入社後の研修が充実しているアイレット。数々の研修がありますが、その中でも今回取り上げる新卒社員向けの「AWS 研修」は他とは違う特徴があるのです。それは、入社2年目の新卒社員たちが1年次下の新卒社員に対してレクチャーするということ!
入社して1年しか経っていない社員が新卒社員の重要な研修を担当するというチャレンジングな取り組みは、4年前に始まった伝統でもあります。
前年度の記事はこちら
・入社2年目の社員が講師を務める「AWS研修」!2021年度の講師インタビュー前編
・入社2年目の社員が講師を務める「AWS研修」!2021年度の講師インタビュー後編
今回、この研修をリーダー・サブリーダーとして引っ張った3名へのインタビューと、3名とともに講師として研修を実施した4名のコメントをお届け。講師メンバーの成長や、“入社2年目の社員が新卒社員に研修をする”ことの意義に迫ります!
平岩 慎太郎
クラウドインテグレーション事業部 構築第三セクション 第五グループ
研修リーダー
若松 崚太
第四開発事業部 第二開発セクション 第二開発 C グループ
研修サブリーダー
杉本 和也
エンタープライズクラウド事業部 名古屋構築第二セクション 第二グループ
研修サブリーダー
新卒社員が初めて AWS と出会う研修だからこそ、責任が重大
―「AWS 研修」お疲れ様でした!この研修は、新卒入社2年目の社員の中から講師を打診されて皆さん含めて7名が講師を務めましたが、それぞれ講師を打診された時の気持ちを教えてください。
平岩:すごく気が引き締まる思いでしたね。と言うのも、多くの新卒社員にとってこの研修が「AWS の第一印象」となる機会です。私たちがどのようなトレーニングを行なうかによって AWS への向き合い方が変わると思ったため、不安や心配が湧かないようにしっかりと教えなければ、と感じました。
杉本:正直なところ、「自分が打診されるとは!」という驚きがありました。人に教えるという経験はあまりなく不安があったのですが、だからこそ良い経験になるのかもしれないと思って「やらせてください」と言いました。上司に報告したところ背中を押してくれたのも大きかったですね。
若松:私は開発を担当する事業部に所属しており、インフラ系の事業部よりも AWS への経験が浅いので、そんな自分が教えてもいいのかと少し不安でした。でも、昨年私もこの研修によって学んだことが多く、業務で役立つこともあったので、今年は自分が教える立場として貢献できたらと思い、引き受けました。
―どのように準備を進めていったのですか。
平岩:アイレットは現在、基本的に在宅勤務であり、講師メンバーも新卒社員も拠点がバラバラだったので、準備も本番の研修もオールリモートで実施しました。講師が全員で集まったキックオフミーティングの際に、まずは今回のトレーニングのゴールを「配属後に業務をスムーズに行なえるようにする」と定めました。そして、昨年自分たちが受けたトレーニングを振り返り、そのままのメニューで行なうのがいいのか、セッションを増やした方がいいのかなど、掲げたゴールを満たすかどうかという基準で意見を出し合い、3日の研修期間に行なう各セッションを検討しました。その後、決定したセッションごとに担当を決めていきました。
ーリーダーやサブリーダーはどうやって決めたのですか。
平岩:私はリーダーポジションに興味があったので、立候補しました。
杉本:私や若松さんは、リーダーである平岩さんを支えようと思い、サブリーダーになりました。
若松:リーダーもサブリーダーもセッションを担当しつつ、全体の進行を見る役割を担いました。
今年度から「Web API」の研修も追加!
今のアイレットに必要な技術を
―全員で話し合い、昨年自分達が受けたトレーニングから変更した部分はありましたか。
杉本:昨年はインフラ中心の研修でしたが、今回の22卒社員は採用選考時点でインフラ志望、開発志望のコース別採用を実施していたので、開発志望の人達にとってもより役立つトレーニングができたらと考え、「Web API」のテーマも新設することにしました。
平岩:また、配属後スムーズに業務に入るために必要なスキルを学ぶことができる研修にするという前提を意識して現在のアイレットの事業内容を考えた際、インフラだけを学ぶのでは足りないと考えました。幅広い IT スキルの中でも「アイレットは今この技術が必要だ」ということで、「Web API」を追加したという部分も大きいです。
若松:自分たちの代よりも新卒社員の人数が増えたので、どのように対応していくかを話し合いました。入社前の IT 知識に関するテストの点数別や使用 OS(WindowsかMacか)によって新卒社員のチーム編成をして、できるだけスムーズに進められるように工夫しました。
平岩:テストに関しても少し変更しました。昨年度も理解度を確かめるテストはあったのですが、今年度は明確に点数を付けて研修を受ける前と受けた後にテストを実施し、客観的にどれだけ理解度がアップしたかを確かめられるようにしました。
各自のリハーサルをフィードバック。
ブラッシュアップした状態で本番へ
―通常業務もある中、どのように研修を作り上げていったのでしょうか?
