オープニング

AIの登場によって飛躍的に加速する市場。

市場の変遷に追いつくために、移行やモダナイゼーションは急務です。

わかってはいても、様々な問題から移行を行えていない、そんな方はいらっしゃいませんか。

複雑なアプリケーションの依存関係やサイロ化された情報、工数や時間、費用。

移行にまつわる問題に対して、オンラインイベント「AWS Innovate: Migrate and Modernize」にて得たいくつかの手段をご紹介させてください。

移行とモダナイズ

オンプレミスからクラウドに移行する際、費用削減のチャンスがあります。

AWS提供の資料によるとモダナイゼーションによるコスト削減、移行の迅速化、セキュリティー向上のための変革の機会があります。

出典: https://d1.awsstatic.com/AWS%20Cloud%20Storage/ESG-Economic-Validation–Maximizing-Economic-Advantages-by-Migrating-to-AWS-Cloud-Infrastructure.pdf

オープニングでは、以下5つの問題となるキーワードが挙げられています。

  1. AIをよりよく活用するためにはデータがアクセスしやすい状況が必要なこと
  2. 古いフレームワークや理解し、クラウド利用するための専門知識
  3. アプリケーションの依存関係を理解すること。アプリケーションの専門知識。
  4. サイロ化した組織の知識をまとめること
  5. ビジネスを変革するためにはモダナイゼーションに対する意識や文化の醸成も大切なこと

特に2-5の問題を解決する手段としてAWS Transformが紹介されています。

AWS TransformはAWSの蓄積してきた経験とベストプラクティスに基づいてオンプレミスの技術をクラウド化します。

AWS Transform は従来手動で行っていた、評価、準備、移行といったプロセスを自動化します。

AIを使った解析やプランニングで評価、準備にかかっていた時間を短縮します。

参考:[雲勉]

クラウド移行とモダナイゼーション

関連動画はこちら:[雲勉]

AWSでは、クラウドの安定性、セキュリティの強固さ、ライセンスに関する柔軟性の保証をしています。

安定的な稼働を実現するため、AWSでは110を超えるAZ(アベラビリティゾーン)30以上のリージョンからなります。また、セキュリティの強固さはAWSが重要視する一つです。※

PCI-DSSをはじめとした143のセキュリティ標準およびコンプライアンス認証をサポートしています。データ保護のための暗号化サービスやセキュリティやコンプライアンスに関するサービスの提供も行っています。

ライセンスに関する柔軟性については「SQL Server のクラウド移行とモダナイゼーション ~AWS によるコスト最適化の実現~」で記載しますので割愛します。

クラウドの利用は、オンプレミスと比較してインフラ構築にかかるコストを66%削減できます。

また、新機能を市場へ投入するまでの時間を43%削減できます。

これは競争的な市場に対して迅速に対応できるチャンスを生み出せるといえそうです。

このようにクラウドへの移行では、コスト削減の機会があります。

※リージョン:地理的に離れたアベラビリティゾーン群
ライセンス費用の削減やセキュリティー向上の機会のある移行とモダナイゼーション。

移行とモダナイゼーションを支援するAWS提供の移行支援プログラムには次の三つが存在します。

ITX:移行計画策定や実際の移行の支援だけでなく、移行に必要な組織的な要素(ブリーフィング、CCoEチームの作成)を支援する仕組みです。  

OLA:Optimization and Licensing Assessment:移行前のリソースやライセンスを評価して、移行後のリソースとライセンスの最適化する仕組みです。無償利用できるサービスで  ライセンスの分析、アプリの依存関係分析を得意とします。オンプレミスでは余剰リソースを作成することは一般的です。ですが、従量課金のクラウドではかかる費用の過剰化を起こします。OLAは費用やライセンスの過剰化を防ぎます。

