冒頭
皆様へ
日々の応援ありがとうございます。
この度私、Kento.Yamadaはアイレット株式会社(以下、アイレット)にジョインして1年が経過したことをご報告致します。
不安な情勢が続く中、今日に至るまで健康被害や事故に巻き込まれることなく、無事に1周年を迎えられたことを幸せに思います。
2022/10/03(月)にアイレットにジョインして様々なことがありましたので今回はこの1年を振り返っていきたいと思います。
弊社への入社をご検討されている皆様の参考になりましたら幸いです。
アイレットとの出会い
簡単に述べるとコミュニティで出会った人からリファラル採用を受けたというところです。採用に至るまではいろんなエピソードがあり、技術発信、コミュニティ活動、書籍執筆、LT登壇、IT系の教育動画制作など様々なことをやってきました。
本業はうまく軌道に乗っていたものの将来の不安が尽きなかったため、転職活動を進めていました。
今まで転職活動をしてこなかったこともあり、当然のことながらうまくはいきませんでした。
※アイレットに入社するまでの経歴 – クラウド万博のスライドから引用
そんな中、とあるアイレットの社員と会いました。
ジョインのきっかけ
ジョインのきっかけはリファラル採用です。アイレット社員からの紹介で選考をしてもらえるリファラル採用を通してアイレットに入社しました。
所属セクション
弊社では事業部の配下につく組織のことをセクションと呼んでおり、私はクラウドインテグレーション事業部MSP開発セクション第1グループに配属されました。
MSP開発セクションとはMSPセクションとともにcloudpackを支えていくセクションです。特徴的なところとしては優秀なエンジニアが数多く在籍しておりたとえば、上司はAWS Ambassador、同僚はAWS Top Engineersです。
※MSP開発セクションの紹介 – クラウド万博のスライドから引用
「お客様対応をしない」と記載していますが、そもそもMSP開発セクションの主な役割としては多くの案件で普遍的に使える仕組みやベースラインの底上げがあります。
たとえば、社内にはさまざまなお客様を担当しているエンジニアがいます。そういったエンジニアから意見をもらったり、ヒアリング・相談させてもらい、社内にある様々な課題に仕組みの構築などで対処しています。
やってきたこと
そんなセクションでいろんなことをやってきました。私がどれだけのことをこの1年でやってきたか発表したいと思います。
社内ツールの機能追加
Resource Visualizerというツールの機能追加に対応しました。
(詳細)運用自動化ツールで効率的な運用を実現 – cloudpack
記事の作成
業務後業務中休日問わずイベントに参加しつつ、学習した内容や実践した内容を社内・社外に共有しました。
2022年10月〜2023年9月末までのアウトプット:65件
社内のDocBase※の記事数:228件
※個人的なメモや他の社員への共有がメイン
チームメンバーと共にイベントレポートをしたこともありました。
※PagerDuty Summit Tokyo 2023レポートから引用
運用分析プラットフォームの構築
アイレットではクラウドの導入事例をホームページにて公開しています。
入社してから間もない時にですが、サーバで構築されていた分析プラットフォームをサーバレスにマイグレーションをする案件に携わりました。
構成は以下のとおりです。マイグレーション後の構成となりますが、元々は一つのEC2にコンピューティング、データベース、キャッシュの3つの層が同居していました。なお、EC2のイメージはAWS Backupを使うバックアップ構成でした。
引用:クラウド監視・運用保守の品質がさらに進化。AMS 適用やインシデント対応品質を高める「運用分析プラットフォーム」を短期間で構築
運用分析プラットフォームは弊社が内製化しているAMS※から取得できるデータを可視化するプラットフォームであり、マネージドサービスプロバイダを運営する弊社としては欠かせない分析環境です。
※AMS:Advanced Monitoring Systemの略。弊社が社内で開発した次世代監視基盤 – 詳細
マイグレーションの際、データベースを移行する必要がありました。移行の際に苦労した点や移行の際に助かった点は下記のとおりです。
- 移行の際に苦労した点
- 暗号化方式が異なるデータベースを移行
- 移行の際に助かった点
- AWS Backupによるイメージの定期バックアップ
MSPの運用分析
マイグレーションが終わった後、MSPセクションの運用を分析する案件に携わることとなりました。
