はじめに

こんにちは!DX開発事業部の中野です。
本記事では2025年8月6日(水)に行われた「Google Cloud 公式ユーザー会 Jagu’e’r のハッカソン発!リアルタイム AI 店内放送で生まれる接客体験」セッションについてレポートします。

セッション情報(※公式ページより引用)

セッション概要

小売の未来を体験しませんか? Google Cloud 公式ユーザー会 Jagu’e’r が、小売業界の「あるある」な悩みを AI で解決する革新的なアプリを生み出すハッカソンを開催! 小売分科会と AI/ML 分科会がタッグを組み、驚きのアイデアが続々登場しました。
AI がリアルタイムに生成して話す店内放送アプリ、まるで専属ソムリエのようにあなたに最適なワインを LINE で提案するアプリ、そして、お客様の様子を見て話す内容を変える次世代型呼び込み君まで!
さらに小売業共通のお悩み、人手不足を AI 接客で補えるのか?実用化に向けた最新のモデルもちょこっと公開!!

スピーカー

株式会社マザーハウス グループ統括マネージャー
増田 康太郎 様

株式会社すかいらーくホールディングス メニューシステムデザインチームリーダー
藤本 祥恵 様

株式会社ニトリホールディングス 情報システム改革室
小林 桂 様

セッション内容

今回は Google Cloud 公式ユーザー会「Jagu’e’r」(ジャガー)の中でも「小売分科会」の方々がご登壇されていました。
小売というテーマに加え、コミュニティ発表ということもあり、今回のイベントの中でも終始和やかな雰囲気だったのがとても印象的でした。

とても楽しそうなコミュニティです。

ハッカソン

そんな小売分科会が今回ハッカソンを企画し、その結果を発表したのが本セッションです。
はじめは楽しく活動するつもりが、

まさかのガチハッカソンが開幕するというワクワク展開です(笑)

今回はその中からいくつかの事例紹介がありました。

事例紹介:第3位 お料理チェッカー

こちらは料理の盛り付けミスを減らす画像認識チェックを配達ロボに搭載するという内容でした。
パセリつけ忘れた、などアルバイトの人でもセルフチェックできるようになり、
ミスの削減とダブルチェックの手間の軽減という両面で、実務に役立つと感じました。

事例紹介:第1位 Retail Radio

見事第1位に輝いたのは AI パーソナリティによる店内ラジオ放送です。
AI を活用することで収録コストが抑えられ、店舗や地域に応じたラジオ音源が柔軟に作成できるとのこと。

構成はこちら。リスナー投稿や店舗イベント・地域の天気など様々な情報を収集し、Gemini や Text-to-Speech API を活用してラジオ風音声に仕上げています。

現在はさらに進化しており、当初の Gemini 1.0 から2025年版では Gemini 2.5 を使用。
実際に聴き比べたところ、「AI」感が薄れ、非常に自然な話し方になっていました!
(多少のキャラ付けはしても特段指示していないのに、謎の筋肉キャラっぽい個性すら生まれているそうです笑)

なお、勝因としては「他チームと比べて実データの量が圧倒的に多く、様々なアプローチが考えやすかった」という点を挙げられていました。
やはりデータをたくさんお持ちの企業さんはそれだけで有利な状況といえるので、この機に活用を検討いただくと良いかと思います。

今後の構想:接客AI

最後に「接客 AI 」構想についても説明いただきました。

実際のお客様との会話(音声)側と内部の思考・回答生成とを非同期にすることで、コストダウンだけでなくユーザー体験向上にもつながるという点が優れていると感じました。
間の場を持たせるような会話をキャッシュで保持しておくというのも、「もはや人間と同じではないか?」と感じ、面白い点でした。

さらにこの構成は現在お一人で作成中と聞き驚きました。
と同時に、アイデアさえあれば実現の可能性はぐんと上がっているということ、Google Cloud のようなクラウド環境は特に少人数でも成果が出しやすいことを実感し元気づけられました。

まとめ

今回は小売業界という身近なテーマで、実際の使用シーンが想像しやすいセッションでした。
また過去自分が小売関連の仕事をしていたこともあり、実際の業務課題に対する活用事例を伺えて良かったです。

このセッションで特に感じたのは、

  • コミュニティでも企業でも、やはり情報共有が大事(話してみると得意な人が見つかるかも)
  • いよいよ考えたことをすぐに実現に移せる基盤が整ってきた
  • まずは身近な課題から AI 活用を始めてみるととっつきやすい

という点です。このあたりは今後の自分の考え方として非常に良い影響を受けることができました。

最後までお読みいただきありがとうございました。