2021年よりスタートした社内 IT 人材の認定制度「iretスペシャリスト認定制度」。

この制度は、アイレットの全社員を対象とし、技術を軸として社内外で活躍する社員の貢献度や専門能力を評価・認定するものです。エンジニアにおけるキャリアパスが益々多様化し、マネジメント職への昇格を前提とした人事制度のみならず、新たなキャリアの選択肢を示す必要性が日々高まっていることを受け、2021年に設立しました。

本制度は、4つのランクを設けており、それぞれ主に「社外および社内における技術活動の実績」「パブリッククラウドベンダーの要件(認定資格など)」によって認定要件が設定されています。毎年度ごとに審査・認定が行なわれ、認定者にはランクに応じた月額手当が給与に加算されます。

2022年度は、11名の社員が「iretスペシャリスト」として認定されました。
(うち2名は昨年度からの更新)

プレスリリース:https://cloudpack.jp/info/20220425.html

「2022年度 iretスペシャリストインタビュー」では、今回新たに認定された9名にインタビューを行ない、どんな人物なのかをご紹介します!

初回となる今回は、4つのランクのうち「スペシャリスト」に認定された和田 健一郎に話を聞きました。

和田 健一郎
情報システム室
好きな AWS のサービス:AWS Lambda

 

「2021 APN AWS Top Engineers」への選出をきっかけにスペシャリストへ応募

— 「iretスペシャリスト」の認定おめでとうございます!
 まずは、和田さんが本制度に応募した理由を教えてください。


アマゾン ウェブ サービス(以下 AWS)の日本独自のプログラムで、パブリックに技術力を発揮した活動や成果がある人を表彰する「2021 APN AWS Top Engineers」に選出されたことが一番大きな理由です。「iret スペシャリスト認定制度」が設立された昨年度は、スペシャリストの条件が足りず応募できなかったのですが、2021 APN AWS Top Engineers の認定を機にリベンジしようと思い、応募へと至りました。


— スペシャリストに認定されるには様々な条件をクリアする必要がありますもんね。
 その他にはどのような活動をされてきたのですか?


AWS のコミュニティである「JAWS-UG」の千葉支部運営メンバーや、IoT プラットフォームである SORACOM のコミュニティ「SORACOM UG」の東京運営メンバーとして活動しています。最近だと、10月8日(土)に開催された「JAWS DAYS 2022」の実行委員をしました。社内向けだと、技術勉強会や今年の4月に開催した「アイレット超提案武闘会」の運営を行ないましたね。

※活動内容一覧はこちら


— コミュニティの運営活動に携わるきっかけは何だったのでしょうか?


前職で AWS に触れる機会があったのですが、当時は社内での AWS の認知度がまだ低かったということもあり、自力でブログなどを読み漁り、技術への疑問点を解決していました。その中で JAWS-UG の存在を知り、まずは参加者として関わり始めました。
参加を重ねる間に運営側も面白そうだという興味が湧き、JAWS-UG で知り合った方からの紹介で、千葉支部の運営メンバーとして関わるようになりました。


— “運営側”ならではの楽しさとは何でしょうか?


「自分が興味のあるテーマで勉強会を企画できること」です。初めて運営側として参加した JAWS-UG 千葉支部の勉強会で AWS Lambda と API Gateway をテーマとして取り上げたのですが、AWS Lambda の提供が開始されてから日が浅かったため、他の運営メンバーが「このタイミングでテーマとして取り上げないとダメだよね!」と勉強会を開催したことが印象的でした。受け身の姿勢ではなく自ら行動できる点が今でも変わらず楽しいと感じますね。


— どんな時にやりがいを感じますか?


参加者から「参加して良かった」という反応をいただけた時は本当に嬉しいです。反響は様々で、良い意見ばかりではなく悪い意見も当然あるのですが、その場合は反省して次に活かすことができるので、モチベーションに繋がっています。

伝説のLT!? “やってみた”をテーマにするように意識する

— 和田さんはコミュニティ運営の他、登壇なども積極的に行なっていますよね!
 印象に残っている登壇はありますか?


