はじめに
この記事は、ラスベガスで開催されているGoogle Cloud Next 2025のセッション聴講記事です。
セッションタイトル:
What’s new in Gemini Code Assist
セッション内容は、Gemini Code Assistの2024年の振り返り、Gemini Code Assistのテーマとポイントが、メインの内容です。
また、2025年の展望についても、言及がありました。
2024年の振り返り
まずは、2024年の振り返りから!
2024/4
- Gemini Code Assistとして、リブランディングされ、Gemini 1.0 Proモデルがリリース
2024/7~8
- Gemini 1.5 Proモデルへアップグレード
2024/9
- 2つのエディション
- Standard Edition
- Enterprise Edition
- コードカスタマイズ機能が導入され、企業ごとのコンテキストに基づいたコード提案や補完が可能に!
2024/12
- Gemini Code Assist tools発表
- GitHubやJira、Datadogなどの外部の開発者ツールと接続できる機能
- Gemini Code Assist agents発表
- コード生成・移行・テスト・文書化など、ソフトウェア開発の多様なタスクを支援
- Gemini 2.0モデルへアップグレード
改めて年表を振り返ってみると…進化のスピードが凄まじいですね。
個人的に、Gemini 1.0 Proはもうとても昔のことのように感じてましたが、ちょうど丸1年前に発表があったとは…。
また、業界全体の傾向として、DORA 2024 レポートで初めてAIがソフトウェア開発に与える影響が調査され、AI導入への強いポジティブな勢いが強かったそうです。
多くの企業がAIアプリ開発が必須である。と認識してます。
また、開発自体でもAIを利用しており、なんと、4分の3の開発者が利用しているそうです!
とはいえ、課題も見えてきて、AIを使うのはいいが…コードの安定性、品質が低下するなど…の課題があります。
たしかに、まだまだ、AIが提案コードだけに任せるのは不安がありますよね。そのまま使用するとエラーも少なくないですし…
Gemini Code Assistの製品テーマ
Gemini Code Assistの製品テーマ以下の3つから成り立っているようです。
1. Developer
2. Enterprise
3. SDLC
個別の推し機能などのポイントも紹介されたので早速見ていきましょう!
1. Developer
読んで字の如く、開発者、開発者体験についてです。
ここでは大きく2つのポイントがあります!
- Code Assist for Individuals
- Code Assist in Cloud IDEs
Code Assist for Individualsは、なんとなんと、個人開発や、学生などは無料で利用できるそうです!何事!?
無料となると気になるのが、制限についてですが、
な、なんと、18万リクエスト/月です!!こんなささやかな…あってないような制限でいいんでしょうか…。
また、内部モデルは、Gemini 2.0!しかもしかも、コンテキストウィンドウの上限は、100万トークンです!!!ひええ恐縮ですね…喜んで使いましょう…!
ということで、今すぐいつものIDE、VSCodeなどで使いましょう!善は急げ!
Code Assist for Individualsの詳細はこちら
Code Assist in Cloud IDEsは、いつものブラウザで使用できるよ!というものです。
Cloud Shell Editorは、いつもGoogle Cloudコンソールから使用する、Cloud Shell内のエディタからもCode Assistしてくれます。
また、Firebase Studioからも利用できます。
どこでもかしこも、あちこちそちこちCode Assistってことですね。
2. Enterprise
エンタープライズは、まさしく大規模な組織向けがGemini Code Assistを活用できるようにすることが主題です。
2つのエディション間の比較(StandardとEnterprise)
セキュリティ、プライバシー、そして潜在的な法的リスクに対する責任など、企業で利用するには絶対に欠かせない機能を強化しています。
また、Enterpriseのみの特徴として、Cloud Assistも利用できるようになるほか、コードカスタマイズ、オブザーバビリティ、組織ポリシー制御まで、利用できます。モリモリですね。
また、コードカスタマイズは、何ができるかというと、プライベート API やライブラリへの参照できたり、
コーディングスタイルを設定することができます。
これも、チーム開発する上では必須ですよね。
また、プライベートコードも高速な参照のために、インデックス化されますが、専用のプライベートテナントで管理されます。Googleからも見られることはありません。
3. SDLC
これは、まさしくコーディングだけでなく、ソフトウェア開発ライフサイクル全体で生産性を向上させることが目的です。
主に2つ、Code Assist Agents/ToolsとCode Assist for GitHubについての話がありました。
Code Assist Agents/Toolsについてですが、
Agentsはそのまま、いわゆるAgentです。ゴールである課題解決を反自律的にタスクを実行してくれます。
Toolsは、外部の開発者ツールと連携するためのプラグインのようなものです。
Code Assist for GitHubですが、コードレビューを効率化できます。自動的にPRの概要を提供してくれるため、何が変更されたかを簡単に確認できるようになります!
PRの変更内容のサマリーを作成するのにも、地味に時間がかかるので、大変に大変に助かりますね。
スタイルガイドなどを設定もできます。
Code Assist for GitHubについては、こちらのGoogle Cloud Next 2025のセッション聴講記事で取り上げているのでよければご覧ください。
2025年の展望
Gemini Code Assistの製品テーマに沿った機能強化、追加が計画されています。
以下のように、2025年も計画がたっくさんですね!わくわく
- Focus on Developer Experience
- ストリーミング、100万トークンサポート、プロンプト編集、より良いコンテキストサポート、検索統合、追加のIDEサポート
- Focus on Enterprise
- 追加のソースコード管理サポート、ポリシーと標準の強制、可用性の向上、サードパーティIDP統合、ダッシュボードと詳細ロギング
- Focus on SDLC
- SDLCエージェント、追加ツール、ツールマーケットプレイス、レビュー、ドキュメント、安全性
さいごに
今回は、2024年の振り返りから始まり、Gemini Code Assistの機能のポイントや2025年の展望について見てきました。
開発者体験の向上、エンタープライズ対応の強化、そしてSDLC全体での活用と、非常に期待がぐんぐん高まるサービスですね。
そして、次の丸1年後…2026年4月には、一体全体どうなってしまうんでしょうか!妄想しつつ開発しまくりながら待つとしましょう!