2022年4月からスタートした育児休業法改正。2022年10月には「産後パパ育休(出生時育児休業)」「育児休業の分割取得」が施行されるなど、男性の育休取得促進がポイントとなっています。
「男性の育休取得」は近年話題に上がるようになりましたが、2021年度の日本の男性における育休取得率は13.97%(厚生労働省発表「令和3年度雇用均等基本調査」より)とまだまだ低いのが現状です。
アイレットでは、男性の育休取得を推進しており、現在の育休取得率は32%(希望者においては100%)です。比較的取得しやすく、また復帰しやすい環境となっているのではないでしょうか。
今回、「男性の育休取得」について、半年・1年の育休を取得後に復帰した男性エンジニア3名にインタビューを実施しました。
育休を取得しようと思ったきっかけから育休を通して学んだこと、そして復帰後の働き方などを聞いてみましたので、育休取得を検討されている方、また働く環境について悩んでいる方はぜひご覧ください。
クラウドインテグレーション事業部
松木 一生
アジャイル事業部
栄野川 直斗
クラウドインテグレーション事業部
土持 昌志
先駆者の影響を受け、1年の育休を取得
本日はよろしくお願いします。松木さんは以前、長期育休取得の先駆者としてインタビューをさせてもらいましたね。改めて育休を取得した理由を教えてください!
初めて育休を取得したのは長女が生まれた時です。当時の職場が男性育休を推奨していたこと、そして元々家事が好きだったことで半年間の育休を取得しました。アイレットでは次女が誕生した際に半年間育休を取得しましたが、子供が生まれたら育休を取得するというのが自然な流れでしたね。
半年間の育休を取得!〜アイレットエンジニアが語る「男性の育休」とは〜
栄野川さんと土持さんは1年間の育休を取得されましたが、まず取得した理由を教えてください。
松木さんが半年間の育休を取得して、インタビューを受けたり、制度自体のことをまとめてくれていたりしたことが大きかったと思います。自分も子供が生まれたら育休を取得するという気持ちになっていました。
自分の中で1年取得というのが当たり前だと思っていたからですね。あとは、ちょうどアイレットに入社して5年が経っていたので1年は育児に集中しようと思ったことも理由です。
私も、松木さんと栄野川さんの影響が大きいですね。今回は2人目の育休で、最初は取得できて半年だろうと思っていたのですが、栄野川さんが1年取得したことを知って、私も1年取得しようと決意しました。実は1人目の時は別会社に勤務していたのですが、育休を取得しなかったため奥さんに負担をかけてしまった反省もありました。今回は長期で取得している人も増えていたのでアイレット内での育休の認識が変わってきたのかなと感じていました。
確かに少し前までは週単位や1ヶ月という期間が多かったですが、最近は半年や1年といった長期で取得されている方が多いですよね。1年間の育休を取得すると報告したとき、周りのメンバーの反応はいかがでしたか?
応援してくれましたね。早めに上司やメンバーに報告して、引継ぎなどを行なっていきました。
私もそうですね。特に反対されることもなく、応援してくれる雰囲気だったので嬉しかったですね。
うちも同じですね。奥さんはもちろん、自分の両親や幼稚園の先生方からは「良い会社だね」と言われました。1年も取らせてくれるんだと。世間的には男性の育休がまだまだ浸透していないんだと感じましたね。
育児・家事を中心にバタバタな毎日。 その中で大学入学も!?
私は育休に入るタイミングで長女の保育園をお休みにしました。基本的に赤ちゃんファーストで生活していましたが、長女と触れ合う時間が増えましたね。基本的な家事は私が担当し、寝ている時間が多かった生後1ヶ月くらいは本を読んで勉強をしたりもしていましたね。
私は長男が幼稚園に通っているので送り迎えや保護者会など幼稚園関連はすべて担当しました。幼稚園の先生や保護者の方、また小児科の先生には育休を取得していることに驚かれることが多かったですね(笑)。
私は初めての子供だったので、生後3ヶ月くらいは本当にバタバタしていました。生活リズムが安定してきた頃に IT の基礎を学びたいと思い、奥さんに相談して通信制の大学に入学しました。
育休中に大学入学ですか!私だったら「なんで?」と言ってしまいそうです・・・。
そうですよね(笑)。通信制なので各自のペースで進めていけるし、奥さんも応援してくれたので入学しましたが、結局育児を奥さんに任せてしまうことが多くなり、半年くらいで休学しました。考えが甘かったと反省しています。育休中は家族優先にすることが一番ですね。
本当にそうですね。育休=家族と向き合う時間だと思っています。そういった意味で言うと、育休中は奥さんと家事・育児の認識をしっかり合わせておくことがポイントになるかと思います。お互いの認識が違うとケンカになりますので(笑)。
あるあるですね(笑)。自分はここまでで良いと思っていても奥さんとは認識が違ったりするのでどこまでやってほしいのかはしっかり聞いた方が良いです。
私はもともと家事を分担していたのでケンカはなかったですが、普段あまりやっていないという方はぜひ事前に話し合っておいてください!
一番不安なのは”お金” 。
給付金は1ヶ月ごとの振り込みを申請すべき!