EBA:内製のお客様のクラウドを支援する仕組みです。

SQL Server やWindows ServerのAWS によるコスト最適化の実現

AWSではSQL Serverの移行でできる選択肢が3つあります。

リホスト、リプラットフォーム、リファクタリングです。

リホストはオンプレミスでの内容をそのまま移行する方法です。これは自己管理部分がオンプレミス時代と変わらず残る形となります。

リプラットフォームは一部機能をコンテナ化したり、マネージドサービスを使えるよう最小限の変更や代替を行う方法です。

リファクタリングとは、プログラムの外部の振る舞いを変更することなく、コードやデータベースといった内部構造を改善する作業です。これにより、ライセンス数の削減や、クラウドに最適化されたシステム構造への変更を実現できます。

移行まで時間的な余裕があり、費用削減やクラウドネイティブ化を目指す場合には、リファクタリングが有効な選択肢となります。

クラウドの移行戦略はクラウドに移行してから徐々に進行することもできますし、オンプレミスから載せ替える際に選択することもできます。

AWSでは購入済みのライセンスを持ち込み利用すること、AWSからライセンスを取得することのいずれも可能です。また、ライセンス管理にはライセンスマネージャを用いることができます。AWSからライセンスを取得する場合はコンプライアンス管理やライセンス費用管理もAWSが行います。また、オープンソースのライセンスに切り替えることも可能です。

総所有コスト(TCO)の大部分を占めるのがライセンス費用です。

Enterprise Strategy Groupによるレポート「Reduce Licensing and Infrastructure Cost」によると、適切な管理を行うことで、Microsoft SQL Serverのライセンス数をオンプレミス環境と比較して最大45%削減できるとされています。

このライセンスコストを削減するためには、移行調査の結果が非常に重要となります。

具体的には、OLA(Optimization and Licensing Assessment)のようなツールを利用することで、移行前に必要なライセンス数やリソースの数量を正確に把握でき、無駄なコストを削減することが可能です。

また、Windows Serverに関してもAWSでは安全でコスト効率の良い運用を提供しています。

AWSは、Windows Serverの運用において、安全でコスト効率の良い環境を提供しています。セキュリティを意識した取り組みは、主に以下の点が挙げられます。

構築時

  • 強化されたAMI: 構築の段階では、より厳格なセキュリティを追求した強化AMI(Amazon Machine Image)を利用することができます。
  • AWS EC2 Image Builder: カスタムAMIを作成する際は、AWS EC2 Image Builderを利用することで、AMIやコンテナイメージのカスタマイズ、テスト、配布、そしてライフサイクル管理を簡素化できます。

サーバー起動時

  • 保護レイヤー: サーバーを起動する際、ハードウェアとソフトウェアの保護レイヤーが適用されます。

管理と統制

  • AWS Systems Manager: 管理統制の段階では、RDP(リモートデスクトッププロトコル)の代わりにAWS Systems Manager Fleet Managerを、CLI(コマンドラインインターフェース)の代わりにAWS Systems Manager Session Managerを利用することで、より安全なアクセスを実現できます。

保護と運用

  • データの暗号化: データ転送時と保存時の両方で、暗号化を適用してデータを保護します。
  • コスト最適化: 長期的なワークロードの費用を削減するため、AWS Compute Optimizerが活用できます。これにより、最適なリソースのサイジングを推奨し、コスト効率を高めることが可能です。

まとめ

今回のテーマは「移行とモダナイゼーション」でした。

昨今では、AI、IoT、ビッグデータ解析など、企業成長のためのイノベーションが増えています。
AI時代に対応するため、オンプレミスからAWSへの移行とモダナイゼーションは急務です。

これはコスト削減、セキュリティ強化、市場投入時間の短縮の機会をもたらします。

今回ご紹介した移行支援プログラムのITX、ライセンス最適化のOLA、EBAなどのプログラムをAWSは提供しており、移行を支援します。

特にAWS Transformは、複雑な依存関係の解決を行い、クラウド化を促進します。

SQL ServerやWindows Serverの移行では、リホスト、リプラットフォーム、リファクタリングを選択可能。

OLAを活用しライセンス数を削減することで、TCOを大きく最適化できます。


アイレットは、AWS プレミアティアサービスパートナーの一社です。

移行、構築はもちろん、運用保守、請求代行まで幅広くサービスを提供するcloudpackというサービスを提供しています。
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