はじめに

Global Solutions事業部の緒方です。
AWS re:Invent 2024に現地で参加しています。
今回は[SEG103 | Shaping culture: Mental models and mechanisms]に参加しましたので内容を紹介します。

AWS re:Invent 2024とは

AWSが主催する年次カンファレンスで、主にクラウドコンピューティングに関する最新情報を発表し、エンジニアに限らず様々なロールの人や様々な業種の企業が集う大規模イベントです。2024年は12月2日から12月6日にかけて、アメリカ・ラスベガスで開催されます。

セッション

セッション概要

SEG103 | Shaping culture: Mental models and mechanisms
To build a lasting, performant corporate culture, you need not only strong mental models to guide your employees and help them make decisions but also the right mechanisms to operationalize company values and mental models—and to help them persist. This session examines why organizational culture erodes over time, dives into the organizational artifacts that reinforce existing cultural patterns, and shares some of the best practices that help create strong mechanisms, using examples from Amazon’s own journey.

持続的でパフォーマンスの高い企業文化を構築するには、従業員を導き、意思決定を支援する強力なメンタルモデルだけでなく、企業の価値とメンタルモデルを運用化し、それらを持続させる適切なメカニズムも必要です。このセッションでは、組織文化が時間の経過とともに衰退する理由を調べ、既存の文化パターンを強化する組織の成果物を詳しく調べ、Amazon 自身の旅の例を使用して、強力なメカニズムを作成するのに役立つベストプラクティスをいくつか紹介します。

Stephen Brozovich, Enterprise Strategist, Amazon Web Services

セッション内容

Stephen氏は、AWSの人材管理と幹部育成の経験があるそうです。

文化はメンタルモデルとその振る舞いによって形作られます。メンタルモデルは行動を促し、アーティファクト(組織の文化)の作成につながると述べられていました。

これは、ギリシャ近くのアンティキティラ島の沖合で発見された古代ギリシャの装置であるアンティキティラ島の機械だそうです。

アンティキティラ島の機械の例を使​​って、考古学者が歴史的遺物を理解する方法と組織が自らの文化的遺物を理解する方法の類似点を説明されていました。内容はとても難しかったです。こんなことを言っていたと思います。
考古学者が歴史的アイテムを見つけたら、「これはなに」「どうしてここに」「なんで作った」の3つの問いかけをするそうです。そしてこの問が文化の構成に関わるそうです。

そして、これには正解がないことを強調されていました。歴史的アイテムの推定と企業文化の創造には正解がないということですね。

これは、メンタルモデルが行動をさせ、それが成果に現れると言っていました。

これは有名な言葉ですね。

講演者は、AWSの重要なリーダーシップの原則の 1つに「オーナーシップ」があると述べていました。

これは会社の上層部だけではなくすべての社員が、文字通りオーナーとしての振る舞いを求めているそうです。

なので、自分の担当外の仕事の話がきても、「That’s not my job.」とはならないそうです。見習わないといけないですね。

Customer ObsessionはAWSのリーダーシップの原則の 1 つであるそうです。

製品開発では、テクノロジーや機能から考えるのではなく、顧客の問題やニーズに焦点を当てます。テック企業で数値や性能を追求していきそうになるところを、それは誰のために行っているかを念頭において行動しているところに、僭越ながらとても感心しました。

メンタルモデルを良い具体的な成果と結果に結びつけるために「メカニズム」という言葉を強調していました。
メカニズムは一度決めたら終わりではなく、時間の経過とともに強化および改善していくそうです。時代遅れになったり、メンタルモデルとずれてくることがあるらしいからのようです。

AWSでは新しい製品やサービスを開発するために「Working Backwards」(逆方向の作業?)と呼ばれるプロセスを使用しているそうです。

開発作業前にFAQ、ユーザーエクスペリエンスについて検討するそうです。ただただ数値や機能を増やすのではなく、開発したものが使用者のためになっているかを考えてから動き始めるところに地球一の意気込みを感じますね。

さいごに

今回のセッションはテック色は薄めでしたが、使用しているAWSの各サービス等がどのような思いで開発されているのかがわかった気がしました。

さすがだなあ、で終わらせるのではなく、自身の行動にも反映させていきます(意気込み)。

AWS re:Invent 2024 re:Cap presented by iret 2024年12月19日(木)18時より、「AWS re:Invent 2024」のポイントを解説する「AWS re:Invent 2024 re:Cap presented by iret」を開催します。

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