アイレットは、2021年12月にGoogle Cloud Partner Advantage プログラムにおいて インフラストラクチャのスペシャライゼーション認定を取得しました。

プレスリリース:https://cloudpack.jp/info/20211224.html

遡ると2019年に Google Cloud Partner Advantage プログラムにおいて Google Cloud プレミア Service パートナーの認定を取得、さらに2021年3月には同プログラムにおいてマネージド サービス プロバイダ(MSP)認定を取得し、Google Cloud を活用した最先端のクラウドソリューションを提供し続けています。

今回の認定に関わる監査は、なんとすべて英語で対応!チーム一丸となって認定取得に取り組んだ道のりや成果を中心メンバー5名に聞きました。


クラウドインテグレーション事業部 廣山豊


クラウドインテグレーション事業部 村上桃子


事業推進本部 パートナーアライアンス 山崎暁子


事業推進本部 パートナーアライアンス 窪薗祐加


事業推進本部 パートナーアライアンス 鈴木信二朗

アイレットの技術力を証明するスペシャライゼーション認定を英語監査で取得!

まずは、スペシャライゼーション認定の取得おめでとうございます!


ありがとうございます。とてもほっとしています。というのも、Google Cloud プレミア Service パートナーであり、数多くのお客様のクラウド移行やクラウドでのシステム構築などを支援しているアイレットとしては、今回のスペシャライゼーション認定取得は必須ともいえるミッションでした。認定取得という形で、アイレットの実績や技術力をしっかりと証明できてよかったと思っています。


今回、監査を英語で対応して認定を取得したというのもすごいですよね。


私は英語が得意というわけではないので、ここにいるメンバーの皆さんやサポートメンバーの皆さんに大いに助けていただきました。実は、アイレットには英語を得意とする人が結構いるんです。私と同じクラウドインテグレーション事業部から一緒に作業してくれた村上さんも英語が堪能なので、私が日本語で準備した提出書類を英訳してくれました。また、認定のための準備を共にした事業推進本部の皆さんは英語が得意な方が多いですし、とても心強かったですね。


今回の監査は主に事業推進本部とクラウドインテグレーション事業部の2事業部で対応されたのですか。


はい。当日の対応は、複数ある要件の項目を2事業部で分担しました。事業推進本部からは、普段からアライアンス業務に従事しているメンバーが参加しました。パートナーアライアンス業務は、グローバル企業とのアライアンスが多いため英語力が前提で採用されている人が多く携わっているのですが、技術的な実務経験が十分でないメンバーも多いため、主にコーポレート部分の要件を担当しました。一方、現役で日々技術的業務を行なっているクラウドインテグレーション事業部の皆さんには、テクニカル部分の要件を担当していただきました。

認定要件はオールイングリッシュ!正しく理解することからスタート

では、具体的にどのように準備を進めていったのか教えてください。


インターネット上に公開されている認定要件、Google社とのやり取りを通じたバージョン情報の確認などを事業推進本部で行ない、要件を読み解いた上で項目ごとにメンバーを割り振りました。メンバーは各自で監査項目を一通り確認し、スプレッドシート上に整理しながら必要となる実績やToDoを記載。そのスプレッドシートに沿ってToDoを遂行していきました。


認定要件自体がすべて英語なので、英文を読み解くところからのスタートでした。私はフロントエンドエンジニア出身で英語力に強みがあったわけではなかったため、インターネット上の翻訳機能も活用しました。英文のニュアンスが掴みにくいときは、山崎さんや窪薗さんら英語が堪能なメンバーに教えてもらいました。オンラインで毎朝ミーティングがあり、そこで各自の進捗共有や相談ができたので、ありがたかったです。


毎朝のミーティングはチーム全員で行なっていたので、2事業部間の垣根は感じませんでした。


テクニカル部分で分からない箇所があれば、廣山さんや村上さんにすぐ聞くことができて、スムーズに進められましたね。

アイレットの実績は十分!ポイントは、それをどう説明するか、英訳するか

テクニカル部分の要件では、どのような実績が必要だったのですか。


今回はインフラストラクチャの認定でしたので、インフラ構築に関わる各種エビデンスが必要とされました。具体的には、社内手順書、テンプレート類は充足しているのか、実案件はそれらに沿って適切に行なわれているのかを提示する必要がありました。


それらのエビデンスを提出するために新たに取り組んだことはあるのでしょうか。


アイレットは実績が豊富なので、その中から最も要件に合致した実案件をセレクトし、その案件の担当者にヒアリングを行ないました。監査要件をクリアしているものでも、いかに伝えるかが重要。ロジカルに説明できるよう入念に準備をしました。


