はじめに
Global Solutions事業部の緒方です。
AWS re:Invent 2024に現地で参加しています。
今回は[IDE203 | Using AI for good: AWS & Vasion creating safe global child sponsorship]に参加しましたので内容を紹介します。
AWS re:Invent 2024とは
AWSが主催する年次カンファレンスで、主にクラウドコンピューティングに関する最新情報を発表し、エンジニアに限らず様々なロールの人や様々な業種の企業が集う大規模イベントです。2024年は12月2日から12月6日にかけて、アメリカ・ラスベガスで開催されます。
セッション
セッション概要
IDE203 | Using AI for good: AWS & Vasion creating safe global child sponsorship
Learn how Vasion and AWS are revolutionizing nonprofit donor communication management to empower diverse communities and promote equitable access to education. Vasion’s SaaS platform enables organizations to digitize content and automate workflows. With integrated Amazon Textract and Amazon Comprehend for natural language processing and Amazon Recognition for image/video analysis, the platform is a scalable solution for managing donor-to-child communications and supports underrepresented NPOs like B.A.S.I.C.S. International, located in Ghana. AWS provided technical resources, funding, and GTM support to help Vasion develop and deploy the platform, which also automates content review to ensure transparency and safety in donor-child interactions.
Vasion と AWS が、多様なコミュニティに力を与え、教育への公平なアクセスを促進するために、非営利団体の寄付者とのコミュニケーション管理に革命を起こしている方法をご覧ください。Vasion の SaaS プラットフォームにより、組織はコンテンツをデジタル化し、ワークフローを自動化できます。自然言語処理用の Amazon Textract と Amazon Comprehend、および画像/動画分析用の Amazon Recognition が統合されたこのプラットフォームは、寄付者と子どものコミュニケーションを管理するためのスケーラブルなソリューションであり、ガーナにある B.A.S.I.C.S. International などの過小評価されている NPO をサポートしています。AWS は、Vasion がプラットフォームを開発および展開できるように、技術リソース、資金、および GTM サポートを提供しました。このプラットフォームは、コンテンツのレビューも自動化し、寄付者と子どものやり取りの透明性と安全性を確保します。
Patricia Wilkins, Executive Director, BASICS International
Vivian Okere, ISV Account Manager, Amazon Web Services, Inc.
Ryan Wedig, CEO, Vasion
Corey Ercanbrack, Chief Product Technology Officer, Vasion
セッション内容
舞台の様子。
AWSはこの2つの企業・団体と協力しているそうです。なにについて協力しているかは後段に書きます。
まず問題提起がありました。
2024年のユネスコの報告によると、今後、世界中で6歳から18歳までの2億3500万人の子どもと若者が学校に通えなくなると予測されています。
これは、特に新興国における教育へのアクセスという世界的な問題を浮き彫りにしています。
この問題に関して、教育へのアクセスを提供し、子どもたちが学校に通えるようにするために、BASICS Internationalが行っている取り組みの重要性を強調されていました。
他のセッションのブログでも書きました。Amazonのリーダーシップの原則ですね。自分ごとのように捉える必要性が伝わります。
AI を活用したソリューションについて紹介がありました。AI導入前は子どもとスポンサーとのコミュニケーションは完全に手作業で手紙のやりとりを行っていたそうです。それを自動化したのか、と思いましたが別の理由がありました。
なんとスタッフが、手紙に機密情報がないかを確認し、手書きしていたそうです。その理由が一因だと思いますが、子どもとスポンサーがコミュニケーションをとるのに平均1年くらいかかっていたそうです。手紙を出したことも忘れそうなくらい時間がかかっていますね。
また時間がかかっていたせいで、ドナーがスポンサーシップに興味をなくすこともあったそうです。
そこで、AIを活用したことで、手紙を書くプロセスのデジタル化と、スポンサーと子どもがインターフェイスを通じてコミュニケーションを簡単にできるようになったそうです。ここではAmazon TextractやComprehendなどを使用して、手紙内の機密情報を自動的に検出したそうです。
子どもがスポンサーから手紙を受け取るまでの時間が1年からわずか2時間に短縮されたそうです。子どももスポンサーもハッピーですね。
また、機密情報のマスキングなども人の介在がないことでミスが少なくなりそうですね。
さいごに
AIがどのようにして教育へのアクセスを拡大し、ドナーと子どもたちのコミュニケーションを効率化するかが紹介されました。この取り組みが、特に新興国で教育機会を提供するための重要な一歩であることが強調され、AIがIT業界以外にもたらす社会的な影響の大きさを実感しました。
2024年12月19日(木)18時より、「AWS re:Invent 2024」のポイントを解説する「AWS re:Invent 2024 re:Cap presented by iret」を開催します。 |