アイレットでは、2018年より1年目の新卒社員が各事業部へ配属された後に実施する「一年次研修」を導入しています。

「一年次研修」は、配属後も人事担当が新卒社員を定期的にサポートし成長を促すことを目的に実施しており、その内容は毎年アップデートされています。

今回は、そんな「一年次研修」を担当するコーポレート統括本部 人財戦略セクションの3名に、実際に「一年次研修」を受講した池田がインタビューを実施しました。

「一年次研修」に込める想いとは!?ぜひお読みください!

コーポレート統括本部 人財戦略セクション 新卒育成グループ
桑原 里奈

コーポレート統括本部 人財戦略セクション 新卒育成グループ
森山 明日香

コーポレート統括本部 人財戦略セクション 人事企画グループ
渡部 みなほ

新卒社員と上長、双方のヒアリングを実施。研修内容は毎年異なる!?

— 本日はよろしくお願いします。まずは「一年次研修」の概要について教えてください。


配属後の新卒社員を人事が定期的にサポートし、成長を促していきたいという目的で実施しているのが「一年次研修」です。新卒社員は、入社直後のオリエンテーションやビジネス研修、技術研修などの「入社時新卒研修」を経て配属となりますが、この一年次研修は、業務を行なう中でぶつかる壁をどう乗り越えるのか、そのヒントとなるようなサポートの提供を軸として設定しています。


— 具体的にはどのような研修内容なのでしょうか?


研修内容は新卒社員の課題やニーズに合わせたもので、入社時研修の様子や新卒社員との定期的な面談を経て、伸ばしていきたいところや課題を抽出します。また、上長にもヒアリングを行ない、どのようなスキルを磨く研修が必要なのかを確認した上で検討します。研修の目的自体は同じですが、内容などは毎年アップデートしています。


今年度は、新卒社員より「タスク時間管理」の研修を行なってほしいという声が多く挙げられました。あらかじめ一日に取り組む内容や時間配分が決まっている研修に比べて、通常業務では日々タスクが変わり、各自にタスク管理能力が求められます。このギャップに悩んでいるという新卒社員が特に多かったです。


他には、「コミュニケーション力」を鍛えたいという意見も多かったですね。業務に取り組む中で報告をする場や質問を行なう場が多々あると思いますが、上手くコミュニケーションが取れないという新卒社員の悩みや、もっと踏み込んだ質問や報告をして欲しいという上長からの相談を受けました。


これらを踏まえて、今年度は「タスク時間管理」と「コミュニケーション力」に特化した研修を9月に実施しました。

研修資料の一部

昨年度の意見を参考に研修時期を変更。より満足度の高い研修に

— 9月に22卒向けの「一年次研修」を実施したとのことですが、実施時期はどうやって決めているのですか?


実は9月に実施したのは今年度からになります。これまでは入社して1年が経つ3月に実施していたのですが、昨年タスク管理の研修を受講した社員から「配属後、少し業務に慣れてきた時期に研修を実施してほしかった」「タスク管理が難しくなる前に研修を受けたかった」といった要望が挙がり、開催時期の見直しをしました。


そこで、配属から2〜3ヶ月経って業務に慣れ始めた時期である9月に本研修を実施することにしました。この時期により密接に人事がサポートを行なうことで、新卒社員のモチベーションアップやスキルアップに繋げることができると考えました。


— 9月に実施した研修について、受講者の反応はいかがでしたか?


開催時期に関する嬉しい声を多くもらいましたね。受講後の感想としては、「このタイミングで研修を受けることができて良かった」「ちょうど悩んでいたので助かった」「新たな気づきを得ることができた」といったものが寄せられました。


また、内容に関しても質問やタスク管理など、日常業務の中で自ら行動する必要がある部分に関して、特に印象に残ったと感じている社員が多かったです。「今後、業務を行なう際に学んだことを意識して頑張りたい!」と意気込む社員もいたので、研修を実施して良かったなと嬉しく思っています。

研修の様子

厳しい意見もあえて共有。行動を起こす「きっかけ」となる場の提供を目指す

— 渡部さんは普段から研修の企画を担当されているとのことですが、研修を企画する上で意識していることはありますか?


大きく四つのポイントを意識しています。
一つ目は、“日常に繋がるものにすること”。研修は学ぶだけでなく、生かすことも大事だと考えています。そこで、要望やニーズをしっかり反映させて、受講者に共通する悩みや課題を話題提供や例に取り入れるようにしています。
二つ目は、“要点を絞ること”。伝えたいメッセージがたくさんあっても研修時間は限られているので、要点をまとめて内容を盛り込みすぎないように気をつけています。
三つ目は、“受講者のレベルやニーズに合わせること”。受講者の学びになるように、「学ぶのは誰なのか?」「何を知っていて、この問いに対してどう考えそうか?」などを想像して、受講者の立場になって考える姿勢を意識しています。
四つ目は、“全体の流れや繋がりを大事にすること”。講師が一方的に解説を行なうのではなく、受講者が各自で考える時間も設けていますが、唐突に考える場を与えてしまうと何から手をつければ良いのかと困惑してしまいますよね。だからこそ、重要なポイントを解説し、それを踏まえて各自で考える場を提供、そして行動に移してもらうという、一つずつ梯子をかけていくような流れができるように心がけています。


— 対象者に合わせた研修づくりを意識されているのですね!
では、一年次研修のような“新卒”ならではの研修を組み立てる際、特に気をつけていることはありますか?


