はじめに

DX開発事業部の北田です!
今回、11月20日に福岡で開催された、「AGI福岡 第8回」に参加してきました。

「福岡をAGI(汎用人工知能)の都に!」ということで開催されているこのイベント。エンジニアだけでなく、多様なバックグラウンドを持つ人々が集まるのが大きな特徴です。

今回は「2025年のAGIの動向と2026年の展望」というメインテーマに加え、多種多様なLT(ライトニングトーク)が行われました。
LTにはアイレットのエンジニアも登壇を行いましたので、その内容とともに、そのイベントの様子をレポートします。

AGI福岡とは

まず、AGI福岡について簡単にご紹介します。

AGI(Artificial General Intelligence)とは、特定のタスクだけでなく、人間のように汎用的な知能を持つAIのこと。
ここでは、鉄腕アトムやドラえもんが例に挙げられました。

AGI福岡は、単なる技術勉強会に留まらず、「AGIが実現した後の社会はどうなるのか?」「人間を超える知能に向けて私たち何ができるか?」といった、技術と社会、そして哲学が交差するような議論が行われるコミュニティです。

また、AGIに限らず、生成AIやAI全般に関する話題も豊富な場なので、AIスタートアップに関わる方々や、企業における生成AIの活用に関心のある方々にも有意義な場だなと感じました。

天神のエンジニアリングカフェ

開催場所は、福岡市中央区天神の「エンジニアリングカフェ」。
レンガ調の美しい英国様式の建物で、入り口からワクワクしました!

官民一体で生まれたエンジニアのための施設で、ワーキングスペースやイベントスペースとして使用されているとのこと。

メインセッション「2025年の振り返りと2026年の展望」

イベントの冒頭は、AGI福岡代表である我妻さんによるセッション「2025年のAGIの動向と2026年の展望」です。

生成AIがより進化を遂げた2025年。セッションではAGIの実現可能性に関して、ポジティブな要素・ネガティブな要素がそれぞれ取り上げられました。

ポジティブな要素として驚きだったのは、Natureの論文が発表した「LLMが感情知能で人間を上回った」という内容です。

「LLMが感情知能で人間を上回った」

人間を対象とした5つの標準的な「感情知能テスト」の結果が、人間の平均正答率が56%だったのに対し、LLMの平均正答率は81%でした!

人間の専売特許であると考えられていた感情について、ある種のテストでは人間を上回ってしまうということに、人間の役割や価値、そして「人間性」とは何か、根本的な問いを投げかけられているように感じました。

このように、驚きやワクワクといった感情の他に、私にとっては畏怖を感じる内容が様々紹介されました。

もう2つ、印象的だった内容を簡単に紹介致します。

「LLMが暮らす都市」

一つ目は、「LLMが暮らす都市」を作り、都市規模での人間行動シミュレーションを実現した事例の紹介です。

数万体のデジタル住民(AIエージェント)を都市空間に配置し、現実の人間行動や都市の動的な変化を忠実に再現するというもので、
LLMが暮らす社会で、マーケティングの実験をするなど、またこれまでにない可能性を感じさせられました…

「2028年までに “完全自動AI研究者” の実現へ」

二つ目は、OpenAI代表のSam Altman氏の発表した、「2028年までに “完全自動AI研究者” の実現へ」という目標計画についてです。

AIが自律的に研究テーマを見つけ、計画し、実行する「完全AI研究者」を2028年までに実現させるというもので、
人間の研究では不可能なスピードと深さで新しい発見がなされ、医療や技術革新が劇的に加速することへの大きな期待が持てます。

一方で、人間の専門職の役割や雇用がどうなるのか、AIが制御不能になるリスクや、その倫理的な利用についてなど、慎重に考えるべき部分もたくさんありそうです。

AIの進化には、常に期待と懸念の両方がつきものなのかもしれません。

「2026年の展望」

そして、「2026年の展望」については、
生成AIの精度、UI/UXは確実に向上し、応用領域は広がっていくとした上で、AGIの実現はゲームチェンジャーの登場まちなのではないかという意見が述べられました。

今回のセッションを聞いて、AGIの時代は私たちが思っているよりも早く訪れるかもしれないと感じました。ただ、その期待の大きさと同様に、人が慎重に考えるべきことも沢山あることも事実だと思いました。

実現のその時に備えて、技術を追うだけでなく、多様な視点を持つ仲間と議論し続けることの重要性を感じるとても有意義な時間となりました。

LT(ライトニングトーク)

AGI福岡の醍醐味の一つが、参加者によるLTです。技術的な話から、ユニークな活用事例まで、幅広いテーマが飛び交いました。

今回はアイレットのエンジニアも登壇を行い、10月に社内DX開発事業部で行われた強化合宿での内容を発表させて致しました!

合宿では、社員のAIの知見を広げるための方法として、1泊2日で実際にさまざまなAIを活用しながらグループワークなどを行いました。
特に、弊社コーポレート統括本部が抱える課題を、DX開発事業部が最新の技術を活用し解決する「AI Agent HeroProgram」について、
今回の発表では、経理・経営グループの課題解決を行い見事「AI Agent HeroProgram」で優勝したチームの開発アプリについてご紹介しました。

「AI Agent HeroProgram」や合宿についての詳細は、下記記事をご覧ください。
【AI Agent HeroProgram】技術の収穫祭!AI Agent HeroProgram合宿参加レポート!

また、今回のLTには「AIに関することなら何でもOK」というルールの通り、「音楽生成」や、「生成AI時代のOS」、「NotebookLMの動画解説機能で1年の振り返り動画を作ってみた」など、
多様なバックグラウンドの方による、様々なジャンルのお話が聞けたのが新鮮でとても楽しかったです!

福岡から始まるイノベーションを感じる懇親会

セッション後の懇親会では、メインセッションやLTの内容を深掘りした会話や、多種多様な情報交換がカジュアルな雰囲気で行われました。

「福岡からイノベーションを」という目標は、こうした草の根の交流から現実になっていくのだと実感します。

まとめ

今回の「AGI福岡 第8回」に参加して、ここでは語りきれないほどワクワクし、同時に考えさせられる内容が満載でした!

Natureの論文で示された「LLMが感情知能で人間を上回る」という事実は、AIが単なるツールに留まらず、人間性や知性の根幹に関わる領域に踏み込んでいることを示唆しており、期待とともに大きな畏怖の念を抱かせました。

また、「LLMが暮らす都市」や「2028年までの完全自動AI研究者」といった展望は、社会構造や産業の在り方が根本から変わる未来の到来を予感させます。

技術的な進展を追いかけるだけでなく、「AGIが実現した後の社会で、人間は何をなすべきか」といった問いを、多様なバックグラウンドを持つ参加者と議論できるAGI福岡のコミュニティの重要性を再認識しました。

地元福岡で、AGIやAI全般に関する最新の情報を幅広く触れることができる場があることをとても嬉しく感じます!