そうやって廣山さんが準備した書類の内容を、村上さんが英訳していったのですよね。村上さんはどのように作業を進めていったのでしょうか。


内容を直訳するのではなく、案件の一次資料を実際に自分の目で見て内容を理解した上で、スクリプトを準備していきました。

日本語で正確に理解することも大切。英訳は推敲を重ねて

事業推進本部の方ではどのような準備に取り組みましたか。


私たちが心がけたのは、英訳の前にまず日本語で正確に理解すること。というのも、普段から実務案件に関わっているわけではないので、関連部署にヒアリングを重ねるなどして正確な知識を得る必要があったからです。その上で、日本語特有の主語抜きの文章や婉曲表現をどのように英訳していくのかを考え、英語が堪能なサポートメンバーの助けのもと、毎日推敲を重ねていました。


ここにいる5名以外にもサポートメンバーがいたのですか?


はい。監査対応ではなく、英語のサポートとして英語が堪能な2名の社員が助けてくれました。主に要件の読み込みの際に一次翻訳をお願いしたり、監査当日に同席してもらったりと、色々支えてもらいました。

プレ審査を受け、ブラッシュアップ!2~3週間で英語対応の準備も

書類提出の他に、対面での監査があるのですよね。


はい。対面の監査は任意で「プレ監査」が受けられたので、申し込みました。結果、エビデンスが不足しているということはなく、ほっとしました。要件に対しての説明の仕方や資料の出し方、順番などのアドバイスをいただくことができ、よりよい本番監査対応のためのヒントをもらえた形になりました。対面での監査はコロナ禍以降オンラインでの実施となっています。


そのアドバイスをもとに、ブラッシュアップを進めていったのですか。


はい。本監査までの2~3週間でブラッシュアップに取り組みました。実は、英語で監査を受けると決まったのもこのタイミングだったのです。


えっ!?では先ほどからお話しいただいた英訳に関わる作業はその2~3週間で行なったということですか。


はい。そのため、私がチームに加入したのもこのプレ監査直後でした。


なぜ英語で監査を受けることになったのでしょうか。


もともと要件も英語ですし、グローバル企業であるGoogle Cloud 社の認定なので英語で受けた方が、要件への回答などスムーズになる面もあるのでは、という総合的な判断でした。


追加準備は必要にはなるものの、納得できる判断だったので「よしっ」とみんなで腹をくくりましたね。

監査員との対面はオンラインでも、チームはオフラインで集結

対面監査の準備はどのようなことを行ないましたか。


監査当日の数日前から、オンライン上で予行練習を3回ほど行ないました。本番さながらに自分の担当パートを英語でプレゼンし、お互いに改善点を指摘し合ってブラッシュアップしました。そして、前日はオンラインではなく実際に会社に集合し、直前の予行練習で仕上げをしました。


英語でも細かなニュアンスが伝わるよう、メンバーに直接アドバイスをもらえたことは本番に活きたと思います。


監査員の方とはオンラインでの対面監査だったのですが、アイレット側は一堂に会しました。その方が、本番でもお互いにフォローしやすいと判断したからです。会社の会議室に集合し、モニターを設置して、休憩時間につまめるものを用意して…と万全の状態で本番を迎えました。

監査当日のピンチもチームで乗り越える

対面監査当日のエピソードを教えてください。


監査の方の英語が私に馴染みのないアクセントだったので、一気に緊張が高まってしまいました。どうしても聞き取れない単語があって、村上さんに助けていただいて乗り切れました。


「暗号化」など日常の英会話では使わないような単語など、技術面の英語に関しては本当に村上さんに助けられましたね。


お力になれて嬉しいです。


私が担当する部分について説明し終わった後に指摘が入ったのですが、その英語が聞き取れなくて。メンバーに助けられて、回答することができました。リアルで集まっていたからこそフォローも素早くしてもらえたので、救われましたね。


対面監査の当日は、ショートブレイクを挟みつつも4~5時間チーム一丸となって頑張れたことが心に残っていますね。ゼリー飲料を咥えながら次の準備をしたりして(笑)。集中力を途切れさせずに駆け抜けることができました。


監査に直接関係ないのですが、実は私、コロナ禍にアイレットに入社したのでリアルに出社したのは1度しかなく、ずっとリモートで仕事をしていました。そのため当日久しぶりに出社したら、なぜかPCにログインができないというが発生しました。インフラチームに助けてもらい、事なきを得ましたが…。


早めに出社していただいていたので、トラブルに対応する時間もありました。余裕ある行動も大切ですね!

