こんにちは。デザイン事業部デザイナーの武井です。
先日、デジタルアクセシビリティアドバイザー(Basicレベル)の資格を取得したのですが、学習の過程で健常者にとっても便利に使える機能を知ることができました。
その中でも普段使っているMac(macOS)とiOS (iPhone/iPad) の機能について紹介します。

目次

 

Mac(macOS)の機能

💻 バックグラウンドサウンド

設定場所:「システム設定」>「アクセシビリティ」>「オーディオ」>「バックグラウンドサウンド」

設定場所:「システム設定」>「アクセシビリティ」>「オーディオ」>「バックグラウンドサウンド」

機能説明:
不要な雑音を覆い隠すためのバックグラウンドサウンドを再生します。これらのサウンドは、気が散ることを最小限に抑え、集中したり、落ち着いたり、休んだりするときに役立ちます。

音の種類には「雨」や「せせらぎ」「たき火」などが選べ、カフェやオフィスにて雑音を気にせずに作業に集中したい時に便利です。


💻 ポイントしたテキストの拡大

設定場所:「システム設定」>「アクセシビリティ」>「ズーム機能」>「ポイントしたテキストの拡大」

設定場所:「システム設定」>「アクセシビリティ」>「ズーム機能」>「ポイントしたテキストの拡大」

機能説明:
⌘キーを押すと、ポインタの下の項目がテキスト拡大表示になります。

対象はテキスト情報のみで、画像は拡大表示されませんが、ブラウザやアプリ内の小さい文字を読む際に便利です(画面全体を拡大するまでもない時)。
※人に画面を見せながら説明する際に、ハイライトのように使うこともできます。
「ポイントしたテキストの拡大」をオンにした状態で、ブラウザの文字上で⌘キーを押した見え方

また、カレンダー確認時に⌘を押すだけで隠れている詳細画面が確認できる点もよかったです。

「ポイントしたテキストの拡大」をオンにした状態で、Googleカレンダー上で⌘キーを押した見え方


💻 時刻の読み上げ

設定場所:「システム設定」>「コントロールセンター」>「時計」

設定場所:「システム設定」>「コントロールセンター」 > 「時計」
「時計のオプション」>「時報をアナウンス」をオン

「時計」の項目にある「時計のオプション」ボタンをクリック。「時報をアナウンス」をオンにします。※間隔は15分、30分、1時間から選択。
間隔を1時間に設定した場合、1時間ごとに「○時です」と音声で教えてくれる機能です。

「30分だけのつもりが1時間経っていた」ということを防ぎ、時間を忘れて没入しすぎるのを防いでくれます。
また、1時間ごとに鳴ることで「14時になったから、次のタスクに移ろう」「17時までにこれを終わらせよう」といった、アラームをセットするほどではない「ゆるやかな時間管理」のペースメーカーとして活用できます。

 

iOS(iPhone/iPad)の機能

📱 ズーム機能

設定場所:「設定」>「アクセシビリティ」>「ズーム」

設定場所:「設定」>「アクセシビリティ」>「ズーム」

機能説明:

  • 拡大するには3本指でダブルタップ
  • 画面内を移動するには3本指でドラッグ
  • 拡大倍率を変更するには3本指でダブルタップしてドラッグ

写真を拡大表示するような感覚で、iPhoneに表示されているどの画面も拡大できるようになります。
ブラウザはピンチで拡大・縮小できることが多いですが、アプリ画面など画面全体が固定表示されている場合に便利です。


📱 AssistiveTouch

設定場所:「設定」 > 「アクセシビリティ」 > 「タッチ」 > 「AssistiveTouch」

設定場所:「設定」 > 「アクセシビリティ」 > 「タッチ」 > 「AssistiveTouch」

機能説明:
物理スイッチを押すことが困難だったり、スワイプジェスチャや長押しのようなタッチが難しい場合、AssistiveTouch(アシスティブタッチ)を使用すれば、画面をタップするだけでそれらの操作が可能になります。

画面に浮かんでいる丸いボタンに、「ホーム」など任意のアクションを設定できる機能です。
「スクリーンショット」を登録しておけば、サイドボタンと音量ボタンを同時に押さなくてもスクリーンショットが撮れたり、サイズの大きなデバイスで片手操作をしている時など、画面の上部に指が届きにくい場合でも、簡単にコントロールセンターを表示できます。

他には、サイドボタンや音量ボタンが物理的に壊れた・反応が悪くなった場合に、それらの機能を(修理に出すまで)代替させることもできます。


📱 サウンド認識

設定場所:「設定」>「アクセシビリティ」>「サウンド認識」

設定場所:「設定」>「アクセシビリティ」>「サウンド認識」

機能説明:
iPhoneで、特定のサウンドを継続的に聞き取り、デバイス上の人工知能機能を使用して、サウンドの認識が可能な場合に通知を試みます。

インターホンなどの音を検知し、通知してくれます。
認識してほしい音を選択しておくと、イヤホン中でも生活音に気づけて便利です。

 

豆知識

「オン/オフラベル」と記号の意味

設定場所(iOS):「設定」 > 「アクセシビリティ」 > 「画面表示とテキストサイズ」 > 「オン/オフラベル」
設定場所(Mac):「システム設定」 > 「アクセシビリティ」 > 「ディスプレイ」 > 「カラー以外で区別」

設定場所(iOS):「設定」 > 「アクセシビリティ」 > 「画面表示とテキストサイズ」 > 「オン/オフラベル」
設定場所(Mac):「システム設定」 > 「アクセシビリティ」 > 「ディスプレイ」 > 「カラー以外で区別」

アクセシビリティ機能で、「オン/オフラベル」をオンにすると(※Macの場合は「カラー以外で区別」)、状態を緑/白の色だけでなくマークでも示してくれる機能です。
トグルの中に、オンの場合:「|」 、オフの場合:「○」と表示されます。
この記号について「逆なのでは?」と感じたことはないでしょうか?記号の意味について調べてみました。

「|」(オン)

これは数字の「1」を様式化したもの。二進法(デジタル)の世界で「1」が「オン(On)」や「通電」を意味することから来ています。

「○」(オフ)

これは数字の「0」を様式化したもの。二進法で「0」が「オフ(Off)」や「切断」を意味することから来ています。

とのことでした。
ちなみに、多くの家電製品についている電源ボタンのマーク(⏻)は、この「0」と「1」を組み合わせ、「スタンバイ」や「電源の切り替え」を示しているそうです。

 

終わりに

今回は、アクセシビリティ機能の中から健常者にとっても便利な機能をご紹介しました。
普段使っているデバイスの新たな一面、ぜひ一度お試しください。