クラウドインテグレーション事業部の片山です。
2025年10月13日〜16日(現地時間)にラスベガスで開催中のイベント、Oracle AI World 2025に現地参加しています。
一般開放2日目に差し掛かり、会場も熱気を更に増して来たように思います。特にお昼時のランチスペース入口付近の人口密度はすごいものでした。
そんな中、今回は「Modernize Infrastructure and Accelerate Your OCI Journey with IAC and DevOps」というセッションに参加しましたので内容を紹介していきます!
セッション概要
OracleのIaaSクラウドエンジニアリングチームのディレクター:Murali Krishna氏登壇による、OCIへの中〜大規模なインフラストラクチャ導入におけるIaC(Infrastructure as Code)活用についてのセッションでした。
当セッションではIaCの課題と、それを解決するCD3ツールキット(CD3 Automation Toolkit、以下 CD3)の具体的な機能について解説がありました。
セッション内容まとめ:IaCが抱える課題とその解決法とは
OCIにおけるIaCとDevOpsの課題
- セッション冒頭、前談として、ある程度以上の規模のクラウド環境の構築が必要な場合、手動作業だと限界があるためIaCでの構築・運用が推奨されるという話。
じゃあIaCを使って構築・運用をやろう!と思うところですが、IaCにもデメリットはあり、以下の様な課題に直面することになります。
- IaCの経験値、コードに対する知見がないとそもそもコードを書いたり、読んだりが困難。
- 環境規模に応じてよりコード作成や管理は複雑になり、より高いスキルを求められる。
- コードで構築した環境に対し、トラブルシュート等のために手動作業を実施するとコードと実環境との乖離が発生する。
IaC課題の解決策:CD3ツールキットによるOCIジャーニーの加速
CD3は、こうした課題を解決するために設計された自動化ツールキットであり、2022年に一般公開されました。コアコンセプトは、アーキテクトや設計者が設計に集中できるようにし、コードの作成はツールに任せるというものです。
以下にその特徴を記載します。
- 設計仕様をコードに変換:CD3の最大の特徴は、Excelテンプレートを使用して設計仕様を入力し、インポートすることによってIaCコード(Terraform)として出力が可能。
- モジュール化されたクリーンなコード:生成されるコードは、スケーラビリティのないフラットファイルではなく、エンタープライズの利用も想定したモジュール化された形式です。
- リバースエンジニアリング機能:既存のOCI環境から情報を抜き出し、モジュール化されたコードやExcelファイルにエクスポートが可能。新規顧客だけでなく既存顧客でも活用が可能なことに加え、手作業で環境更新をした際のコードと実環境の乖離にも対応可能。
また、使い勝手についても、シンプルな数ステップの手順で実行可能です。具体的なイメージは公式のデモ動画が飲み込みやすいかと思います(01:48あたり〜5分程度で見れます)。
おわりに
以上、「Modernize Infrastructure and Accelerate Your OCI Journey with IAC and DevOps」に現地参加してのセッションレポートをお届けしました。
今回のセッションではIaCによるインフラ構築・運用のハードルとその解決策として、Oracle社のツール、「CD3ツールキット」の紹介がありました。
クラウドの新規利用と併せてIaCによる運用を検討されていたり、これまでクラウド環境を保有しているもののインフラ環境の管理・運用に課題を抱えるお客様にぜひ提案してみたい内容だったと思います。
Excelベースでの管理というのも、日本企業の好みにはあっているのではと個人的に感じました。
最後までお読みいただきありがとうございました。
明日(現地16日)はついに最終日になりますが、引き続きセッションレポート等アップを予定していますので、興味があればぜひ見てください。