こんにちは。アイレットの土田です。
re:Invent 2022 で現地セッションを受けてきました。
本セッションは、UHDのライブ配信に関する内容です。
動画配信の業務に携わる者としてホットな話題でしたので、是非とも聞いてみたいと思っていました。
実は事前予約は早い段階で既に埋まっていたのですが、当日30分前から並んでいると入れました。
セッション概要
Want to make your live event content stand out? Ensuring a high-quality streaming experience for your audience is a critical piece of the puzzle, and what better way to deliver that experience than by streaming at UHD resolutions with sufficient resiliency to provide a great customer experience? In this chalk talk, learn how to use AWS Elemental Link, AWS Elemental MediaLive, AWS Elemental MediaPackage and Amazon CloudFront to achieve end-to-end UHD streaming experiences for your customers.
ライブイベントのコンテンツを際立たせたいですか?視聴者に高品質のストリーミング体験を保証することはパズルの重要な部分であり、その体験を提供するために十分な回復力を備えたUHD解像度でのストリーミングに勝る方法はないでしょう。このチョークトークでは、AWS Elemental Link、AWS Elemental MediaLive、AWS Elemental MediaPackage、Amazon CloudFrontを使用して、エンドツーエンドのUHDストリーミング体験を顧客に実現する方法を学びます。
- Session title : End-to-end UHD live streaming #MNE204
- Session level : 200 – Intermediate
- Session type : Chalk Talk
- Services : AWS Elemental MediaLive, AWS Elemental MediaPackage, Amazon CloudFront
- Speakers:
- Mike Cronk, Head of Product, Live Media Services, AWS
- Bryan Samis, Principal Solutions Architect, AWS
Chalk talks
内容に入る前に少し補足します。
本セッションはChalk talks(チョークトーク)と呼ばれるセッションになっています。
Chalk talksとは、通常のセッションとは異なり聴衆からも発言OKなインタラクティブなセッションです。
公式ページに説明がありましたので、記載しておきます。
https://reinvent.awsevents.com/learn/breakout-content/
Chalk talks are a highly interactive content format with a small audience. Each begins with a short lecture (10–15 minutes) delivered by an AWS expert, followed by a 45- or 50-minute Q&A session with the audience. The goal is to foster a technical discussion around real-world architecture challenges. Chalk talks are one hour long and contain expert-level content presented by AWS experts.
チョークトークは、少人数の聴衆を対象としたインタラクティブ性の高いコンテンツ形式です。AWSエキスパートによる短い講義(10-15分)から始まり、その後45分または50分の聴衆とのQ&Aセッションが行われます。その目的は、現実のアーキテクチャの課題を中心に技術的な議論を促進することです。チョークトークは1時間で、AWSエキスパートによるエキスパートレベルの内容が含まれます。
セッション内容
「今なぜUHDなのか」を導入として、その後に何が課題なのか聴衆と一緒に考えていきます。
そして、既にUHD配信を実践している企業の事例から解決策を考えるという流れで進んでいきました。
Agenda
- Why stream in UHD?
- Challenges in contributing live UHD content to the cloud
- IOIO’s approach
- Challenges in creating a live UHD encoding/distribution pipeline
- STAN’s approach
そもそもUHDとは
- FHD : 1920×1080
- UHD : 2840×2160
- Cinema 4K : 4096×2160
なぜUHDでライブ配信するのか
- UHDは高画質ストリーミングの代名詞となりつつある。
- 主要な動画配信サービスで取り入れられている。
- 2021年のアメリカでは、最も評価された100番組のうち上位95番組がスポーツ中継だった。
- スポーツ中継はコンテンツとして価値が高い。
- TVやモニターなど、UHD対応のディスプレイが普及してきた。
UHDの課題
聴衆参加型の形式で、Source -> Processing -> Packaging -> CDN -> Clientのそれぞれの過程で考えられる課題を挙げていきました。各過程でこんなに意識する点が出てきました。
その後、AWSの方から「UHDでライブ配信する際の課題」と「UHDのパイプライン構築に関する課題」の説明がありました。
顧客① : IOIO社の場合
IOIO社はコンテンツプラットフォームを設計・開発する会社で、
Elemental Linkを導入することでワークフローにUHDを取り込んでいるようです。
顧客② : Stan社の場合
Stan社は、アメリカやイギリスを中心に動画配信サービスを提供する会社です。
スポーツ動画を取り扱う「Stan Sport」というサービスは、約3ヶ月で構築されたようです。
UHDでのライブ配信の構成としては、複数のABR出力はEC2では難しいため、エンコードにはMediaLiveを使用します。
また、HEVCで視聴する場合もそうでない場合も品質を担保させるため、多様な出力を用意しているとのこと。
パイプラインでは冗長構成が採用されています。
結論
「UHDでのライブ配信は可能かつ実用性あるよ!」という前向きな結論で締め括られました。
感想
- Chalk talksは初参加でしたが、通常のセッションに比べると部屋も人数もコンパクトで、かつ登壇者と聴衆との間で活発なやりとりがあって楽しかったです。
- ところどころ英語が理解できなかった部分もありましたが、話の内容が普段の業務で触っている領域に近いこともあり、だいたいの雰囲気は掴めたかなと思います。
- 今後の案件でUHD配信を行う必要が出てきた際は、このセッションを思い返して業務に活かしていこうと考えています。
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