平岩:月に一度全体で定例を実施し、進捗の確認や相談などを行なっていました。また、一週間の初めにその週にすべきことの ToDo を記したメッセージをメンバーに送付したり、各準備の締め切り間近にリマインドのメッセージを送ったりしていました。
若松:このリーダーからのリマインドは助かりましたね。業務と研修準備の両立が難しい時期があったので、リマインドでやるべきことを再認識できましたし、それでも業務との兼ね合いで準備が間に合わない時は報告して、サポートしてもらったり。互いに助け合うことで乗り越えていけました。
杉本:私や若松さんが担当したのは今年追加になった「Web API」のセッションだったので、自分たちでゼロから調べて資料を作成したり、ハンズオンの流れを考えたりしました。その上で、他のメンバーからアドバイスを受けて修正し、より分かりやすく作り変えていきました。
―それぞれが協力し合って良いものを作り上げていったんですね。
平岩:はい。特に本番前のリハーサルと他のメンバーからのフィードバックでは最終のブラッシュアップができたので、研修全体のクオリティが上がったと思います。本番の研修は3日間あるので通しでリハーサルをすると丸々3日間かかってしまうため、各自で自分の担当セッションをリハーサルした動画を撮っておき、他のメンバーは自分の都合のいいタイミングで確認し、フィードバックしました。
若松:業務と並行しての準備作業だったため、自分のタイミングで確認できたのは良かったですね。ただ、私だけは例外で、ライブでの講義をメンバーに見てもらい、フィードバックをもらいました。
平岩:本番へのイメージが湧くように、若松さんのセッションは本番環境で行なってもらいました。ハンズオンを実際に他のメンバーが行ない、どのくらい時間がかかるかも検証することができました。
杉本:他のメンバーのリハーサルを見られたのは、自分のセッション以外の部分も事前に理解して認識しておくのに役立ちましたね。
目に見える効果を実感でき、受講者・講師ともに満足度の高い研修に
―満を持して迎えた研修本番、いかがでしたか。
平岩:いや~、色々ありましたね。ライブでリハーサルしたのは、先ほど説明したように若松さんの担当セッションのみだったので、他のセッションで想定以上にハンズオンに時間がかかったりして、タイムスケジュールがずれたりと、大変でした。
若松:受講生の理解度に差があって、分からない人に合わせて講義が止まってしまっていたこともありました。その点は、事前に準備していたブレイクアウトルームによって分からない人だけを集めて説明するなどして、乗り切ることができました。
平岩:一部そのように、想定外に時間がかかったり、スケジュールがズレたりしてしまった箇所もあったのですが、準備していた内容はすべてレクチャーすることができましたし、結果的に良い研修を実施できたのではないかと思います。
杉本:研修の前後に行なったテストでも、研修前より研修後のほうが明らかに受講生の点数がアップしていましたし、今回の研修で新設した「Web API」に関しては研修後のテストで満点を取っている人が多かったので、意義のある研修ができたと思いました。研修後の受講者アンケートでも良い評価をもらえました。
平岩:良い結果が目に見えて嬉しかったですね。新設した「Web API」のセッションが良かったという声もありました。杉本さん、若松さんのおかげですよね。
杉本・若松:うれしいです!
人に教える準備で、自分の理解度も深まる。
社会人としてのスキルアップも
―今回の講師活動を通じて、良かったこと、成長できたことはありますか。
若松:人に教えるという責任感からサービスについて正確にしっかり理解しようと自分でもたくさん勉強したおかげで、AWS サービスについての理解が深まったのは収穫でした。また、どのように説明したら相手に伝わるかという教える立場での学びも多かったので、今後プロジェクトマネージメントの仕事で役立ちそうだと思っています。
杉本:同じく AWS サービスについての理解度が深まりましたね。直接教えるだけでなく、どんな資料なら伝わりやすいのかという観点でも勉強になったので、資料作成のスキルもアップしたと感じています。
平岩:人を巻き込み、チームを引っ張っていくという経験が今まであまりなかったので、リーダーとしてこの研修に携われたことは、自分にとってとても良いトレーニングになったと思います。もちろん反省点もありますが、それを活かして今後も成長していきたいです。
入社2年目だからこそできる研修。
来年度も貴重な機会を活かしてほしい!