2018年に開催された「SORACOM Technology Camp 2018 ナイトイベント」にて行なった LT が印象に残っています。「SORACOM LTE-M Button powered by AWS」というボタン型のデバイスをテーマとした発表だったのですが、ボタンを1500回クリックすると課金されるという機能をネタにして LT の最中に1500回目のクリックを押したところ、今までで最も盛り上がった LT となりました。世界最速クラスでクリック回数が1500回に到達したユーザーの一人とのことで、伝説の LT だと今でも言われることがあります(笑)。


— 伝説とはすごいですね!アウトプットに関して意識されていたことはありますか?


個人的には “やってみた”というテーマで LT を行なうことが多く、発表しやすいと感じています。普段は社内ツールの開発や保守などの業務を担当していて外部に公開できない内容ばかりなので、趣味のように自分が興味のあるテーマかつ参加者も興味がありそうな内容で LT の内容を考えていますね。

また、ブログの記事執筆でも共通することですが、「やらなきゃ!」と責任感を感じすぎると物事から目を背けてしまいがちなので、「やっといた方がいいな」と余裕を持てるように気をつけています。


— 2020年には「基礎から学ぶサーバーレス」という書籍も発行されていますよね!


はい。執筆はすごく大変でした。でも、前々から本を書いてみたいと思っていたことと、前々から知人から「本を書いてみたら?」と勧められていたことから挑戦しました。もちろん書籍も自分の経験を基に執筆しています。この経験を通じて、2021 APN AWS Top Engineers に選出されましたし、今までより活動の幅が広がりましたね。

 

アイレット初の「AWS Community Builders」選出

— 和田さんといえば先日、アイレットで初めて「AWS Community Builders」に選出されましたね!おめでとうございます!
「AWS Community Builders」について教えてもらえますか?


ありがとうございます。「AWS Community Builders」は、フォーラムや StackOverflow など AWS コミュニティへの投稿や、オープンソースへの貢献、ブログやプレゼンテーションなどでの積極的な情報提供が行なわれているかどうかなど、活動に関する審査に通過した者のみが選出されるものです。


— このプログラムに応募された経緯を教えてください。


UG 運営メンバーの中に認定された人がいたため、元々このプログラムへの興味がありました。ハンズオンなど AWS に関する活動を積極的に行なうようにしていたので、せっかくならこの機会に挑戦してみようと思ったことが応募した理由です。


— 選出された時のお気持ちはいかがでしたか?


結果について連絡が来るまで「まだまだ実績が足りないかな」「次頑張ろうかな」と少し不安だったので、選出されたと連絡がきた時は本当に嬉しかったです。また、グローバルの認定プログラムのため応募は英語で行なったのですが、日本語から英語への翻訳が大変だったということもあり、努力が報われて良かったです。


— アイレットでは初めての認定ということで、社内でも盛り上がりましたね!


ありがたいです。アイレット内でも様々な活動をしている人がたくさんいるので、認定者が増えてくると嬉しいですね。

コミュニティ活動への“橋渡し”のような役割で社内に働きかけたい

— 様々な活動をされている和田さんですが、スペシャリストに認定されて変わったことはありますでしょうか?


社内への情報発信やユーザーコミュニティへの働きかけをより意識するようになりましたね。また、SNS などを通してアイレットの活動を社外へ積極的に発信するように心がけるようになりました。


— 社外への積極的な発信、いつもありがとうございます!
 最後に今後の目標を教えてください!


アイレットの魅力は色々な人材がいることです。また、新卒入社でも中途入社でも、入社歴は関係なく幅広く挑戦して活躍できる環境がアイレットにはあると思います。どの分野に興味があるかは人それぞれですが、コミュニティ活動などに興味がある人がいたら、背中を押してあげるような「橋渡し」の役割を担えたらと思っています。

また、「iret スペシャリスト」や「AWS Community Builders」に選んでいただけたので、来年も更新できるように引き続き外部発信など積極的に活動していこうと思います。

編集後記

インタビュー中、伝説と呼ばれた LT についてとても楽しそうに話されていました。
技術に関して役に立つだけでなくユーモアもある LT 内容だと、視聴者側も楽しく勉強が出来て良いですよね。

また、「余裕を持つ」姿勢や、コミュニティ運営から書籍の執筆まで「幅広く挑戦する」姿勢など、インタビューを通して和田さんから学ぶことは多く、私も日々努めていかなければと感じました。

「iretスペシャリスト」そして「AWS Community Builders」としての今後のご活躍、期待しています!

それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました!

次回は、同じく「スペシャリスト」に認定された尾嵜 成真をご紹介します。お楽しみに!