簡単に言えば、cloudpackの運用を分析する仕事です。クラウドの運用分析をテーマにしてMSPの評価指標を作成するとも言えます。
指標を作成する時はどのような分析をしていきたいかをMSPにヒアリングし、Redash上でAmazon Athenaを使って分析ダッシュボードを作成しました。
具体的には以下のとおりです。
- インシデント対応率の可視化
- インシデントプライオリティの可視化
- AMSのパフォーマンス測定(SLI/SLOの作成)
Lookerを活用した運用分析プラットフォームの構築
上記の運用分析ですが、かなり優秀なプラットフォームではあるもののいくつかの改善点があり、さらなる進化と拡充を検討しました。
主な検討内容は以下のとおりです。
- 分析コード(SQL)のバージョン管理をできるようにする
- MSPセクションのメンバーが自由に分析できるようにする
- クラウドの運用を極力しないようにする
上記の3つを実現する技術が何かを検討したところ、社内でも活用されているLookerを採用することが良いという判断になりました。
MSPをLookerで可視化するというチャレンジでしたが、なんやかんやで頑張って仕上げて内容についてはGoogle Cloud様に一定の評価をいただきました。
そして、9月に汐留ベルサールで開催されたNewRelic FutureStack Tokyo 2023の展示ブースで展示しました。
NewRelic FutureStack Tokyo 2023 イベントページ
社内登壇
社内ではいろんなタイミングで登壇する機会があります。具体的には以下のとおりです。
AWS Summit Tokyo 2023 re:cap 開催レポート – iret.media:
AWS Summit 2023の振り返り会であり、私はいろんなセッションの記事を紹介しつつ、DevOpsとAmazon CodeWhispererの検証結果を紹介しました。
※AWS Summit Tokyo 2023 re:cap のLT資料から抜粋
【社内イベント 開催レポート】Google Cloud認定資格 Associate Cloud Engineer対策講座 – iret.media:
Google Cloudのアソシエイト資格のセミナーであり、パネルディスカッション形式でパネラーを担当しました。
※イベント当日にお話ししたことから抜粋
最近は自身のLooker活用の経験をネタに社内登壇をしました。詳細
※LT資料から抜粋
社外登壇
社内の活動もしつつ、ちょっと冒険してみようということで知り合いがほとんどいないコミュニティに顔を出したり、縁遠いコミュニティに赴いて発信活動をしていました。具体的には以下のとおりです。
- NRUG (New Relic User Group) SRE支部 Vol.3 – connpass
- AWS資格12冠でいざ転職!オンプレはもう嫌だ!&「心技体」はエンジニアにとって大切こと【CloudTech-LT会】ゆうすけさん、Kento.Yamadaさん – YouTube
- Japan Azure User Group 13周年イベント
- インフラエンジニアBooks 30分でわかる「AWSエンジニア入門講座」
私は7年くらいの実務経験があるエンジニアではあるのですが、実は社外のオフライン登壇を一度も経験したことがなかったため、NRUGの登壇は初めての社外登壇となりました。それなりに緊張したことを覚えています。
以降は時間の許す限り登壇をしており、最近の登壇では「インフラエンジニアBooks」にて数年前に執筆した書籍について当時の話を語りました。
最近は弊社の採用イベントクラウド万博2023 – cloudpackで自身のキャリアに関する話で登壇しました。
※「昔は苦労していました」というところから「どのようにして転職活動を進めてきたか」を説明しました。
以前はこんな感じ
改善例
※クラウド万博2023から抜粋
Kindle 書籍の執筆
業務活動や登壇以外では執筆活動をしました。
今までは共同著者でしたが、以下の書籍は自分が最初から最後まで執筆を担当した書籍となりました。
「CodeシリーズでハッピーなCI/CDを構築しよう【AWSハンズオン虎の巻シリーズ】: 知識がなくても手を動かしながらCI/CDをAWS上に実装できる一冊!」というタイトルでAmazon ベストセラーを獲得しました。
商品リンク(普通のAmazonリンク):https://amzn.asia/d/cJRN5cu
※2023年10月現在では無料で提供しております。
アプリケーションの売れ筋ランキング1位!
一般・入門書のランキングでも1位!
