プロローグ:DX開発事業部に下された新たなミッション

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上記記事でもあるように、以前DX開発事業部はClaude Codeを爆速で導入し、常日頃からナレッジシェアなどを活発に行ってきました。

そこでさらなる挑戦として、事業部内でのナレッジを外にも活用し、社内の課題を解決することを行いました!

本記事では、事業部全体を巻き込んで行ったAI Agent Hero Programと合宿研修について、お伝えしていきます!

 

コーポレート部門を救え!「AI Agent Hero Program」始動

では、ここからコーポレート統括本部から出た課題をざっくりとご紹介します。

詳しい内容については、これから作成されるブログをご覧ください!

  • 経理・経営管理
    • 会計システムへの登録業務に時間を取られている
  • 新卒育成
    • 新卒社員の週報評価に時間を取られている
  • 人事労務
    • Slackでの質問対応が属人化している
  • 総務
    • 社内の各種問い合わせ窓口が散在しており、従業員、担当者ともに時間を取られている
  • 法務
    • Backlogでの契約書レビューに時間を取られている

これらの課題を解決するために、約2ヶ月という短期間で事業部全体でADKを用いたシステム開発に取り組みました!

ADK(Agent Development Kit)とは、Googleが提供するAI Agent開発用のPythonフレームワークです!

以前にADKを用いた1dayワークショップも開催いたしましたので、ぜひ下記ブログもご覧ください!

 

ヒーローたちの修練場!熱気に満ちた一泊二日の合宿へ

過去の合宿研修の記事はこちら!

今回利用させていただいたのは、東京都中央区にあるL stay &grow 晴海という施設です。

2日間の合宿研修は、下記スケジュールで行いました!

1日目

開始 終了 内容 担当
10:40 11:00 集合/準備
11:00 11:30 開会 自己紹介
11:30 12:30 採用Gによる勉強会 採用G
12:30 13:45 昼休憩 
13:50 14:40 かっ飛ばせ!セクションリーグ ICセクション
14:40 14:50 席替え
14:50 15:40 アイデアソン(事業部課題に対する改善) CC
15:40 17:40 AIで上流フェーズをやってみよう FS
17:40 17:50 この後のお知らせ/アンケート
17:50 18:00 チェックイン
18:10 18:40 上半期お疲れ様会
18:45 20:45 就寝

2日目

開始 終了 内容 担当
7:00 9:40 朝食&チェックアウト(朝食は9:00まで)
9:50 10:05 挨拶、審査員のご紹介
10:05 12:30 AI Agent Hero Program(各チーム発表)
12:30 13:45 昼休憩
13:45 14:15 AI Agent Hero Program(表彰)
14:15 14:25 席替え
14:25 15:30 プロンプトプログラミング  XI
15:25 16:20 バイブコーディング大会 ME
16:20 16:30 IC結果発表 IC
16:30 17:00 クロージング アンケート&片付け&買い出し
17:00 17:45 プチ打ち上げ(会議室)

すべてためになる!各セクションカリキュラム!

採用Gによる勉強会

「私の成長」や「私たちのチーム(事業部)はここがすごい!」など、普段業務を行う中ではあまり考えないことを考えるきっかけとなり、普段私達が行っている業務やアウトプットがどのように採用に活かされているかを知ることができました

ICセクション「かっとばせ!セクションリーグ!」

こちらでは、それぞれのセクションに分かれて、セクションをイメージした球団を作成しました!

AI Studioによる画像生成、Gemini Canvasによるスライド作成、Veoによる動画・音楽作成をそれぞれおこない、成果物もAIに判定させるなど、AIをフル活用したカリキュラムでした!

CCセクション「アイデアソン(事業部課題に対する改善)」

こちらでは、チームに分かれてアイデアソンを行いました!

