UX(ユーザー体験)は、ユーザーがWebサイトやアプリなどを利用した際に得られる「体験」や「感情」です。「機能が充実してる」「情報がたくさんある」「デザインがいいだけでなく」、ユーザーに「使いやすい」「気持ちいい」「また使いたい」と思ってもらえるように、使う人の立場になって、心地よい体験を届けることが大切です。この記事では、ちょっとした意識でUXの向上につながる5つのポイントを紹介します

【ポイント1】ユーザー視点に立って考える

UXデザインの基本は、ユーザーを理解し、そのニーズに応えることです。誰が、いつ、どこで、どんな目的で使うのか、状況や感情まで考えてみることがポイントです。
例えば、アプリの機能を考えるとき、「こんな機能があったら便利だろう」と作り手の目線で考えがちですが、大切なのは、実際にアプリを使うユーザーが何を必要としているのか、どんな状況で使うのかなど、ユーザー視点で考えることが大切です。ユーザーのニーズや課題、状況や感情を想像しながら設計することで、UXの向上につながります。

主なポイント
・ユーザーは、いつ、どこで、どんな目的で使うか考える
・使っているときの状況や感情も想像してみる
・ユーザーになりきって考えると効果的

UXの基本については、こちらの記事もご覧ください
今さら聞けないUXのキホン

【ポイント2】使いやすく、シンプルな設計

素晴らしい機能やコンテンツがあっても、使いにくかったり、分かりにくかったりすればユーザーは離れてしまいます。直感的で操作しやすいUIやシンプルな導線・レイアウトを心がけユーザーを迷わせないことがポイントです。ユーザーが目的をスムーズに達成できるように、情報設計やナビゲーションを分かりやすく明確にして、ユーザーの負担やストレスを減らすことで、快適なUXを実現することができます。

主なポイント
・ボタンやメニューは一目で何ができるか分かるようにする
・不要な選択肢や情報を減らし、操作の迷いをなくす
・情報をグループ化し、視線の流れに沿ったレイアウトにする

【ポイント3】一貫性のあるデザイン

Webサイトやアプリ全体を通して、デザイン要素(色、フォント、アイコンなど)や操作方法、ページ構造に一貫性を持たせることは、ユーザーに安心感と信頼感を与える上で重要なポイントです。
ページごとにデザインが大きく異なったり、同じボタンでも操作や挙動が変わったりすれば、ユーザーは混乱し、不安を感じてしまいます。デザインに一貫性があると、ユーザーは操作方法をすぐに覚えられる、探している情報が見つけやすくなるなど、学習しやすくなるだけでなく、ブランドイメージの統一にもつながり、ユーザーの記憶に残りやすくなるというメリットもあります。

主なポイント
・同じ役割のボタンは同じ色・形にする
・デザイン要素やUI、動きなどルールを決めて統一する
・デザインガイドラインやUIコンポーネントを活用する

【ポイント4】アクションに対する適切なフィードバック

ユーザーのアクションに対して適切なフィードバックを返すことは、UXを向上させるための重要なポイントの1つです。
ボタンの押下時の反応やフォーム送信後のメッセージ表示、ページ読み込み時のローディングなど、ユーザーが操作した際に、明確な反応があることで、ユーザーは「ちゃんと動いている」と実感できます。より良いUXを提供するには、単にフィードバックを返すだけでなく、レスポンスの速さや、分かりやすいメッセージなどのディテールも大切です。

主なポイント
・ボタン押下時に色やアニメーションで変化を見せる
・ページ読み込み時にローディングを表示する
・フォーム送信後に「完了しました」などのメッセージを表示
・エラーが発生した場合は、何が原因か明確に伝える

【ポイント5】感情に寄り添った演出

UXデザインは、単に「使いやすい」「便利」といった機能面だけでなく、ユーザーの心に響く体験を提供することもとても大切です。例えば、ちょっとしたアニメーションや、親しみやすいメッセージなど、使っていて思わず「心地よい」「楽しい」と感じるような感情に寄り添った演出を取り入れることも、UXを向上させるポイントの一つです。
ユーモアや遊び心、そして共感といった要素は、ユーザーに温かさや楽しさを届け、「また使いたい」という気持ちを生み出します。そうした細やかな配慮がサービスへの愛着を育み、ユーザーの満足度を高め、心に残るUXの実現へとつながります。

主なポイント
・メッセージにユーモアや温かみのある言葉を使う
・遊び心のあるアニメーションやインタラクション
・親しみのあるイラストやマスコットなどを活用

まとめ

UXデザインに「これが正解」という答えはありません。大切なのは、常に「これは本当にユーザーにとって役に立つだろうか?」とユーザーの視点で考えてみることです。そうすることで、より良いUXへつながっていくはずです。今回ご紹介した5つのポイントを意識することで、日々の業務の中でも少しずつUXを高めていけると思いますので、ぜひ、今日から実践してみてください。

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