はじめに
re:Invent2日目のMatthew Garman氏による基調講演でたくさんのAmazon Qの新機能が発表されましたので記事にいたします。
セッション情報
- タイトル(英題):CEO Keynote with Matt Garman [KEY002]
- スピーカー:Matthew Garman(AWS), Andy Jassy(Amazon)
- ゲストスピーカー:Jennifer Tejada(PagerDuty), Lori Beer(JPMorganChase)
- セッションタイプ:キーノート(基調講演)
Amazon Qとは
生成AIを活用したAWSのサービスで、Amazon Q DeveloperとAmazon Q Businessとがあります。
Amazon Q DeveloperはIDEと統合して、コードの生成・補完やコードのセキュリティスキャンなど開発者を支援する機能です。
Amazon Q Businessは質問への回答、要約の提供など一般的な業務にも使える機能を提供します。
料金はどちらも月額固定の2種類の料金プランがあり、料金によって機能に違いがあります。
(Amazon Q Businessはインデックス数に応じた従量課金もあります)
今回発表された機能をAmazon Q DeveloperとAmazon Q Business上記の2つに分けて記載します。
Amazon Q Developerの新機能
ソースコード内でのドキュメント生成機能
- readmeファイルとデータフロー図を自動生成
- Free Tier(無料プラン)でも使用可能
- 操作は数クリックで実行可能
- 全リージョン対応
- 公式記事
コードレビュー自動化機能
- コードに自動的にコメント、疑わしいコードパターンにフラグ、利用可能なパッチの提供、デプロイメントリスクの評価
- Free Tier(無料プラン)でも使用可能
- 操作は数クリックで実行可能
- 全リージョン対応
- 公式記事
自動ユニットテスト生成機能
- プロジェクトに関する知識を使用してユニットテストの生成プロセスを自動化
- Free Tier(無料プラン)だと使用制限あり
- 操作は数クリックで実行可能
- 全リージョン対応
- 公式記事
運用調査機能の追加(プレビュー)
- 手動で調査を開始するか、CloudWatchアラームをトリガーに自動で調査を開始することもできる
- 関連するシグナルや異常とそこから推察される仮説を表示してくれる
- 手動操作は数クリックで実行可能。CloudWatchアラームからの自動調査はアラーム設定から可能。
- バージニア北部リージョンのみでプレビュー(プレビュー期間は無料)
- 公式記事
.NET移植の変換機能(プレビュー)
- .NET Frameworkアプリケーションをクロスプラットフォームの.NETに移植する作業を高速化
- Windows .NET アプリケーションを従来の方法よりも最大 4 倍速く Linux 対応に最新化し、ライセンス費用を最大 40% 節約
- Pro Tier(有料プラン)が前提
- 公式記事
メインフレームのモダナイゼーション機能(プレビュー)
- 自然言語で目標やソースコードへのアクセス、プロジェクトのコンテキストを共有することでカスタマイズされたモダナイゼーションプランを作成してくれる
- やり取りを繰り返し調整後、プランを承諾することでリファクタリングが可能
- Pro Tier(有料プラン)が前提
- 公式記事
GitLab Duo with Amazon Q(プレビュー)
- Amazon Q Developerの機能をGit Labで使用可能
- 公式記事
Amazon Q Businessの新機能
50以上の人気ビジネスアプリケーションやプラットフォーム向けとの連携機能
- Amazon Q Businessのインターフェースから他のアプリケーションをタスクを実行できる
- 主なアプリケーションまたはプラットフォームはPagerDuty、Salesforce、Jira、Smartsheet、ServiceNow、Asana、Zendeskなど
- 全リージョン対応
- 公式記事
Amazon Q in QuickSightが構造化データと非構造化データが統合されたインサイトを提供(プレビュー)
- データベースなどの従来のBIデータソースからのインサイトを非構造化ソースからのコンテキスト情報で強化できる
- バージニア北部とオレゴンリージョンのQuickSight Pro Usersのみでプレビュー(プレビュー期間は無料)
- 公式記事
まとめ
一気にAmazon Q Developerの機能が強化されました。開発者向けの機能が多い中「運用調査機能の追加」についてはインフラ視点でも役にたつ感じがします。これからいろいろと試していきましょう!