re:Invent 2022 に現地参加しています、CI 事業部セキュリティセクションの村上です。
4日目、ワークショップ “Get hands-on and unlock renewable energy data with AWS IoT” (ENU301-R1) に参加したレポートです。

ここまで主にセキュリティ系のセッションに参加してきましたが、同じセキュリティセクション内の電子工作もできるお方に触発され、ちょっと違うものを受けてみることにしました!

概要

Do you want to accelerate a transition to renewable energy with IoT and digital twins? AWS IoT EnergyKit is a gamified workshop designed to accelerate IoT adoption through interactive learning with real renewable energy assets. In the wind edition of this hands-on workshop, assemble 3D-printed wind turbines, provision them as IoT things, and visualize time-series data with real-time dashboards featuring AWS IoT TwinMaker. Gain experience with edge computing, IoT, analytics, and digital twin services while learning about practical IoT applications in renewable energy.
IoT とデジタルツインで再生可能エネルギーへの移行を加速させたいですか?AWS IoT EnergyKit は、実際の再生可能エネルギー資産を用いたインタラクティブな学習により、IoT の導入を加速させるために設計されたゲーミフィケーション・ワークショップです。このハンズオンワークショップの風力編では、3D プリントした風力タービンを組み立て、IoT モノとしてプロビジョニングし、AWS IoT TwinMaker によるリアルタイムダッシュボードで時系列データを可視化します。エッジコンピューティング、IoT、アナリティクス、デジタルツインのサービスを体験しながら、再生可能エネルギーにおける実用的な IoT アプリケーションについて学びます。

3D プリントした風力タービンを組み立て…と書いてありますが、結果から言うと、今回はリアルな風力タービンは使いませんでした。
このワークショップ、今回の re:Invent で初開催(re:Invent 2022 期間中では2回目の実施) だそうで、今後改善していき、実際に組み立ても含む数日のワークショップになるとのことでした。

展示されていた風力タービンとパーツ。
組み上がったものは AWS Snowball より少し高いぐらいの大きさです。

スピーカー

  • Richard McGill, Solutions Architect
  • Sam Biddle, Senior Solutions Architect

ハンズオン前の解説

風力発電に使う風力タービンの計画外メンテナンスで、多額のコストがかかっています。

Wiser, Bolinger, Lantz (2019) によると、タービンの運転とメンテナンスのコストは、全体の運用コストの中で最も大きな割合を占めており、コスト削減の主要な源泉となるものです。

レガシープロトコルが使用されていたり、データ規格や運用が統一されていないといった問題があります。

IoT 技術とデジタルツインを使って、機器故障の事前検知や、運用の最適化・統一を図ります。

今回は風力タービンのデータはシミュレータで生成し、データ収集・処理・可視化する部分のハンズオンを行ないます。

ハンズオン

今回使うアーキテクチャはこちらです。
番号がついている箇所を確認・設定していきます。

アーキテクチャの1の部分。EC2 に Node-RED というツールがインストールされており、ここで風力タービンを模したデータを生成して IoT GreenGrass にデータを送信しています。

続いて3の部分。
IoT GreenGrass で受け取ったデータを、IoT SiteWise に送信するルール設定を行ないます。

IoT SiteWise は大規模なデータ収集・保存・監視のためのマネージドサービスです。
バーチャルな風力タービンのデータ属性が Model で管理されています。Data streams では、先ほどルール設定を行なったデータが無事に転送されてきていることがわかります。

分析や保管用に、S3 や TimeStream にデータを連携することもできます(7、8の部分。割愛します)。

次に5の部分。
IoT Twinmaker で、風力タービンの 3D モデル表示を行ないます。
S3 にあるモデルファイルが既に読み込まれているようです(モデルは後日公開予定とのこと)。

振動や温度が閾値を超えたら、アイコンを表示したり色を変えたりするルールを設定して、IoT SiteWise にあるデータの属性と紐付けます。
(温度表示ルール – temp 属性、など)
画面内の項目が多くて設定に手間取りました。全部手で設定するのはなかなか面倒ですね…。

最後に Grafana で確認する…のですが、TwinMaker をいじっていたら微妙に終わらず。
(本来は風力タービンの 3D モデルも一緒に表示されるはずです)

おわりに

IoT SiteWise はアイレットのこちらの案件でも使用されており、名前は知っていたのですが、他の IoT 関連サービスと合わせて今回初めて触りました。
各サービス間のデータの流れなど、概要を掴みつつ楽しめました。

セキュリティセクションでは IoT 関連の案件に直接携わることは少ないですが、セキュリティが関わらない領域はないので、今後もさまざまな領域を学んでいきたいと思います。

IoT 関連のセッションは多数開催されており、他の参加者もレポートしています。
扱っているモノがそれぞれ異なるので、是非ご覧ください!
産業機器 × AWS IoT
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