テーマは下記3つです。

  • 事業部タスクに積極的に取り組むようになる方法
  • 業務で得た知識のアウトプット(ブログ)をできるだけ低稼働で積み重ねる方法
  • 案件の稼働が高い中で社内タスクのための時間を作る方法

普段行っている案件から1つ視野を広げて、事業部全体として取り組むことについてのアイデアを出し合いました。こういった内容を複数人で共有し合うという機会はなかなかなく、

「生成AIをフル活用する」といった、すでに行っている取り組みを加速していくという案もあれば、「事業部タスクの実施をポイント制にして評価に含める」など新しいアイデアもあり、話していても聞いていてもとても面白いカリキュラムでした!

FSセクション「AIで上流フェーズをやってみよう!」

こちらでは、Cursorを使用して、ヒアリング→要求定義 → 要件定義 → 設計 の流れを一通り体験するカリキュラムでした!

AIで生成された成果物を見ながら、実際の案件での経験を活かして、考慮できていない点を指摘したり、逆にAIの精度に驚いたりと、いつもは人力で行っている上流フェーズをAIにやってもらうという面白い体験ができました!

XIセクション「プロンプトプログラミング」

こちらでは、ADKなどを用い実際の案件作業を効率化できるよう、案件ごとのチームに分かれてアイデア出しからAI Agent作成まで行う形でした!

要件定義書から設計書を作成する、など実際に案件で人力で行っている作業をAIで効率化できないかと案件メンバー内で話し合い、構築していくとても良い時間になりました!

MEセクション「バイブコーディング大会」

こちらでは、Gemini Canvasなどを用いたバイブコーディングを各チームで行いました!

各チームでアイデアを出し、プロンプトを投げてコーディングを行っており、居酒屋探しや顔写真一致スロットなど面白いシステムが作られると同時に、「AIに指示を出すだけでここまでのシステムができるのか!」と驚きもあったカリキュラムでした!

誕生したヒーローたちのアイデアと「必殺技(AI Agent)」を一挙公開!

審査員紹介

本プロジェクトの審査員として下記記載の皆様に務めていただきました。ご多忙の中、ご協力くださりありがとうございました!

  • 石川事業部長
  • 鉄川副事業部長
  • コーポレート統括本部 人財戦略セクション 人事企画グループ 田中裕之さん
  • グーグル・クラウド・ジャパン合同会社 パートナーエンジニアリング技術本部 パートナーエンジニア 中谷祐輔 様
  • グーグル・クラウド・ジャパン合同会社 パートナー事業本部 パートナーデベロップメントマネージャー 齋藤豪 様
  • グーグル・クラウド・ジャパン合同会社 パートナーエンジニアリング技術本部 部長 近藤和彦 様

ここからは、各セクションで開発したAI Agentについてお伝えします!

詳細な内容については、今後公開される各セクションのブログをご覧ください!

経理・経営管理 × XIセクション

アプリ名:Ledger A.C.E.(レジャー エーシーイー)

こちらのアプリは、経理・経営グループで課題となっていた請求書・稟議書から勘定科目を判断する知的作業を削減するために開発されました。

このアプリは、Slackと連携し、Slackから質問と読み込んでほしいファイルを添付してアプリを呼び出すと、AI Agentが分析し、結果をSlackに返す流れになっています。

更に、惜しくも完成までには至りませんでしたが、会計管理ソフトのfreeeへの登録もSlackから行えるよう開発を進めていました!

これらは経理・経営管理グループの課題と業務フローを深く理解し、フローに沿った形での課題解決を行った素晴らしいアプリでした!

人材戦略 × ICセクション

こちらのアプリは、新卒育成グループで課題となっていた新卒社員の週報評価の工数を削減するために開発されました。

このアプリは、Backlog上で動作し、週報が作成されると事前定義された評価基準と照らし合わせてAIが評価を行い、結果をBacklogに返信する流れです。

これは私が新卒社員だった時も日報としてあった業務であり、私はメンターとしてチェックした経験あります。

実際にこれが自動化されれば、新卒育成グループの方々だけでなく、メンターなどの社員もたいへん助かるのではないかと思いました!

