DX開発事業部の西田です。
試験版だったGemini 2.0 Flash-LiteがGoogle AI StudioとVertex AIでGAされました!
Ready to upgrade from Gemini 1.5? 🚀
Developers can start building with Gemini 2.0 Flash-Lite in @Google AI Studio and @GoogleCloud's #VertexAI. 🛠️
It offers improved performance across reasoning, multimodal, math and factuality benchmarks, while also being a more… pic.twitter.com/8JwTKF7uRO
— Google DeepMind (@GoogleDeepMind) February 25, 2025
2月頭にGemini 2.0 FlashのGAを取り上げた記事はこちら👇️
Vertex AIのGemini 2.0 FlashとGemini 2.0 Flash-Liteの比較
料金ページはこちらです。
トークンベースの課金で下表のようになります。
モデル | タイプ | 価格 | バッチ API 利用時の価格 |
---|---|---|---|
Gemini 2.0 Flash | 1M 入力トークン | $0.15 | $0.075 |
1M 音声入力トークン | $1.00 | $0.50 | |
1M 出力テキストトークン | $0.60 | $0.30 | |
Gemini 2.0 Flash Lite | 1M 入力トークン | $0.075 | $0.0375 |
1M 音声入力トークン | $0.075 | $0.0375 | |
1M 出力テキストトークン | $0.30 | $0.15 |
Gemini 2.0 Flash-Liteの価格としてはGemini 2.0 Flashより安く、Gemini 1.5 Flashと同じで、トークンの消費幅に応じた価格変動がないためよりシンプルな値付けで安く利用することが可能です。
機能差としてはGemini 2.0 Flashで可能なVertex AI SearchやGoogle検索へのグラウンディングが利用できません。
コードで試して比較
せっかくなのでSDKを使ってPythonコードで利用比較をしてみます。
Google Colabで実行します。
%pip install --upgrade --quiet google-genai==1.3.0
Gemini 2.0からはPython用のSDKはGoogle Gen AI SDKを利用するようになっています。
import time from google import genai PROJECT_ID = "[your-project-id]" # @param {type: "string", placeholder: "[your-project-id]", isTemplate: true} LOCATION = "us-central1" client = genai.Client(vertexai=True, project=PROJECT_ID, location=LOCATION) prompt = "人工知能の未来について論じてください。" # Gemini 2.0 Flashで実行 start_time = time.time() response = client.models.generate_content( model="gemini-2.0-flash-001", contents=prompt ) flash_duration = time.time() - start_time flash_response = response.text # Gemini 2.0 Flash-Liteで実行 start_time = time.time() response = client.models.generate_content( model="gemini-2.0-flash-lite-001", contents=prompt ) flash_lite_duration = time.time() - start_time flash_lite_response = response.text # 結果の表示 print("Gemini 2.0 Flashの応答時間:", flash_duration, "秒") print("Gemini 2.0 Flashの生成テキスト:\n", flash_response) print("\nGemini 2.0 Flash-Liteの応答時間:", flash_lite_duration, "秒") print("Gemini 2.0 Flash-Liteの生成テキスト:\n", flash_lite_response)
