はじめに

こんにちは!
2025年4月に新卒でアイレットへ入社し、DX開発事業部のモダンエンジニアリングセクションビジネスソリューショングループに配属された新入社員の戸塚晴菜です。

4月から7月中旬にかけて、まずは会社全体の新卒研修に参加し、社会人としてのビジネス基礎や、エンジニアリングの土台となる知識を幅広く学びました。

DX開発事業部には、部署に配属された新入社員のために、1年上の先輩社員が企画・運営する、実践的な研修があります。
私もこの夏、7月22日から8月31日までの約1ヶ月半、24卒の先輩方が私たちのために用意してくださった「DX開発事業部 新卒研修」に参加しました。
今回は、この研修を振り返りたいと思います!

研修目的

今回の研修の目的は、案件への本配属に向けて、DX開発事業部の一員として求められる実践的なスキルと知識を習得することでした!

具体的には、実際のプロジェクトで日常的に使われているGit/GitHub、SQL、Laravel、かんたん AI パックといったツールに深く触れ、その基礎を固めていきました。

また、私は初めて触るツールが多かったため、単に使い方を覚えるだけでなく、「なぜこのツールを使うのか」「実務ではどのように活用されているのか」といった背景まで理解することを意識しました。

研修期間の1日の流れ

10:00〜 作業開始☀️

11:00〜 朝会
24卒の先輩方と25卒の同期全員が参加する朝会に参加しました。ここでは、その日の学習内容の確認と各自の進捗報告を行いました。また、業務連絡だけでなく雑談の時間も設けられており、リラックスした雰囲気の中でコミュニケーションを取ることで、質問や相談がしやすい環境でした。

午前〜午後
朝会終了後、各自でその日の課題に取り組みました。

15:00〜 質問会
この時間では、24卒の先輩方が私たちの質問に対し、アドバイスや解決方法を教えてくださいました。自力での解決が難しい問題は、毎日の質問会で解決することができました。

〜19:00 日報の提出
一日の最後に、その日の進捗、習得した内容、未解決の課題などを日報としてまとめ、24卒と25卒のSlackチャンネルに提出しました。レポートを出すことで、自身の理解度を客観的に把握することや、同期同士の進捗の情報共有の場となりました。

研修中の私なりの課題解決方法

研修中に、何度もエラーの解決策に行き詰まることがありました。その際、私は以下の手順で問題解決に取り組んでいました!

  1. まずは自己解決
    発生したエラーメッセージを深く読み、公式ドキュメントや技術ブログ、AIツールを用いて自力で調べました。エラーを解決する時間も、自己解決能力と情報収集能力の向上に繋がったと思います。
     
  2. 同期との情報共有と協力
    自己解決が難しい場合、Slackの25卒チャンネルで情報を共有し、同期と協力しました。例えば、ある同期がSlackで「SQLの環境構築でエラーが発生しました」とスクリーンショットを送ると、すぐに他の同期から「同じエラーを経験しました」「この設定を確認してみてください」といった具体的なアドバイスをもらうことができました。また、テキストベースでの解決が困難な場合は、Slackのハドルミーティング機能を活用し、画面を共有しながら複数人で確認作業も行いました。このように、個々の課題もチーム全体で共有し、協力して解決にあたることで、25卒の一体感も増したと思います!

同期同士で質問をし合い、問題解決している様子

3. 先輩社員への報告と相談
以上の対応をして、解決できなかった問題については、 Slack、朝会、質問会で先輩方に相談しました。その際、「現状、ここまで調査し、これを試しましたが、この部分で不明点、エラーがあります」というように、経緯と問題を明確にして質問することを意識しました。これにより、効率的にアドバイスを受けることができ、問題解決への理解を深めることができました。

実際の研修中に先輩に送った質問文

この「自己解決 → 同期との協力 → 先輩への相談」という流れを行うことで個々の技術力向上と、チームで協力して課題を解決する力を向上させることができました!

課題構成

研修は主に5つの技術研修と、先輩社員による勉強会という構成でした。一つひとつの課題が、次のステップに繋がるように設計されており、成長を感じながら研修を進めていくことができました!