新卒社員はこれから活躍の場がどんどん広がっていく人たちなので、今はまだまだできないこともたくさんあります。ですが、それをネガティブに捉えるのではなく、「これから多くを吸収できる」と前向きに捉え、背中を押せる研修になるように心がけています。また、上長や先輩の厳しい声をあえて共有し、事実を客観的に捉えて自身を振り返る時間を設けることで、行動を変えるきっかけができるような研修づくりを意識していますね。


研修の醍醐味は「自分事として考える」ことだと思っているので、上司が指摘しづらいという部分を人事が代弁して発信し、新卒社員が現状を受け止めてポジティブな思考で切り替えるというきっかけづくりを心がけていますね。


— 私も9月の一年次研修を受けましたが、確かに自分はどう行動するべきなのかを考える時間が多かった印象があります。


「学ぶこと」はこちらから与えるものではないと思っていて、私達が与えるのは問いかけやきっかけです。その先は自分で考え、他の人との意見交換を通して新たな気づきに出会うという流れができてこそ学ぶ意味があると思います。

受講者とともに企画側も成長

— 一年次研修がスタートしてから4年目となりますが、研修を通して感じた刺激やご自身の成長はありますか?


毎年入社する新卒社員は、新卒という括りは同じでもそれぞれの代によって考え方も異なります。そのため、色々な価値観を取り入れて、研修に限らず何事においても視野を広げようという姿勢を持つようになりました。


価値観や考え方に加えて研修において求められることも毎年変化するので、要望にどう応えるのか、その幅も広がってきたと感じています。
また、一年次研修を始めた直後は対面からオンラインになったこともあり、受講者の反応を見ながら手探りで取り組んでいたのですが、回数を重ねることで研修の精度も上がり、よりポイントを絞って伝えられるようになったと感じています。


— 受講生からも多くの刺激を受けているのですね。


そうですね。研修を組み立てる際、ある程度は受講者の反応や意見を想定して流れを作るのですが、実際に行なってみると色々な角度から想定していなかった意見に出会えるので、毎回面白さを感じます。
また、「本当に考えてもらいたいこと」や「本当に気づいてもらいたいこと」を引き出す問いかけを作るのは凄く難しいですし、あからさまな問いかけだと面白さがないので、いい塩梅の問いかけを見つけ出すまでの過程を毎回学んでいます。

新卒社員が安心して成長できる環境作りを続けたい

— 様々な想いが込められた「一年次研修」ですが、今後はどんな研修を企画されているのですか?


来年の3月に実施する一年次研修では、主に2年目に向けての準備をテーマとした研修を企画しています。1年間の振り返りを行なう他、現在新卒社員が参加している「メンター制度」において、2年目はメンティからメンターへと立場が変わるので「メンター研修」も受講してもらいます。


— 新卒社員には研修を通じてどんな人材に成長していってほしいですか?


自分自身の成長に対して常に向上心を持って日々業務に取り組み、会社を引っ張っていく人材に成長してほしいです。また、人それぞれ長所や短所がありますが、長所はどんどん伸ばして、短所はしっかりと向き合って自分の強みに変えたり捉え方を変えてみたりと努力し続けてもらいたいです。


毎年入社する新卒社員はそれぞれの代でカラーは異なりますが、日々の業務や経験を通してそれぞれの長所や特徴を伸ばして、磨いていってほしいと思います。
また、何事にも前向きに、かつ貪欲さを持って取り組み、成長していってほしいです。


社会人は学生のように卒業という概念がないので、自分の意思で業務を続けていかなければなりません。これからの仕事人生の中で挫折してしまうこともあるかと思いますが、そこで折れてしまうのではなく、自分なりのリカバリー力を身に付けて乗り越えていってほしいです。そして、自分の居場所を作り、自分らしさを持ちながら働いていってほしいですね。


私たちの願いそれぞれをお話ししましたが、この成長のきっかけは研修を通じて提供していきますので、安心していただければと思います!


そうですね。アイレットの研修は、新卒育成担当が社員一人一人の声を丁寧に聞き、それを基に作っていけるところが強みです。つまり、悩みや身につけたいスキルがある場合、その意見を反映した研修を提供することが可能です。社員に寄り添ったサポートをしていけたらと思います。


入社後の研修だけでなく、配属後も私たち人事が面談や研修を通してサポートしていきますので、安心して成長していってほしいです!

編集後記

私も22卒の新卒社員の一人として9月に一年次研修を受けましたが、年度末まで不安を抱えるのではなく、早い段階で悩みを解消できる場が提供されるのはありがたいと感じました。

来年は新卒1年目の立場から2年目の先輩へと立場が変わりますが、3月にまた一年次研修があるので、それまで安心して日々の業務を遂行できそうです。また、業務を行なう上で壁にぶつかった際は先輩や人事のみなさんを頼りながら成長していきたいと思います。

記事を読んでアイレットに興味を持ってくださった方は、ぜひ採用ページをチェックしてみてくださいね!
新卒採用ページはこちら

最後までお読みいただきありがとうございました。