Gemini 2.0 Flashの応答時間: 10.315366268157959 秒 Gemini 2.0 Flashの生成テキスト: 人工知能(AI)の未来は、社会、経済、そして私たちの生活様式そのものに大きな変革をもたらす可能性を秘めています。しかし、その未来は確定的ではなく、技術の進歩、社会の受容、そして倫理的な配慮によって大きく左右されるでしょう。以下に、AIの未来についていくつかの側面から論じてみます。 **1. 技術的進歩の方向性:** * **汎用人工知能(AGI)の可能性:** 現在のAIは特定のタスクに特化した「特化型AI」ですが、人間のように幅広い知識や理解力を持ち、自律的に学習・問題解決できる「汎用人工知能(AGI)」の開発が究極の目標の一つです。AGIが実現すれば、科学、医療、教育など、あらゆる分野で革新的な進歩が期待できますが、同時に倫理的な問題も提起されます。 * **深層学習の進化:** 深層学習はAIのブレイクスルーを牽引してきましたが、その仕組みはまだ完全に解明されていません。深層学習の更なる進化、そして新たな学習パラダイム(例えば、自己教師あり学習、強化学習など)の登場により、AIはより高度なタスクを実行できるようになるでしょう。 * **ハードウェアの進化:** AIの性能はハードウェアの性能に大きく依存します。GPUの進化に加え、ニューロモーフィックコンピューティングや量子コンピューティングといった新しいハードウェア技術が実用化されれば、AIの処理能力は飛躍的に向上する可能性があります。 **2. 社会への影響:** * **雇用の変化:** AIの普及は、自動化によって多くの仕事が代替される一方で、AI関連の新たな雇用を生み出すでしょう。単純労働やルーチンワークは自動化されやすく、創造性、問題解決能力、コミュニケーション能力などがより重視されるようになると考えられます。労働者のスキルアップやリスキリングの必要性が高まります。 * **医療の変革:** AIは、診断、治療、創薬など、医療のあらゆる分野に変革をもたらす可能性があります。AIによる画像診断の精度向上、個別化医療の実現、そして手術支援ロボットの進化などが期待されます。 * **教育の個別最適化:** AIは、生徒一人ひとりの学習状況や理解度に合わせて、最適な学習プランを提供する個別最適化教育を実現する可能性があります。AIチューターやAI教材の開発が進み、教育格差の是正に貢献するかもしれません。 * **スマートシティの実現:** AIは、都市の交通システム、エネルギー管理、公共サービスなどを効率化し、より快適で持続可能な都市生活を実現する可能性があります。センサーネットワークとAIを組み合わせることで、都市全体を最適化することが可能になります。 **3. 倫理的課題:** * **AIのバイアス:** AIは学習データに偏りがあると、差別的な結果を出力する可能性があります。AIのバイアスを解消し、公平性を確保するための取り組みが不可欠です。 * **プライバシーの問題:** AIは大量の個人データを収集・分析するため、プライバシー侵害のリスクがあります。データ保護に関する法規制の整備や、プライバシー保護技術の開発が重要です。 * **AIの責任:** AIが誤った判断を下した場合、誰が責任を負うのかという問題があります。AIの自律性が高まるにつれて、責任の所在を明確にする必要性が高まります。 * **AIの悪用:** AIは、犯罪やテロなどに悪用される可能性があります。AI技術の悪用を防ぐための国際的な協力体制の構築が重要です。 * **AIの制御:** AGIが実現した場合、人類の制御を超えてしまう可能性も懸念されています。AIの安全性を確保するための研究や、AI倫理に関する議論が不可欠です。 **4. 未来への展望:** AIの未来は、技術革新だけでなく、社会全体としての倫理的な議論や政策決定によって形作られます。AIの恩恵を最大限に享受し、リスクを最小限に抑えるためには、以下の点が重要となるでしょう。 * **AIに関する知識の普及:** 一般市民がAIに関する基本的な知識を持ち、AIの可能性とリスクを理解することが重要です。 * **倫理的なガイドラインの策定:** AI開発者や研究者が遵守すべき倫理的なガイドラインを策定し、AIの倫理的な開発を促進する必要があります。 * **国際的な協力:** AI技術は国境を越えて影響を及ぼすため、国際的な協力体制を構築し、AIに関する共通のルールや基準を定める必要があります。 * **多様な視点の導入:** AI開発には、技術者だけでなく、倫理学者、社会学者、法律家など、多様な専門家の意見を取り入れることが重要です。 * **継続的な議論:** AI技術は常に進化しているため、AI倫理に関する議論も継続的に行う必要があります。 AIの未来は明るい可能性を秘めていますが、同時に多くの課題も抱えています。AIの未来をより良いものにするためには、技術開発だけでなく、社会全体としての倫理的な配慮と責任ある行動が求められます。
