事例を聴講することができました。特に「完璧を目指すより、十分な良い状態を目指す」というメッセージは、クラウド移行における現実的な指針として腑に落ちました。マイグレーションやモダナイゼーションは簡単なプロセスではなく十分な準備が必要であると感じました。