こんにちは!クラウドインテグレーション事業部MSPセクションで一次運用(コアオペレーショングループ)でグループリーダとして活動しております石田(姉の方)と申します!
Google Cloud Next Tokyo 2025に参加してまいりました!数ある発表の中でも、私たちMSPとして「これは!!」と衝撃を受けたのが、AIエージェント同士が会話するための新技術「A2A (Agent to Agent)」の発表です。
これから(すでに?)AIの時代で、今でさえ多様なSaaSツールなどかなりの種類をMSPの業務で利用していますが、これからはツールがAI エージェントになるのかなと大いに妄想しており、「AIが増えすぎて、逆に仕事が大変…」そんな未来の悪夢を思っていました。このA2Aの可能性について、「これあれば解決では!?」と感じた興奮と共にお伝えします!
優秀なのに会話ベタ?忍び寄る「AIサイロ化」という悪夢
今やAIエージェントは、アラート対応や定型作業をこなす頼もしい「同僚」です。彼らのおかげで、私たちエンジニアはより高度な業務に集中できるようになりました。
しかし、大きな問題が起きると危惧しています。
想像してみてください。あなたのチームに、ネットワーク、セキュリティ、DBの超一流エキスパートがいるとします。でも、全員が違う言語を話し、一切連携が取れなかったら?
これが、今まさに起きている「AIエージェントのサイロ化」です。Salesforce、Google、Snowflakeなど、各社が強力なAIをリリースしていますが、それぞれが自社の“島”に閉じこもり、互いに連携できません。結果、優秀なはずのAIたちが、深刻なコミュニケーション障害に陥っているのです。
この絶望を終わらせる!救世主「A2A」はAIたちの“世界共通語”
このままでは、AIが増えるほど現場は混乱するばかり。そんな絶望的な状況に、Next Tokyo ’25で一筋の光が差し込みました。それが「A2A (Agent-to-Agent)」プロトコルです。
難しく考える必要はありません。A2Aは、AIたちのための「世界共通語(翻訳機)」のようなもの。メーカーやプラットフォームの違いを越えて、AI同士が「はじめまして!」「この仕事、手伝ってくれる?」と会話できるようにするオープンなルールです。
その仕組みは「AIの名刺交換」と考えると分かりやすいでしょう。各AIが「自分のできることリスト(スキル)」が書かれた“名刺”(Agent Card)を持ち、お互いの能力を理解して、タスクを依頼し合えるようになるのです。
そして何より重要なのは、これがGoogleだけの技術ではなく、SalesforceやServiceNowなど50社以上が参加する「オープンな取り組み」であること。これは、特定のベンダーに縛られる「ロックイン」を避けたい私たちMSPにとって、最高のニュースです。
A2Aが可能にする未来:深夜2時の障害対応が“7分”で自動解決する世界(妄想)
では、A2Aが普及した未来のMSP運用はどう変わるのでしょうか? ある深夜のインシデント対応を例に見てみましょう。
深夜2時。とあるサービスで致命的なパフォーマンス低下が発生。
【旧世界】 けたたましいアラートでエンジニアが叩き起こされる。パニックの中、複数の管理画面と睨めっこし、原因究明に数時間…。
【A2Aのある新世界】
- 検知 (監視AI): 異常を検知した監視AIが、A2Aで診断AIに「原因調査よろしく!」とタスクを依頼。
- 分析 (診断AI): 依頼を受けた診断AIがログやデータを瞬時に分析。「最新のデプロイが原因だ!」と特定。
- 修復 (自動化AI): 診断AIはA2Aで自動化AIに「この変更をロールバックして!」と修復を依頼。即座に実行される。
- 報告 (報告AI): 復旧を確認後、報告AIがここまでの経緯をまとめ、チケットを自動更新。顧客向けの報告書まで作成。
人間のエンジニアは?
穏やかな通知で目を覚まし、スマホで「インシデントは7分で自動解決済みです。報告書をご確認ください」というメッセージを読むだけ。
私たちの役割は、パニック状態で火を消す「消防士」から、AIチームを率いて改善策を考える「指揮官」へと進化するのです。
さあ、未来をはじめよう!明日からできる3つのアクション
「この未来、最高じゃないか!」そう感じたなら、もう傍観者でいる必要はありません。この変革の波に乗るために、私たちが今からできることを3つ提案します。
- 小さく試す: まずは「パスワードリセット」「アカウント棚卸し」など、身近で効果の大きい業務からAI連携を試してみましょう。小さな成功が、大きな変革への第一歩になります。
- 「オープンさ」を問う: 新しいツールを検討する際は、営業担当に「A2Aのようなオープンな連携は可能ですか?」と聞いてみましょう。この一言が、未来のベンダーロックインを防ぎます。
- チームを進化させる: 手作業をAIに任せ、私たち自身は「どの作業をどう自動化するか?」を設計する「自動化の指揮官」になるための学習を始めましょう。プロンプトエンジニアリングやワークフロー設計が、これからのMSPエンジニアの必須スキルです。
おわりに:AIに“仕事を奪われる”のではなく、“仕事を創らせる”未来へ
AIエージェントの「サイロ化」は、もうすぐそこまで来ていると思っています。そしてA2Aは、その壁を壊し、 MSPのビジネスモデルそのものを進化させる鍵となります。
これからは、AIに仕事を“奪われる”時代ではありません。AIたちを連携させ、新たな価値を“創らせる”時代の幕開けです。さあ、AI エージェントをどんどん作ってどんどんAIエージェント同士を連携させて快適な業務の未来を創り始めましょう!
さあ早速申請して手出すぞ!!!カモン快適業務生活!
最後にいんふぉ
アイレットにはなんでもチャレンジできる環境があります!私も日々楽しく新しいことにチャレンジしつつ仕事に打ち込んでます!そんな私たちと一緒に成長しピカピカエンジニアを目指したい方!興味がある方!ぜひ一度カジュアル面談にお申し込みくださいませ!
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それでは、皆さんと一緒に働ける日を楽しみにしています!!