Amazonのサイトでフルネームを検索すると自分の本がヒットするというのは奇妙なものです。
AWS/Google/Azure 資格取得
以上が1年間の主な活動になりますが、やはり資格取得を推奨している弊社としては資格取得も見逃せません。また、マルチクラウドでいろんな方面に技術力を発揮する企業としてはさまざまな認定を持っている必要があります。
この1年間で取得した資格としては以下のとおりです。
- AWS認定資格
認定日 | AWS認定資格名 |
---|---|
2023.02.06 | AWS Certified Security – Secialty (SCS-C01) |
2022.11.14 | AWS Certified Developer – Associate |
- Google Cloud認定資格
認定日 | 認定資格名 |
---|---|
2023.09.21 | Professional Data Engineer |
2023.09.12 | Professional Cloud Architect |
2023.08.03 | Professional Cloud Developer |
2023.06.21 | Associate Cloud Engineer |
2022.12.08 | Cloud Digital Leader |
- Microsoft Azure認定資格
認定日 | 認定資格名 |
---|---|
2023.05.20 | Microsoft Azure Data Fundamentals(DP900) |
2023.02.18 | Microsoft Azure Fundamentals(AZ900) |
ここ最近はGoogle Cloudに力を入れています。理由としてはGoogle Cloud Partner Top Engineer 2024を目指しているためです。
これからやっていきたいこと
さらなるクラウドの運用分析
Looker版の運用分析プラットフォームは、Google Cloudの知見も広げたいというところからスタートしましたが
何がどのようにして動いているかを細かく分析して改善活動に結びつける業務は面白いものです。
今後はLookerを社内に広めるためにLookerを活用できるユーザーを拡充してクラウドの運用分析を当たり前にしていきたいと考えています。
QM(クオリティマネジメント)とリアーキテクト/リファクタリング
今までのキャリアでもよく聞かれたことでもあるのですが、品質について数値で端的に示すというのは重要だと考えています。
たとえば、ネットワークエンジニアとして過ごしていた時は「運用品質」を求められたこともあります。
重要なインフラを運用するにあたってどのような運用が適切か、品質が高いのかという部分を常に見ながら、改善業務をしていた時期もありました。
技術は当たり前のように使えていますが、cloudpackを運用するセクションのメンバーとしては内容の正当性についてもっと深く追求すべきであると認識しています。
もちろん今のままでもサービス提供はできているとは思いますが、「実はまだやりきれていないことがあるのでは?」とも思っています。
そのためには物やサービスの品質にフォーカスして物事をより納得のいく形で検討するためのスキルが必要であると考えています。
登壇活動
引き続き登壇活動を続けていきます。外部登壇は趣味みたいなものです。
次の外部登壇は10月にあります。社内登壇は弊社主催の雲勉があります。
技術発信
最近は足りない気がします。社内社外合わせて300件満たないのでは少ないです。次は450件くらいやっていかないと釣り合いが取れないかもしれません。
また、件数も重要ですが、件数ばかり追って中身がだらしなくなるのは私の望むところではありません。
今後はイベントで触った技術をハンズオンしていきたいと思いますが、「公式ハンズオンをやってみた」ではなく、山田オリジナルのハンズオンを作っていきたいです。
エンジニアリング以外のスキル
実を言うと26歳くらいからそれなりに意識しておりました。
グロービスの学び放題で学んだり、ひたすら啓発本や組織運営に関する本なども読み漁っていました。
※4年経過した今もなお継続していますw
そのほか磨きたいスキルについては具体的には以下の内容です。
英会話
英語の読み書きはできます。どれくらいかと言うと翻訳がなくても英文を読み進めるくらいの能力があります。翻訳を使う時は知らない単語を見たときにくらいです。
でも英語は話せません!
なぜこんな偏ってしまったのかというと、技術ドキュメントは基本的に英語で読むようにしており、最初こそ翻訳ツールに頼っていました。
ですが、翻訳を待って読んでいると時間がいくらあっても足りない局面がありましたし、なんと言ってもインターネットが若干禁止されている現場でも働いていたのでネット上にある翻訳ツール(例えば、DeepLやGoogle翻訳など)を使えませんでした。
昔はそんな環境を憎んだものですが、今思うと良い練習になったのかなと思います。
10月から外国人英会話講師100人組み手を開催しますw
マネジメントに関する話
技術発信のしすぎでテックリードみたいに思われる側面があります。
※実際にそう思われたことがありますw
それはその通りなんですが、もうちょっとマネジメントよりに生きても良いのではと思っています。
ちなみに転職前は現場の技術面で責任を追うような課長職でした。
その他
他にもやりたいことがあったような気がしますが、まずは上記のポイントに絞って頑張りたいと考えています。
参考
おわり
以上です。次の一年も頑張るぞい。