―新卒入社2年目の社員が1年次下の新卒入社の社員に対してレクチャーするという、アイレットならではのこの研修制度についてどう思いますか。
杉本:入社2年目において人に教えるという機会は普通であればなかなか持てないと思うので、それをこのタイミングで経験できるのはアドバンテージになると思いました。
若松:2年目の今だからこそ、入社したての頃に分からなかったことを思い出すことができるので、一番近い立場で教えられるというこの制度はとても良いと思います。1年次上だから質問もしやすいだろうし、事業部間を越えた年の近い人との繋がりがこの研修を通してできるのは良いですよね。
平岩:確かに1年目と2年目の近い年次だからこその関係性にメリットがありますよね。1年目の新卒社員が先輩に対して接しやすくなるきっかけになる気がします。また、杉本くんのように拠点が離れている同期とも一緒に作業することができて、同期同士の絆も深まったと思います。このような繋がりは、今後の財産になるのではと感じています。
―最後に、来年講師を務める新卒社員へのメッセージをお願いします。
平岩:講師を打診されると「自分でいいのかな」と思う人が多いと思いますが、アイレットの新卒2年目社員だからこそ教えられることが必ずあるので、ぜひトライしてみて欲しいです!自分が1年目の時に教わりたかったことは何か、2年目になって必要になった知識は何か、という2年目ならではの視点を活かせたら後輩にも響くと思いますよ。
若松:その通りですね。自分が配属後の業務で「これを知っていたらもっとスムーズに業務がこなせたな」というポイントを覚えておいて、次の研修メニューに取り入れてもらえればいいなと思います。それこそが、社内で行う内製の研修の強みであると思います!
杉本:確かに入社2年目で社内の重要な研修に関われるというのは、めったにないことですよね。特に、自分も参加した研修の運営側になるというのは、自分の経験を活かすことで会社に貢献できる大きなチャンス。前向きにチャレンジしてみてください!
他の講師の声
今回インタビューに対応してくれた3名は「7名全員で頑張った!」と揃って口にしていました。そんな、大切な4名の他の講師メンバーからもコメントをもらいました。
石原 優己
クラウドインテグレーション事業部 構築第八セクション 構築第二グループ
「今回は新卒社員を対象にした研修だったので、誰が受けても理解できることを目標に準備を進めました。資料を作成する上で、AWS について改めて学ぶことができ、良い機会になったと思います。
講義は話し方や進行を工夫し、相手に分かりやすく伝えることを意識して行ないました。
私自身、講師という立場で人に何かを教えるのは初めてだったので、少し不安はありましたが、貴重な経験になりました。受講者から好評の声もあったので、やって良かったです。」
堂原 竜希
クラウドインテグレーション事業部 構築第四セクション 第二グループ
「今回の講師経験を通して、その分野に対して受講者が持っている事前知識や、得意意識・苦手意識の有無によって、教え方というのは全く異なってくるのだなと改めて実感しました。そのことを踏まえ、研修中は適宜補足コメントを入れる等のアプローチを行ないました。技術的な面では、今までの業務ではしっかり触れたことのなかった AWS Lambda(特に Amazon API Gateway や VPC との連携機能)や AWS CloudFormation について学ぶ機会となり、そちらもとても良い経験となりました。」
森田 基夢
アジャイル事業部 第一開発セクション 第一開発 E グループ
「当時は業務でもほとんど AWS に触れていなかったので、自分より適任な同期がたくさんいる中でなぜ講師に任命されたのかが分かりませんでした。しかし、講師陣の中で最も AWS に疎い自覚があったからこそ、担当セッションについては何度も繰り返しハンズオンをして不明点を調べ上げるモチベーションに繋がったと思います。他者へ教えることを意識して知識をつけることで、自分自身が AWS について理解する有意義な機会になったと感じています。講師側としても多くのものが得られる良い経験でした。」
吉田 翔音
第一開発事業部 第一セクション 第一グループ
「業務で AWS に触れることがあまりなかったので不安はありました。しかし、開発目線で業務に役に立ったことを伝えたり、新卒社員の不安を軽減させたりと、自分も役に立てる部分があると感じ、講師をさせていただきました。新卒社員のことを考え分かりやすい資料を目指し日々作成に奮闘したので、自分自身とても勉強になりました。急遽当日は参加できなかったのでその点は残念でしたが、準備期間に他事業部で活躍している同期と活動できたことがとても嬉しく、良い機会でした。」