法務 × FSセクション

アプリ名:Legal Insight System

こちらのアプリは、法務グループで課題となっていた契約書レビューや関連課題検索の工数を削減するために開発されました。

このアプリは、Backlog上で動作し、契約書が添付された課題が作成されるとAIが評価を行い、結果をBacklogに返信する流れです。

こちらは現在すべて人力で行っており、契約周りという重要なトピックについての効率化を図れるシステムだと思いました!

人事労務 × CCセクション

アプリ名:DocNavi

こちらのアプリは、人事労務グループで課題となっていたSlackチャンネルでの問い合わせ返信の工数を削減するために開発されました。

このアプリは、Slack上で動作し、アプリが呼び出された際に起動し、特定のBacklogやBoxドキュメントを検索し返答をSlackに返す流れとなっています。

こちらは、何度も繰り返し質問されるものの効率化などに大きく貢献すると思いました!

総務 × MEセクション

こちらのアプリは、総務グループで課題となっていたSlackチャンネルでの問い合わせ返信の工数を削減するために開発されました。

このアプリは、Slack上で動作し、アプリが呼び出された際に起動し、特定のBacklogやBoxドキュメントを検索し返答をSlackに返す流れとなっています。

こちらは、フォーマットルールを指定したり、回答生成中はスタンプを表示するなど、UX面でかなり工夫を入れたアプリとなっています。

こちらは、問い合わせ窓口の一元化に貢献し、質問者と回答者ともに効率化できると思いました!

見事、1位に輝いたのは、、!

経理・経営管理 × XIセクションの、Ledger A.C.E.(レジャー エーシーイー)でした!おめでとうございます!

1位になった理由としては、

  • コーポレート統括本部の業務フローをよく理解しており、フローに沿ったシステムを構築していたこと
  • 発表自体も堂々としており、内容がわかりやすかったこと

などが挙げられました!

ただ、どれも素晴らしいシステムであり、すべてが満点の上での順位です。とコメントもいただいており、どのシステムも非常に完成度が高いものでした!

研修を終えて。ヒーローたちが手に入れた新たな力

ここからは、合宿研修を終えてのアンケート結果などをお伝えします。

  • AI駆動で案件を効率化し、空いた時間で他のスキルアップにつなげていきたい
  • 提案などの上流工程に活かしていきたい
  • AIを使用し工数の削減や効率化を図ることはもちろん、実際にAIに深く触れ、より広い視野で活用できるよう試行錯誤していきたい

など、AI活用において前向きな意見を多数いただきました!

また、AI Agent Hero Programでは、若手エンジニア(新卒1~2年目)がプロジェクトを推進し、PM的な役割を担い、発表まで行いました!

このような形でDX開発事業部ではチャレンジの場を多く設けており、若手の人材育成にも力を入れています!

エピローグ:ヒーローたちの戦いは、まだ始まったばかり

合宿研修など全体を振り返ったアンケートでは、

  • 各セクションの時間をもう少し長くしてはどうか
  • コーポレート統括本部の課題解決の時間にもう少し時間がほしい

など、研修やプログラム内容に関するご意見もあれば、

  • 合宿会場でのルールなどを事前に策定するのはどうか

など、それ以外に関するご意見などもいただきました!

今回の合宿研修やプログラムでは、事業部内でのAI活用やコーポレート統括本部の課題解決を行っていきましたが、これをもとに、AIを活用して社内・社外により価値を提供いきたいと思います!

これをもとに、会社、社会により価値を提供していきたい旨を記載する

最後に、DX開発事業部では、生成AIを積極的に活用しており、生成AIを活用してソリューションも提供しております!

今回は社内の課題を解決する為にこの取り組みを行いましたが、お客様の課題解決のためにこのようなハッカソンをお客様向けにオーダーメイドで提供することも可能です。是非お気軽にご相談ください。

また、子育てとの両立など、その人に応じた柔軟な働き方も可能です!

DX開発事業部について、興味がありましたら、ぜひ下記Wantedlyのページからご相談ください!

https://www.wantedly.com/companies/company_1917830