2025年12月、KDDIアイレット(当時はアイレット)は本社を虎ノ門ビジネスタワーへ移転しました。
この大きな節目に合わせて、過去最大数の会議室の予約・入退室管理を行う「会議室予約システム」の完全内製化を推進していました。そして先日ついにリリースが完了し無事に運用を開始しました!

iPadケースも一緒に設置され、配線もバッチリスマートに!!!
このプロジェクトの軌跡は、弊社のエンジニアたちがそれぞれの視点でブログ(#副社長と社内開発)に綴ってくれています。
今回はプロジェクトオーナーである私の視点から、なぜあえて内製化したのか、そしてこの挑戦を通じて見えてきたことについて書きたいと思います。
なぜ、「会議室予約システム」を自社開発したのか?
世の中には優れた会議室予約のSaaSがたくさんあります。導入すればすぐに使い始められますし、機能も豊富です。では、なぜあえて自社開発の道を選んだのかというと、理由は以下の通りです。
若手社員に1から10までの開発経験を積んで欲しかった
1番の理由はこれです。弊社の社員は優秀な若手が多いですが、会社規模も大きくなり、比例して扱うプロジェクトも大きくなります。そうなると1人が担う役割は細分化されていきますし、プロジェクトマネジメントは開発経験を一定期間積んでから!みたいな文化も出てきます。顧客と顔を合わせて、会話し、課題を認識して開発する経験をしてほしいという思いがありました。
社内開発の優先度を下げない
元々は当時のCEOから「会議室予約システムの導入にこれくらい初期費用、月額費用かかるんですが、こういうのって作れないんですかね?」と言われたのがきっかけでした。
クラウドインテグレーターとして、日々お客様の様々なシステム作ってるんだから、これくらいはまぁ作れますよ(笑)と答えましたが、後になって色々と考えた時に
システム作る側の会社がちょっとしたシステムを買うって時短という意味では合理的かもしれないけど、この生成 AI 時代にそんなことは無いよなと。
また、社内のコスト削減、利便性を改善する社内開発はリソースの都合もあり、後回しにされがちな傾向も気になっており、大々的にプロジェクト立ち上げて推進する文化を作りたいと考えました。そして、Google Cloud や生成 AI をフル活用すれば、コスト・機能・保守性のすべてにおいて既製品を導入するより良い結果が出せるはずだという確信もありました。
ツールを作るのは「手段」、エンジニアの成長こそが「目的」
このプロジェクトは、私と社内公募から集まった有志の若手エンジニアたちがチームを組んで進められました。
私がメンバーに伝えたのは、単にコードを書く「コーダー」ではなく、要件定義からビジネスへの有用性までを考え抜く「真のワンストップエンジニア」になってほしい、ということです 。
実際に、iret.media のタグ「#副社長と社内開発」に並ぶ記事を見ていただくと、彼らの試行錯誤や学びを知っていただけます。
これらの記事は、単なる技術解説ではありません。彼らが自ら課題を見つけ、議論し、解決していったプロセスそのものが、アイレットの新しいスタンダードになってほしいと願っています。
この辺は頑張った!KDDIアイレット版「会議室予約システム」の自慢
完成したシステムには、アイレットらしい「スマートなこだわり」が詰まっています。
- 徹底した「現場優先」のUXデザイン 会議室のiPad端末からは、ログインなしのワンタップで即予約できる「すぐ利用」機能を実装しました 。データ分析のために個人認証を求める声もありましたが、最終的には「現場での使いやすさ」を最優先しました。さらに、終了時刻を明記するなど、直感的に残り時間がわかる工夫も凝らしています 。
- AI駆動型開発(AI-Native Development) Cursor や Claude Code (この辺はエンジニアが自由に選択) を活用し、さらにプロジェクト固有の規約を「Cursor Rules」として定義することで、誰が書いても高品質なコードが保たれる仕組みをメンバーが自主的に整えました 。
- データ駆動のオフィス戦略 予約データは BigQuery へ集約され、Looker Studio で可視化されています 。これにより、総務部門のメンバーが「空予約」を把握し注意を促したり「実際に使われていない定例会議」の把握・対応、「混雑傾向の把握から、会議室が多く使える時間帯の案内」といった事実に基づいたオフィス運営の改善を行えるようになっています 。
プロジェクトの後半は本当にやることが無かった!
これは本当に素晴らしい体験でした。
プロジェクト立ち上げ当初は進め方、都度の判断、アーキテクチャについてなど口を出すことがあったのですが、後半の私は完全に地蔵状態でした。
メンバーが経験し、学び、成長し、自主的に判断し進めることができるようになり、導入・設置まで完遂しました。
今回の最大の成果は成果物そのものではなく、間違いなくメンバーの成長と断言できます。そしてこの経験を今後の現場に活かしてほしいと願います。

UI含めこだわりが詰まっています!!!
自分たちで実践し、その知見をお客様へ
今回のプロジェクトを通じて、改めて感じたことがあります。それは、最新のテクノロジー(Google Cloud や生成 AI)、導入済みのシステム(Google Workspace 等)を組み合わせ、既存の業務といかに「シンプルに」溶け込ませるか、それらをしっかり考え抜く重要性です。
私たちは、まず自分たち自身で試し、時に失敗し、それを乗り越えることで一次情報を蓄積しています。今回、若手エンジニアたちが泥臭く試行錯誤して得た「生きた知見」は、必ずお客様のシステム開発やビジネスの成功に還元できるものです。
会議室予約システムの開発は一つの通過点に過ぎません。これからもKDDIアイレットは、この「スマートに、そして熱意を持ってやり遂げる」姿勢を大切に、成長を続けていきます。
これからのKDDIアイレット、そして成長し続けるエンジニアたちに、ぜひご期待ください!
会議室システムをご提供します!
今回開発した会議室システムですが、非常に低コスト運用できるものとなっており、お客様で欲しい!という方がいらっしゃればお取引のおまけとして導入いたします!(iPadとか諸々の費用は別途になってしまいますが)
「会議室システム」欲しい!とお問い合わせください!