ずばり、「お金」ですね!育児ってお金がかかります!これから育休を取得する予定の方に一つアドバイスできるとしたら「お金は貯めとけ!」ですね。
私も初めて育休を取得する時は「お金」が一番不安でしたね。育休中は「育児休業給付金」というものが支給され、社会保険料が免除されるなどの経済的支援があるのですが、それを知らない人が多いのも現状だと思います。
育休開始から6ヶ月までは育休前の賃金月額×67%、6ヶ月以降は育休前の賃金月額×50%が支給されます。今までの給料が満額もらえるわけではないですが、いつ入金されるのか分からないということが一番の不安だったので、1ヶ月ごとに入金されるよう申請することをおすすめします。
私も1人目の時に毎月入金されないということがすごくストレスになっていたので、2人目の時は1ヶ月ごとに入金されるように申請しました。
いつ入金されるか分からないけど、カードの引き落としは毎月やってきますからね。会社に1ヶ月ごとで入金してもらえるように申請するだけなので、これはみなさん絶対やってほしいです!
6ヶ月以降に給付金が50%になることについて不安はなかったですか?
金額に対する不安は特になかったですね。それより、毎月しっかり振り込まれることの方が重要でした。
お金に関することで言うと、育休中のお金は基本的に自分で申請しないと入金されません。男性の方が、生まれるまでに安定して時間が取れると思うので、制度自体をしっかり理解しておくことをおすすめします。
僕は、育休に入る前にチェックリストを作りましたね。
私も作りました。それでも漏れてしまった経験があるので、事前の確認はしっかりしておくことをおすすめします!
看護休暇の有給化など働きやすい環境!アイレットでの働き方
みなさん、長期の育休から復帰されていますが、働き方についてどう感じていますか?
アイレットではエンジニアは裁量労働制ですし、また現在はフルリモート勤務なので育児しながらでもとても働きやすい環境だと感じています。個人的に復帰後に事業部の異動があったのですが、新しい事業部でもなにも変わらず。また、復帰後もメンバーや上司は温かく迎えてくれました。
私も、良い意味で復帰前後で何も変わらずに働けています。裁量労働制で、各自が家庭の事情に合わせて柔軟に働いているので、働き方に対して特に不満などはないですね。
私はコロナ禍前に育休に入ったので、復帰したらフルリモートになっていてさらに働きやすさがアップしたなと感じています。コロナ禍前は裁量労働制の中でも出社が基本であったので、復帰後は在宅の割合を増やそうかなと思っていましたが、情勢に合わせて働き方が柔軟に変化していて良かったなと思います。
自分自身での働き方という点では、いつ休んでも良いように常に引き継ぎができる状態にするようになりましたね。
発熱などで休むことが多くなるので、自分だけしかできないってことをなくしておくことがポイントですね。あと、Slack上で育児情報を交換し合う「mamapapaチャンネル」や「ママパパランチ会」など企画されていて、そこで出た意見「子の看護休暇の有給化」がすぐに実現されて良い環境だなと思いましたね。
子供を育てて、初めてこんなに休むことが増えるのかと思っていたので、子の看護休暇の有給化はとても助かりましたね。でもすぐに使い終わっちゃうのでまだまだ足りないのが本音です(笑)。
赤ちゃん時期に関われるのはその時だけ。
子供と向き合い自分も成長
最後に長期で育休を取得してみての感想をお願いします。
半年間育児を優先したからといって、特に仕事に影響はありませんでした。改めて家族と関わる時間、家族との今後を考える時間は必要だと感じましたね。
経験した人は分かると思いますが、フワフワの新生児の時から1歳になるまでって本当に一瞬なんですよね。1年経つと歩き回って幼児になりますから、その一瞬は人生において大切な瞬間の一つだと思っています。今回2人目ということで1年間育休を取得しましたが、長男の育児をしながら2人目も見るということはかなりきついと思うので、取得して本当に良かったと思っています。
僕はこの1年を通じて、人間的に成長できたと感じています。うまく言えませんが、子供が大きくなった時の環境を考えて、地球に優しくしようとか。子供が親を成長させてくれたましたね。あと自分の親ってすごいなと思うきっかけにもなりました。
もし育休を取得しようか悩んでいるのであれば「絶対取った方が良い」と言いたいですね。
そうですね。長ければ長い方が良いです。「仕事」とは異なる分野で成長できるはずです。
子供が生まれるということは、育児を自分ごととして捉えなければいけません。育休を取得することで育児を自分ごととしてより捉えられるようになるので、僕らのように育休を取得した人が積極的に情報を発信していけたらと思いますね。男性も「子供が生まれたら育休を取得する」ということが当たり前の世の中になっていってくれると嬉しいです。
編集後記
私も出産を経験し育休を取得しましたが、1歳になるまでは本当に一瞬です。
そして、その時期に女性が1人で育児に関わることは「不安」「寂しさ」「孤独」を感じることがあるかと思います。
このインタビュー、そして育児休業法の改正を機に、男性がより育休を取りやすい環境になっていってくれると嬉しいです。
また、育休復帰後の「働き方」に関しては過去にまとめていますが、とても働きやすい環境が整備されています。
・男性の長期育休取得者増!〜育休から復帰したらアイレットがパワーアップしていた話〜
これからも様々な切り口から見た「アイレットでの働き方」を紹介していければと思います。
それでは最後までお読みいただきありがとうございました。
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