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こんにちは、後藤です。先週に引き続き AWS re:Invent 2016 Day2の気になるサービスを中心に、その他この1週間の気になった記事をまとめます。

AWS CodeBuild – Fully Managed Build Service | AWS Blog

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AWSではCI/CDのフローをサポートするためにCode3兄弟(CodeCommit/CodeDeploy/CodePipeline)を提供してきたのですが最後のピースとしてCodeBuildを新発表。CodePipelineと連携してビルドもマネージド環境で実行可能になるとのこと。確かにこのスライドみるとBuildだけ抜けていたようだw

AWS X-Ray – See Inside of Your Distributed Application | AWS Blog

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AWSがアプリケーションパフィーマンスメトリクスを計測するサービスX-Rayを発表。New Relic的な感じかな。ドリルダウンしてリクエスト時の詳細を見ることが可能だし、計測結果をビジュアルで俯瞰してみることも可能。現在対応言語はJava/Node.js/.NETのみだけど、すぐにアップデートする予定とのこと。

AWS Shield – Protect your Applications from DDoS Attacks | AWS Blog

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AWSがDDoS対策のサービスも発表。その名の通りだけど、Standard版はELB/CloudFront/Route 53向けに適用されているとのこと。無償で!Advanced版は有償だけどさらなるDDoS対策やAWSの対策チームとの連携も可能と。

AWS Batch – AWSでバッチ処理ジョブを実行する | Amazon Web Services ブログ

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AWS Batch新発表。その名の通り、バッチ処理を実行する環境を提供するサービスで、シェルスクリプトやコンテナイメージなどで実装されているバッチ処理をジョブ定義すると、設定したインスタンスのクラスタ内でコンテナイメージとして起動・実行される。

このときに使用するインスタンスはSpot Instanceも選択可能で一定の値段以下のときに実行などもできるので無駄なく利用も可能。

現時点ではVirginiaのリージョンでプレビュー版のみ提供中。

AWS LambdaのC#サポートの発表 | Amazon Web Services ブログ

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LambdaがC#に対応。re:Inventのキーノート中でいろんな意味で驚いて声を上げてしまった発表だったのだけど、まさかC#を対応言語として追加してくると思われなかった。

ただし対応範囲は.NET Coreと呼ばれる部分だけで、Windowsなど特定のデバイスに依存するような機能が使えるわけではなく、むしろ純粋にプログラミング言語としての対応になっている。

さらにAWS Toolkit for Visual Studioも提供開始して、Visual Studio内でC#を使ったサーバーレスアプリケーション開発が可能になった。

Lambda@Edge – Preview | AWS Blog

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AWS Lambdaがエッジ(CloudFront用のサーバー群)上で実行可能に。A/Bテストなどのリクエスト内容によって出し分けしたいからリクエストヘッダーをいじりたいとか本当に簡易な操作をするために使える。ただし本当に簡易なものに限定するためか実行環境としてはメモリ128MB処理時間50ms以内に限られる。現在Limited Preview中。これテクノロジーとしてはLambdaなんだろうけど、違う名前の方が良かった気がする(AKAMAIで似たなのがあったかな)。

AWS Step Functions – ビジュアルワークフローを使ったアプリケーションのビルドと配布 | Amazon Web Services ブログ

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AWSが新サービスStep Functionsを発表。単一の処理ではおわらずに、複数の処理をつなげ、そして条件によって分岐したり並列に処理したりようなワークフローを構成するときに使えるツールになっている。基本的に一つ一つの処理はLambda関数で、ワークフローはAmazon States Languageと呼ばれるJSON形式のフォーマットで記述して実行する。

Lambdaというと、とかくAPI Gatewayと連携した使われた方多いけど、こうしたStep Functionsのようなツールと連携擦ることでFunction実行環境としての利用価値がドンドン出て来ていてますますLambdaは面白くなりそう。

感想

しかし数多くの発表が続いたre:Inventでしたが、これ、例年通りマーケ寄り、またはビジネス寄りの視点だけだとイマイチだったかもしれません。開発者の視点から見ると危機せまる怒濤のリリースで、ただただ驚くばかりでした。IoTについては予想通りと思いながらも、Lambda@Edgeなんかは異彩を放っていたかも。ともかく全体としては範囲が広すぎてすべてを個人で理解するのには追いつきませんが…

もちろん他社のクラウドサービスに対して単純に追いついた部分もあったり、全方位的なともかくリリースという側面もあるものの、VMwareとの連携も含め全ワークロード取っていくぜという勢いを見せつけられたイベントになりました。

ちなみにDay2キーノート、テーマは Transformations ってことで、Werner Vogels の来ていたTシャツはTransformerのモノでしたw

werver-vogels-transformer-t-shirt

Day2キーノード動画

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