監査の結果は一発クリア!一同、安堵

手応えはいかがでしたか。


監査当日、監査内容が基準に満たなければ追加のエビデンス提出などが口頭で通達されるんです。でもその通達はされなかった。それで落ちる可能性は少なくなったと思えたので、結果はまだ出てないものの気持ちが少し楽になりました。


口頭通達の英語を正確に確認するため、先ほども触れた通り2名のサポートメンバーにもバックアップとして同席してもらっていたんです。でも、そのバックアップも結果的に必要がないほど適切なプレゼンテーションをできたのだと思います。


本番監査から数日後、認定取得の連絡があったわけですが、どんな気持ちでしたか?


やっと終わった!という安堵の気持ちが大きかったですね。皆で協力して、英語での監査を乗り越えたことはアイレットにとっても大きな一歩だと思います。

日頃からテクニカルな英語に触れること。言語以前に、内容を正確に自分のモノにすること。

英語で監査を受ける際のポイントやアドバイスなどはありますか。


監査直前だけではなく、日頃から英語に触れておくことは大切だと思います。特にテクニカルな部分の英語は通常の英語学習では養えない部分も多いので、意識して取り入れるようにしています。例えば、技術的な英文記事は毎日読むようにしたり、チーム内のSlackでのやり取りは英語でするようにしたり。理解できない英文があってもすぐ翻訳機能に頼るのではなく、分からない単語のみ調べてそれ以外は自分で読み解く訓練をするなど、日常的に工夫して取り組んでいます。


私はセキュリティチームに所属しているので、セキュリティに関する英語のニュースをPodcastで聴くようにしていました。また、社命で受験したGoogle Cloud の認定試験が英語試験だったので、その経験も今回活きたと感じています。


これは英語に限らず日本語で受けるにしても言えることかもしれませんが、自分が説明するパートは、自分のモノにしておくことが大事だと思います。本番では考える時間がまったくないので、自分自身が正確に内容を理解していないとその場で相手に伝わる説明をすることはできません。


確かに、まず母国語である日本語で内容をしっかりと理解しておくことは大切なことですよね。その上で、要件は英語なので、英語を言語的に理解しておくことも、監査における的確なプレゼンテーションに役立つと思います。

監査合格がConfidenceに!さらにグローバルなアイレットへ

今回の経験は皆さんやアイレットにとってどのような意義がありましたか。今後どう活かしていきたいかを含め、教えてください。


私自身は対面監査が初めての経験だったので、その大変さやプレッシャーを感じられる良い機会になりました。今回の経験を活かして、今後も監査に取り組んでいきたいと思います。


私も初めての監査だったので、良い経験になりました。アイレットの豊富な実績を対外的にアピールしていくためにも、積極的に認定を取得していければいいなと思っています。また個人的には、私の普段の業務であるセキュリティ部門だけではなく、構築の業務について全体を通して見ることができて勉強になりました。監査要件を満たしている事例は会社のベストプラクティスでもあるので、良い事例から学ぶことができて刺激を受けました。


Google社はグローバル企業なので、日本のパートナーである我々に対しても英語でのドキュメントを提供されることが多いんです。アイレットはGoogle社含め、複数のグローバル企業とビジネスをする会社でもあるので、私たちのドキュメント作成もデフォルトは英語でもいいのではと思うようになりました。アイレットとしても、英語を使用した業務遂行が選択肢の一つになっていけばいいなと思います。


英語でも監査をクリアできたことは、個人としてもチームとしても会社としても、自信になったと思います。今回の認定取得はアイレットのConfidence(信用/信頼)にも繋がると思っています。チーム1人ひとりの力によって認定を取得できたことを誇りに思います。


今回の英語監査、そして合格というひとつの経験値ができたことで、今後、英語という選択肢に躊躇しないようにしていきたい、逃げないようにしたいと強く思います。今回の合格は決して「運」ではありません。皆さんの力、関わったメンバー全員で頑張った結果です。チームの皆さん、サポートしてくれた皆さん、本当にありがとうございました!

編集後記

アイレットは設立当初より様々な認証の取得に注力してきました。
技術力や組織力の証明となり、さらには信用や信頼に繋がるからです。

今回は、英語での監査対応ということで、アイレットとしても大きな一歩になったと思います。
改めて、多くの方の協力で素晴らしい認証を取得できているのだと感じました。
今後も認証取得に挑戦し続けるアイレットの裏側を紹介していけたらと思います。

それでは最後までお読みいただきありがとうございました!