店舗・事業所・オフィスなどで利用する事業用 Wi-Fi ネットワーク環境をサービスとしてお客さまに提供している株式会社ナビック。ユーザー増加とシステムの拡張による技術者の運用管理の負担軽減、そしてコア業務への「選択と集中」を狙うため、Rackspace のマネージドクラウドサービス(powered by iret)を導入している。同社取締役の大川宏氏に、導入の経緯と効果をお聞きした。
※この導入事例は、Rackspace 社と共同で公開している内容となります。
サービス規模拡大と同時に、技術者の負担や管理コストも増大
ナビックの Wi-Fi ネットワーク環境は、サービスの基盤として『AWS (Amazon Web Services)』のクラウドを活用しており、リーズナブルなコスト体系や通信環境の自由度の高さ、多様な認証方式への対応を強みに導入実績を伸ばしてきた。しかし一方で、利用者が数万という規模に増え続けることで、管理の負担も増大していたことが大きな課題となっていた。
「特にトラブル発生時のお客様の環境との切り分けが技術者の負担となり、本来取り組むべきサービス開発などに影響していました。また、サービスを開発する上でも、システムが大きくなるにつれて、全体像がわかりにくくなり、手間とコストが増える傾向にあったのです」と大川氏は振り返る。
これらの課題を解決すべく、新規導入を検討したのが Rackspace のマネージドクラウドサービス「Rackspace Service Blocks for AWS」だ。
検討にあたって重視したのは、「技術者が運用管理から解放され、コア部分に注力できるか?」というポイント。「Rackspace なら、技術者の負担を低減するだけでなく、最新の技術をキャッチアップできると思いました。すなわち、自分達の技術を“選択と集中”できると考えたのです」と大川氏。検討の結果、「Rackspace Service Blocks for AWS」の基本サービスである「Platform Essentials」と、設計・構築のサービス「Architect & Deploy」、そして運用・管理のサービス「Manage & Operate」の三つのマネージドクラウドサービスの導入を決定した。
導入後、AWS 運用の人件費を4割も削減!
マネージドクラウドサービスの導入後、プラットフォーム運用に関わる技術者の負担が軽減され、お客様からのお問い合わせ対応も減少。それに伴うマネジメント費用なども削減された。大川氏は、「ナビック側に問題があるというご連絡をいただくことはほぼゼロになり、切り分けなどの技術的に複雑な対応がなくなったので、コールセンター自体を外部化できました」と述べる。
最大の変化は、実質的なコスト削減効果である。目に見える形で効果が得られ、実際にこれまで AWS 運用にかかっていた人件費を4割もカットできたのだ。
また Rackspace が提供する「Passport」というツールを導入したことで、セキュアなエリアにあるサーバーに対しても直接アクセスできるようになりセキュリティ対策の負担も軽減された。「機器のインスタンスの監視や強固なセキュリティプラットフォームなど、“総合的に安心できること”をより訴求できるようになったと思います」と大川氏。
コア業務のサービス開発力・技術力強化を実現
Rackspace 導入の効果は人件費削減にとどまらず、ナビックのコア業務であるサービス開発向上にもつながっている。「浮いた人的リソースを自分達のコアの部分に投入できるので、競争力強化につながると考えています」と大川氏。
また、「自分達の技術を“選択と集中”したい」という同社のご要望に応えるべく、パブリックで公開されているチュートリアルなどをナビックの技術者に紹介したり、コード管理やデプロイ方法などのアドバイスを実施。大川氏は、「アプリケーションのコード管理やデプロイのベストプラクティスを体験したことで、当社の技術者が最新技術をキャッチアップできるようになりました」と、そのメリットを述べた。
「最もメジャーと言われる AWS を選定して導入したのですが、結果として AWS に熟知した人材を確保するのにも相当な努力とコストが必要になっていました。しかも、200以上もあるサービスをすべて熟知している人など、まずいないでしょう。Rackspace チームのみなさんに依頼することで、私達もお客様側も安心して開発を行えるようになりました」(大川氏)
課題
- ユーザー増加とシステム拡張に伴い、サービス基盤の運用コストが増大
- コア業務であるサービス開発や技術開発に“選択と集中を行いたい”
効果
- AWS 運用にかかる人件費を4割もカット
- 技術者が運用管理から解放されてコア部分の業務に注力ができるようになった
- 問い合わせが減り、対応する時間が減り、それに関わるマネジメント費用なども削減
- Rackspace 独自のツール「Passport」により、セキュアなエリアにあるサーバーに直接アクセスすることでセキュリティ対策の負担も軽減
- アプリケーションのコード管理やデプロイのベストプラクティスなどの最新技術をキャッチアップ
- Rackspace の専門知識を活用することで、AWS のサービスの調査時間などを短縮
Rackspace Service Blocks for AWS
Platform Essentials :
アカウントとユーザー権限を統合管理できるコントロールパネルを提供し、 Rackspace のクラウド専門家に24時間365日アクセスできます。
Architect & Deploy :
認定クラウドアーキテクトが、お客様固有の要件にあわせてクラウドインフラストラクチャを設計、構築、導入します。クラウドアーキテクチャのベストプラクティスを活用して最適なパフォーマンスと信頼性を実現します。
Manage & Operate:
認定された専門家のチームによる24時間365日の運用サポートと、強化されたツールにより、クラウドインフラの管理とモニタリングを行い、運用の負担を軽減します。
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