PART3ということで、今回で検証結果の記事は最終回となります。
また、過去の回は下記のリンクからご覧になれます。
【PART1】MidjourneyとLayerAIを使用して同プロンプトで画像生成をしてみた検証結果
【PART2】MidjourneyとLayerAIを使用して同プロンプトで画像生成をしてみた検証結果
今回のテーマはゲームUIデザイナーに必要な素材・資料用画像を用意するにあたって、生成AIを使用してみた感想として、それぞれのメリットデメリットをピックアップしてみました。(※2024年12月3日時点)
Midjourney
- メリット
①:雰囲気のある細部まで細かく表現されたクオリティの高いイラスト、写真が作れる
②:ネガティブプロンプトがないので、ある程度直接的な表現でなくても汲み取ってくれる
ネガティブプロンプトを入れていなくても、他のサイトともほぼ同じプロンプトで生成可能
③:テイストは少し固定されてしまうが、Midjourney内のテイスト同士を組み合わせることによって細かい点もカスタムできる
④:各バージョンごとにテイストが安定しているので、どのバージョンも使用可能
ただ、ほぼV6かV6.1、Niji6で理想的な生成ができてしまうので、前バージョンは臨機応変に使うと効果的
⑤:生成画像サイズのバラエティが幅広い
⑥:参考画像のテイストや手書きのイラストを元にした生成が可能
⑦:Ver書き出し+プロンプトにテイスト(アニメ、油絵等)の指示を書くことによって、より多彩な書き出しが可能
⑧:自分が求めている似たようなテイストをMidjourney内で生成した他ユーザーの作品も検索機能で見れるので、仕事効率化につながる
⑨:Midjourney側で指定した画像をスタイル選択で選ぶことによってAIが学習し、自分が目指しているスタイル生成が可能
参考画像を用意しなくても良いので著作権への安心感があるのとイラストが苦手な人にもおすすめ
⑩:スケールアップ機能が優秀なので、画像生成された時にぐちゃっとしていても綺麗に補正してくれる
⑪:解説ブログやYouTube等がかなりの数公開されているため、導入しやすい
- デメリット
①:現在有料版しかプランがない 最低8ドル~だが、実作業は30ドル~の方が良い
②:書き出す際にテイストの表記がバージョン管理なので、どのバージョンを使用したらいいか理解するのに時間がかかる
③:最初の100枚を生成するまでは便利なアルファ版(WEBページ)が使用不可
Discord内での書き出しでは newbies内の入力フォームに/imagineと入力し、出てきたテキストエリア内に(プロンプト)–v 6.1 –ar 2:3などの表記が必要となるため、理解が必要
④:Midjourney側で指定された画像でのスタイル学習はできるが、自分のイラストを使用したスタイル学習ができないので、いちいち参考画像を指定して生成する手間がある
⑤:パターン画像の生成や進化工程のある絵などは作成できない
Layer AI
- メリット
①:かわいさが特徴的なクオリティ高いイラスト、写真が作れる
②:ネガティブプロンプトを記載する形なので、他の生成サイトと記載が併用可能だが、今回Midjourneyで使用したプロンプトを転用してもほぼ変わらない結果が出せることがわかった
③:テイストが40種類以上無料版から使用可能のため、テイスト指定が特になくても直感で作成可能
特にFlux.1 FastとGeneral、DALL-E3、Stable Diffusion3の4スタイルの使い勝手が良い
※2024年12月3日時点のものだとDALL-E3、Stable Diffusion3はエンタープライズ以外はスタイル選択できなかったが、使用可能に。
④:参考画像のテイストや手書きの絵をもとにした生成が可能
各項目ごとに書き出し項目がちゃんと分かれているのでわかりやすい
⑤:無料版でも十分使える機能
⑥:30ドルの有料版からオリジナルスタイル生成が可能
StableDiffusion3をベースにしているので、自分のイラストと組み合わせてもテイストが安定している
⑦:パターン画像やプロンプトによっては進化工程のあるイラストの生成が可能
⑧:3Dモデルの生成も可能
⑨:Unityでも無料プラグインが出ており、AI画像生成が可能
⑩:発展途上なので短期間で使用できる範囲がどんどん広がっている
- デメリット
①:画像生成の際に一旦稼働状態確認ページに飛ぶので、ページ下部のホームに戻る→生成した時のカテゴリー内のページに戻らないと生成できない(有料版も変わらず)
②:半年間で色々使えなかった機能や新規の機能が増え、レイアウト等も変更されたのが10ヶ月のうち数回行われたが、発展途上が故に使用する度に仕様確認をしないといけないのが難点
③:選んだスタイルによって、一部の機能が使用できない場合がある
④:オリジナルスタイルを作成する際に最低枚数の表記が6枚になっているが、8枚必要
8枚で生成した際にスタイル構築時間が結構かかる(最低でも1~2時間)
⑤:有料版の最低金額が30ドル~と若干高い
⑥:有料版にしても画像編集機能で落ちたり、生成時の稼働確認ページへ飛んで戻ったりする作業は無料版と変わらない
⑦:会社名を検索すると一番上に出てきてくれない事がある
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以上となります。
今回の検証結果での感想はあくまで私個人の見解となっていますが、メリットデメリットを含めても両社とも実作業でばりばりと役立ってくれそうという印象です。
検証内容としては単純に同じプロンプトを使用してUIデザイナー目線の2Dゲーム制作に必要になる画像素材を生成してみた形ですが、他にもいろいろ便利な機能があるので、今後機会があれば触れてみたいと思います。
ここまでご覧いただきまして、ありがとうございました!