Gemini 2.0 Flash-Liteの応答時間: 7.572719573974609 秒 Gemini 2.0 Flash-Liteの生成テキスト: ## 人工知能の未来:可能性と課題 人工知能(AI)は、私たちの生活、社会、そして地球そのものを変革する可能性を秘めています。その未来は、希望と懸念の両方を抱き合わせ、複雑な織物のように広がっています。 **可能性の広がり:** * **医療の進化:** AIは、診断の精度向上、新薬開発の加速、パーソナライズ医療の実現に貢献します。画像診断における医師の補助、ゲノムデータの解析による治療法の最適化、ロボット手術の精度向上などが期待されます。 * **教育の変革:** AIは、個々の学習者に合わせた教育を提供し、学習効果の最大化を目指します。AIチューターによる個別指導、学習履歴の分析による弱点克服、教育コンテンツの最適化などが可能になります。 * **労働の効率化:** AIは、ルーティンワークの自動化、データ分析による意思決定支援、新たな職種の創出に貢献します。事務作業の自動化、需要予測による在庫管理の最適化、クリエイティブな職業におけるAIとの協働などが考えられます。 * **持続可能な社会の実現:** AIは、気候変動対策、資源管理、エネルギー効率化に貢献します。再生可能エネルギーの最適化、スマートシティの構築、食糧生産の効率化などが実現可能になります。 * **科学技術の発展:** AIは、複雑なデータ解析、シミュレーション、実験の効率化を通じて、科学技術の進歩を加速させます。創薬、材料開発、宇宙探査などの分野で、新たな発見が期待できます。 **課題と懸念:** * **倫理的な問題:** AIの判断におけるバイアス、プライバシー侵害、データの不正利用など、倫理的な問題への対応が不可欠です。AIの透明性、説明可能性、責任の所在を明確にする必要があります。 * **雇用への影響:** AIによる自動化は、一部の職種の消失を招く可能性があります。労働者の再教育、新たな職種の創出、ベーシックインカムの検討など、社会的な対策が必要です。 * **安全性と制御:** AIの暴走や誤作動は、深刻な事故や混乱を引き起こす可能性があります。AIの安全性確保、人間による制御、国際的なルール作りが急務です。 * **格差の拡大:** AI技術の開発・利用には多額の資金が必要であり、一部の企業や国に偏る可能性があります。技術格差の拡大を防ぎ、公平なアクセスを確保するための対策が必要です。 * **AIの進化の予測:** AIは急速に進化しており、その将来像を正確に予測することは困難です。変化に柔軟に対応できるような社会システムの構築が求められます。 * **人間の役割の変化:** AIの進化は、人間が担う役割を変化させます。創造性、共感力、倫理観など、人間ならではの能力を重視する教育や社会システムの構築が重要になります。 **未来への展望:** AIの未来は、技術的な進歩だけでなく、社会的な合意形成、倫理的な配慮、そして人間中心の視点によって形作られます。 * **人間とAIの協調:** AIは、人間の能力を補完し、共に働くパートナーとして進化していくでしょう。AIは、情報収集、分析、意思決定支援を担い、人間は、創造性、判断力、感情的な対応を担うことで、より良い未来を築くことができます。 * **AIガバナンスの確立:** AIの倫理的な問題に対応するため、国際的なルール作りや、各国の法規制の整備が重要になります。AIの透明性、説明可能性、責任の所在を明確にすることで、AIの信頼性を高める必要があります。 * **多様性の尊重:** AIの開発・利用において、多様な価値観や文化を尊重し、ジェンダーや人種による差別をなくす必要があります。 * **継続的な学習:** AIは、常に進化し続けています。変化に対応するため、継続的な学習と、柔軟な思考力が不可欠です。 人工知能の未来は、私たち自身の手によって作られます。私たちは、AIの可能性を最大限に活かしつつ、倫理的な問題や社会的な課題にも真摯に向き合い、より良い未来を創造していく必要があります。それは、希望と懸念を抱きながらも、私たち人間が主体的に未来を切り開くという、壮大な挑戦なのです。
簡単なプロンプトを試しただけの比較にはなりますが、Gemini 2.0 Flash-Liteのほうがより速度が速く、ライト目な回答になっていることが確認できました!
Gemini 2.0もGAモデルの選択肢が増えより用途に応じてアプリに組み込みやすくなりました。
残るGemini 2.0 ProのGAが待ち遠しいですね!