1. Git/GitHub研修

本研修では、バージョン管理システムのGitHubの基本的な操作方法を習得しました。GitHubの基礎的な概念から実践的な利用方法までを段階的に学びました。

  • A課題:基本的な操作フローの習得
    git cloneによるリポジトリの複製から始まり、branchの作成、add、commit、push、そしてGitHub上でのプルリクエスト作成とレビュー依頼まで、一連の開発フローを実践しました。この課題を通じて、ローカル環境での変更をリモートリポジトリに反映させるまでの基本的な流れを理解しました。
     
  • B課題:コンフリクトの解決
    「コンフリクト(コードの競合)」を意図的に発生させ、その解決手順を実践しました。mainブランチと自身の作業ブランチで同一箇所を編集し、マージ時に発生する競合を、VSCodeの機能を用いて解決しました。これにより、コンフリクト発生時にも冷静に対処するための実践的なスキルを習得しました。
     
  • C課題:stashコマンドの活用
    作業中の変更を一時的に退避させるgit stashコマンドの活用方法を実践しました。コミットが完了していない状態で別のブランチに切り替える必要がある、といった実務で想定される状況で、stashで変更を退避させ、別ブランチでの作業後にstash popで復元する、という操作を行いました。

この研修を通じて、チームで円滑に開発を進める上で必要なバージョン管理の知識と技術を身につけることができました。

2. SQL研修

データベース操作言語のSQLについて、Level1からLevel3までの段階的な課題を実践しました。

  • Level1-2:基本的なCRUD操作
    CREATE TABLEによるテーブル作成から、INSERT(登録)、SELECT(取得)、UPDATE(更新)、DELETE(削除)といった、CRUD操作を実践しました。
     
  • Level3:実践的なデータ抽出
    JOINを用いて複数のテーブルを結合し、条件に合ったデータを抽出するなど、より業務に近い形でのSQLクエリ作成に取り組みました。

3. プログラミング基礎

変数、配列、if文による条件分岐、for文での繰り返し処理、クラスの概念など、プログラミングの基本的な要素を改めて実践しました。Laravel研修に進む前に基礎を再確認することで、フレームワークの便利さや裏側で動いている仕組みへの理解が深まったと思います。

4. Laravel研修

PHPフレームワークであるLaravelを用いたWebアプリケーション開発を実施しました。

環境構築
研修の初期段階では、XAMPPやDockerを用いたローカル開発環境の構築を行いました。25卒の多くが環境構築でエラーが起こりましたが、Slackでの情報共有や先輩方のサポートを通じて、全員が開発に着手できるようになりました。

チーム開発
2人一組のチームで機能を分担し、ユーザー管理画面の実装を行いました。

  • MVCモデルの実践
    routes/web.phpでのルーティング定義、php artisan make:controllerコマンドでのコントローラー作成、モデルを介したデータベース操作、Bladeテンプレートを用いたビューの作成という、MVCモデルに基づいてLaravel課題を進めました。
    各自が実装した機能を共通のdevelopブランチにマージし、一つのアプリケーションとして統合する流れを実践しました。

ユーザー一覧画面

個人開発
チーム開発で得た知識を使い、個人でアサイン管理画面の機能に取り組みました。検索やソートといった、より複雑な要件を実践することで、自己解決能力を向上させることができました!

アサイン編集画面

5. かんたん AI パック研修で自社サービスに触れる

アイレットのサービスの「かんたん AI パック」に触れました。これはGoogle Cloudの生成AIを活用したチャットボットサービスです。

自分たちがこれから提供していくサービスに実際に触れることで、今後の業務に対するモチベーションがさらに高まりました!

実際のデモの様子

6. 先輩社員による勉強会

技術研修と並行して、「タスク管理と質問の仕方」「プロジェクトの行程について」「保守性の高いコード」といったテーマで先輩方が勉強会を開いてくださいました。技術力だけでなく、エンジニアとして円滑に仕事を進めるためのスキルを学ぶことができ、貴重な時間でした!

勉強会の様子

Google本社でのワークショップ体験

研修中に、DX開発事業部の一員として、先輩社員の方々と一緒に、Googleの渋谷本社で開催されたADK (Agent Development Kit) の1dayワークショップに参加させていただきました。

ワークショップでは、AIエージェントを効率的に構築するためのPythonフレームワークであるADKについて、座学とハンズオンを通じて学びました。LLMを核に、外部のAPIやデータベースと連携させることで、より高度なタスクを自動化するエージェントを開発するという、AI技術の最前線に触れることができました。

新卒である私たちにも、このような社外のワークショップに参加する機会を与えていただき、貴重な経験ができました。

当日の様子

最後に

この約1ヶ月半の研修を終えて、今の自分にこの研修が生きていると日々実感しています。

技術的なスキルはもちろん、チームで協力して作り上げる達成感や、エラーを解決していく楽しさを知ることができました!そして、この研修で身につけたスキルは、現在担当している案件でのエラー解決や実装において、活かされています。

忙しい業務の合間を縫って私たちのために時間を割き、丁寧にサポートしてくださった先輩方の存在は、エンジニアとして大きな目標になりました!

企画・運営してくださった24卒の先輩方、同期のみんなには、感謝の気持ちでいっぱいです! DX開発事業部の一員として一日でも早く貢献できるよう、これからも学び続けていきたいと思います。

最後まで読んでいただき有難うございました!