26新卒社員の浅見 一輝です。

先日、4月チーム活動の集大成として「中間発表会」が行われました。

各チームが掲げた「目指すべきチームの姿」や、それを実現するための具体的な仕組み(時間管理、即レスによる心理的安全性など)を聴き、同期の個性を目に見えて感じる時間でした。

チーム活動については、同期が書いた記事でご紹介しておりますので、よろしければご覧ください。

しかし、さまざまなチームの発表やフィードバックを聞きながら、ふとこんな疑問が浮かびました。

「自分たちの熱意や仕組みは、本当に資料を通して100%相手に伝わっただろうか?」

この問いに答えるため、私は生成AIに「IT企業の新卒研修を担当するプロの研修講師」という役割を与え、自チームを含む全13チームのプレゼン資料を客観的にレビューしてもらう実験を行いました。

その際に実際に使用したプロンプトや、私たちのチーム資料を改善したBefore → Afterも、この記事の中で紹介します。

プレゼン資料のブラッシュアップに!今回使用したプロンプト

「自分の資料もプロの視点でレビューしてほしい」という方のために、今回私が実際に使用したプロンプトを共有します。

生成AIに資料(PDFや画像)を添付し、以下のプロンプトを入力することで、客観的で具体的なフィードバックを得ることができます。

セキュリティについて

なお、資料を生成AIに投入する際は、社内の生成AI利用ガイドラインに従い、機密情報や個人情報が含まれていないことを確認し、必要に応じて適切なマスキング処理を実施したうえで利用しています。生成AIは非常に便利なツールですが、安全に活用することも同じくらい重要だと考えています。

依頼:新卒研修プレゼン資料のプロ評価

審査除外対象

テンプレートの改変禁止スライドや、非表示にしているスライドは評価対象やアドバイスに含めないでください。

あなたの役割

IT企業の新卒研修を担当するプロの研修講師。
提出された資料の「見た目・配置・読みやすさ」をプロの視点で評価してください。

評価の絶対ルール

【ソース明記】
各項目の根拠となるページ番号(例:slide5)を必ず記載してください。
【トーン】
誠実で愛のあるフィードバックを心掛け、新卒が「ここを直せばもっと良くなる」と具体的にイメージできるように伝えてください。
デザインの自由度や「伝わりやすさ」を重視して評価してください。

評価のチェックポイント

  • 可読性(文字サイズ・コントラスト・フォント)
  • 構造化(図解・アイコン・情報整理)
  • 余白(視認性・ノイズ削減)
  • 独自性(チームらしさ・コンセプト)

出力フォーマット

  • 全体の印象
  • 良いところ(理由・ページ番号付き)
  • 気になるところ(理由・ページ番号付き)
  • 改善案(具体例)デザイン評価(100点満点)
  • 総評

 プロンプトを作る際に意識したこと

今回のプロンプトでは、AIから「なんとなく良い・悪い」といった曖昧な回答が返ってこないよう、次の点を意識しました。

  • AIに「プロの研修講師」という役割を与えること
  • 根拠となるスライド番号を必ず示すこと
  • 評価項目を細かく定義すること
  • 「改善方法まで提案する」ことを明記すること
  • 新卒でも前向きに受け止められるフィードバックになるよう、回答トーンを指定すること

役割・評価基準・回答形式まで具体的に指定することで、毎回品質の高いレビューを得られるようになりました。

 プロンプトは「改造」してからが本番!

生成AIの面白さは、プロンプトを少し変えるだけで違った視点のレビューが得られることです。

改造アイデア:AIの役割を変えてみる

  • 配属先の厳しいプロダクトマネージャー
  • 出資を判断する投資家
  • UXデザイナー
  • 経営層

デザインだけでなく、実現性や論理性など、まったく違う観点からフィードバックを受けられます。

AI講師が見抜いた「新卒資料あるある」

AIには「IT企業の新卒研修を担当するプロの研修講師」という役割を与え、可読性・構造化・余白・独自性の4項目で全13チームを横断的にレビューしてもらいました。
その結果、内容は充実している一方で、多くのチームに共通する改善点が見えてきました。

「網羅性」が裏目に出てノイズになる

情報を詰め込みすぎることで、聞き手の視線が迷いやすくなっていました。

「余白」を埋めようとしてしまう

空白をなくそうとするあまり、本当に伝えたい内容が目立たなくなっていました。

「文章」で説明してしまう

文章量が多く、図解やアイコンなどで直感的に伝えられる部分がまだ多く残っていました。
自分たちでは十分に伝わっていると思っていた資料も、AI講師の視点では「さらに改善できるポイント」が数多く見つかりました。
そのフィードバックを受けて、チーム全体のモチベーションも大いに高まりました。

今回、AI講師からのレビューをもとに、私たちのチームでも資料のブラッシュアップに挑戦しました。
こちらのBeforeスライドでは、学びや気づきの内容は整理されていたものの、情報量が多く、聞き手が一目で重要なポイントを把握しづらい構成になっていました。



AIから提案された改善案を反映し、その改善内容をもとに、Afterのデザインイメージを生成AIで作成してみました。
そのスライドがこちらです。


AIからは、主に次の3点について改善提案を受けました。

  1. 覚的優先順位の確立
    最も重要なメッセージ(「報告の本質」や「資格取得の完遂」など)を大きく配置し、補足情報はサイズを抑えてコントラストをつけることで伝えたい内容を明確にする。

  2. アイレットブランドの体現
    コーポレートカラーである濃紺と先進的なティールを組み合わせ、プロフェッショナルなIT企業らしい印象をデザイン全体で表現する。

  3. 直感的なアイコンと図解の活用
    テキスト中心のレイアウトから、タイル形式やアイコンを取り入れた構成へ変更し、聞き手が直感的に理解できるデザインにする。

    もちろん、生成されたデザインをそのまま採用するのではなく、AIからの提案を参考にしながら、「自分たちが本当に伝えたいこと」がより伝わるように内容を確認・取捨選択することが重要だと感じました。

    今回の取り組みを通して、生成AIは資料を一から作るためのツールというよりも、「改善の方向性を示してくれるデザインレビュー担当」として非常に有効であることを実感しました。

おわりに

4月からの数ヶ月間で、私たちは「社会人としてのスタンス」や「チームワーク」という強固な土台を築き、続く技術研修を通じて専門スキルを本格的に磨いてきました。
こうした研修を重ねる中で実感したのは、どんなに良いアイデアやチームの仕組みがあっても、それを分かりやすく魅力的に伝えられなければ、その価値は十分に伝わらないということです。

AIは「答えを出してくれる存在」ではなく、「客観的な視点を与えてくれるパートナー」だと感じています。
これからもプロンプトを工夫しながらAIを活用し、「内容」だけでなく「伝え方」まで磨き上げたアウトプットを目指していきたいと思います。

最後までご覧いただき、ありがとうございました!