2026年3月19日(木)にハイブリッドで開催された「Agentic AI Summit ’26 Spring」に現地参加してきましたので、会場の雰囲気やセッションについて紹介します。アイレットは、スポンサーとして、スポンサーセッションへの登壇とブース展示をしました。

Agentic AI Summit ’26 Spring

会場の様子

オフライン会場は、再開発で注目を集める高輪ゲートウェイのTAKANAWA GATEWAY Convention CenterのB1・B2で開催されていました。
会場には、セッション会場だけでなく、Googleブースやスポンサーブース、ハッカソンプロジェクト紹介パネルコーナーがあり、ほどよい規模感の会場で多くの来場者で活気にあふれていました。

セッション概要

私が所属するDX開発事業部の山中とKDDI様による「アイレットと KDDI で挑む Gemini on GDC の現在地と展望 ー「ソブリン性」で創出する新たな価値」についてのセッションレポートです。KDDI様と共同で取り組んだプロジェクトについて紹介していました。

アイレットと KDDI で挑む Gemini on GDC の現在地と展望 ー「ソブリン性」で創出する新たな価値

日本企業における AI 活用が加速する一方、安全保障や競争力確保の観点から、「ソブリン性」の確立は重要なテーマになりつつあります。本セッションでは、アイレット、KDDI、Google Cloud が連携して取り組む、国内でも先駆的な「Gemini on GDC(Google Distributed Cloud)」の背景と狙い、そして活用事例をご紹介します。データ主権・技術主権・運用主権といった多角的なソブリン性を包括的に確保し、GDC Connected に展開する Apigee Hybrid と組み合わせて提供する「Gemini on GDC」が、AI 活用にどんな新たな価値をもたらすのか。その具体的な道筋をご提示します。

取り組みのきっかけ

中期戦略として「AIをインフラとして組み込む」取り組みを掲げていて、2026年1月に大阪堺AIデータセンターを稼働開始したそうです。
また、Google Cloud と戦略的提携を締結、大阪堺データセンター内にGemini on GDC を展開するというプロジェクトを進めることになったことが今回の取り組みのきっかけになったとのことです。なお、大阪堺AIデータセンターは、シャープの旧液晶工場をリノベーションして、わずか1年で本格稼働したそうです。自社アセットとしてデータセンターを保有する、KDDI様ならではの強みが活かされています。

Gemini on GDC とは

Gemini on GDCを一言で表現すれば「Geminiのオンプレミス版」です。
最大の価値は、「ソブリン性(データ主権)」の確保にあります。データレジデンシーや法規制への対応が必要なため、従来のパブリッククラウド利用が難しかった企業でも、セキュアにGeminiを導入できるのが特徴です。
コストや運用の最適化により、柔軟な形態でソブリンAIを活用できる環境が整いつつあります。

Gemini on Cloud との比較

セッション中のデモでは、Gemini on Cloud とGemini on GDCに同一プロンプトを入力し、出力を比較していました。
Gemini on Cloud では検索結果にインターネット上の最新情報が含まれることがありますが、Gemini on GDCでは学習モデルと入力情報の範囲内に限定されます。これにより、秘匿性の高い情報を扱う際も外部漏洩のリスクを極限まで抑え、安全に生成AIを活用できる点が強調されていました。

アイレットが対応した API ゲートウェイ(Apigee Hybrid)の構築

今回のプロジェクトには、以下の2つの要件を実現するために GDC で閉じた実行環境を構築し、その入り口を制御するAPI管理プラットフォームとして「Apigee Hybrid」を採用したそうです。

  • データ主権:機密データをデータセンター外に持ち出さない
  • マルチテナント:利用者ごとの利用量把握と適切なアクセス制御

データ主権とマルチテナントを実現した3つの技術

GDCによるオンプレミス環境の構築と、Gemini on GDCによるローカルでのAI推論。そこにApigee Hybridによるテナントごとの認証・制限・管理を組み合わせることで、データの安全性を守りながら、複数の利用者にAI環境を届けるスキームを実現したそうです。

プロジェクトの現在地と展望

今回のプロジェクトで構築した、データ主権を確保しながら AI を活用できる基盤を基点に、今後は、これまでAIを活用することができなかった領域にAIを適用し、変革を加速していくことを展望しているとのことです。発表にあったように、従来では考えられなかった領域へのAI・データ活用を可能にし、新たな価値の創出につながっていきそうだと感じました。

アイレットの Google Cloud 生成 AI 活用支援サービス

アイレットでは、AIエージェントの活用から開発まで、幅広くご支援しております。
Gemini Enterprise を活用したカスタムエージェント開発から、Agent Development Kit を用いた柔軟なエージェント開発まで、ご要望に応じて対応可能です。スモールスタートから本番導入まで一貫してご支援しています。
DX推進や、生成AIの導入や活用にお困りの方は、ぜひ、お気軽にご相談ください。

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