後藤です。少し前の5月末に2024年度の iret テクニカルアンバサダーが決まりました。


公式発表はこちら

昨年より開始した iret テクニカルアンバサダー認定制度ですが、今年度も18名が認定されました。彼らは個人やチームとして社内外で情報発信・知見共有を行い、その結果として会社の価値向上を目指す活動を推進しています。

この制度をもっと多くの方に知ってもらうためにも、これまでの活動実績、制度に込めた想いを共有、そして今後の展望についてまとめていきます。

TL;DR

  • iret テクニカルアンバサダー認定制度は2年目を迎え、18名が新たに認定され、社内外での情報発信を通じて会社の価値向上を目指しています
  • 2023年度は活動量が増加し、技術力の証明や社外登壇などで成果を上げました
  • 今後もエンジニアの成長を促進し、会社全体のケイパビリティを拡大する取り組みを続けていきます

iret テクニカルアンバサダー認定制度の概要

この制度は以下のような目的で設立しました。

本制度で iret の「大使」「代表」として、アンバサダーを認定し活動を評価することで、 個人や会社の価値向上への貢献を賞賛、さらなるアンバサダーおよび予備軍の活動を推進させる。アンバサダーの自律的な活動の結果、会社の価値向上および人材を育成し、会社の可能性を高めていく状態を目指す。

アイレットでは、プロジェクトの成果をアウトプットし、公開事例化や技術ブログを通じた解説を行うメンバーが多数います。彼らの知識や知見の発信が他のメンバーにも良い効果を与え、次のような貢献が期待されています。

  • 共有された知見を活用し、品質の高い仕事を実現(実務的貢献)
  • 事例化による会社実績の発信と事業部の成長を促進(事業貢献)
  • 技術ブログを通じた知識の定着と社外へのケイパビリティ証明(技術力証明)

これらの活動が、会社全体の成長を促進する原動力となっています。アンバサダーは「Top Ambassador」「Ambassador」「Advanced」の 3 つのランクに分けられ、前年度の活動実績に基づいて毎年度審査・認定されます。認定者は、その活動実績に応じて手当が支給され、さらなるモチベーションを高めています。

2024 年度 iret テクニカルアンバサダー認定者のご紹介

2024 年度の認定メンバーは以下の通りです。継続認定者 10 名と新規認定者 8 名で、新しい活動が期待されています。

ランク 部門 名前
Top Ambassador クラウドインテグレーション事業部 廣山 豊
Ambassador クラウドインテグレーション事業部 高橋 修一
Ambassador クラウドインテグレーション事業部 齋藤 寛隆
Ambassador クラウドインテグレーション事業部 鈴木 健斗
Ambassador クラウドインテグレーション事業部 松田 啓佑
Ambassador クラウドインテグレーション事業部 上地 航平
Ambassador クラウドインテグレーション事業部 中村 昌登
Ambassador アジャイル事業部 玉衛 淳輝
Ambassador DX 開発事業部 西田 駿史
Advanced クラウドインテグレーション事業部 橘 弘樹
Advanced クラウドインテグレーション事業部 蓮沼 翔悟
Advanced クラウドインテグレーション事業部 亀田 楓太
Advanced クラウドインテグレーション事業部 満村 雄二
Advanced クラウドインテグレーション事業部 畠山 大治
Advanced カスタマー支援事業部 檜垣 慶太
Advanced エンタープライズクラウド事業部 / Global Solutions 事業部 工藤 淳
Advanced エンタープライズクラウド事業部 新川 貴章
Advanced エンタープライズクラウド事業部 黒野 雄稀

iret テクニカルアンバサダーページ

2023年度の振り返り

テクニカルアンバサダー毎に活動には特徴があり、それらを把握・評価するために活動内容毎にポイント評価する仕組みを持っています。個々人の活動も指標化していますが、ここでは活動全体をカテゴリ毎に共有します。

認定者の活動量変化

年度 ポイント
2022年度 8,262 ポイント
2023年度 9,922.5 ポイント(成長率:約120%)

※活動評価表に基づく定量評価

会社の活動量変化「総ブログ数」

年度 ブログ数
2022年度 490件
2023年度 854件(成長率:約174%)

※認定者がテックブログに関する社内勉強会を開催
※ブログ投稿を活動評価表に追加、会社として推奨する体制を社内に提示
※認定者によるSEO対策、ブログ投稿フローの整備

会社の活動量変化「社内イベント・勉強会数の増加」

年度 件数
2022年度 9件
2023年度 33件(成長率:約366%)

※認定者が自発的に企画・登壇した社内勉強会を多数開催
※社内イベント・勉強会を活動評価表に追加、会社として推奨する体制を社内に提示

会社の活動量変化「社外登壇数の増加」

年度 件数
2022年度 114件
2023年度 125件(成長率:約109%)

※認定者がテック系イベント登壇に関する社内勉強会を開催
※社外登壇を活動評価表に追加、会社として推奨する体制を社内に提示

主な登壇活動

テクニカルアンバサダーによる、主な登壇活動を以下に示します。

新規認定者インタビュー

新規認定者6名へのインタビューを実施しました。以下はその抜粋です。

認定者 2023年度振り返りアンケート

2023年度認定者へのアンケート結果も一部ご紹介します。

項目 満足度
認定者としての満足度 5.2/6.0
認定制度全体の満足度 5.2/6.0

コメント抜粋

  • 「アウトプットのモチベーション向上に繋がりました。認定者同士のつながりができたことも大きかったです。いつもサポートありがとうございます。」
  • 「定期的な報告を通じて、自分自身の振り返りができました。他の方の活動についても知ることができたのが良かったです。」
  • 「後藤執行役員との1on1や認定者全員の月次ミートアップが活動整理やリマインドに役立ちました。」
  • 「様々な活動にモチベーションをもらえました。対外活動が評価されにくいという点が解消されたことも評価しています。」

外部からの評価

外部の方々からも高い評価をいただいています。日経クロステックでは、エンジニア採用・定着問題への解決策として、iret テクニカルアンバサダー制度が取り上げられました。また、Google Cloud パートナーイベントでは、エンジニアの人材開発について登壇依頼があり、発表を行いました。

トップ技術者が大使として社内外に情報発信、離職率を半減させたアイレット | 日経クロステック(xTECH)

成長痛に悩まされていた時期から現在まで、良い人材を採用し、入社したエンジニアが自律的に成長できる構図を作るために真剣に取り組んできた結果、今やエンジニア比率8割を超える1000名規模の企業となりました。その中で、エンジニアのモチベーションや会社へのロイヤリティを保つことは非常に難しい課題でした。

アイレットには 13 の事業部(部門)があり、それぞれが独立採算に近いスタイルで成長しています。このため、各部門で成果を出すエンジニアは部門特化のスキルや経験を磨く一方で、会社全体としての非連続的な成長が難しくなることもあります。

そこで、部門を超えた技術発信と会社全体の価値向上を目指すために、iret テクニカルアンバサダー認定制度を導入しました。単なる業務貢献を評価するだけでなく、成果を惜しみなく発信し、更なる効果を引き出すことにより、会社全体の成長を促進しています。

Google Cloud パートナーイベントにおいてエンジニアの人材開発テーマで登壇

Google Cloud Japan Partner Forum 2023 Tokyo」において、エンジニア教育に対する取り組みを発表しました。具体的には、資格試験の全面的なサポート、社内勉強会の開催、Google Cloud Skills Boost を活用したスキルアッププログラムを導入しています。これらの取り組みにより、エンジニアの技術力が向上し、会社全体のケイパビリティが強化されました。これが評価され、「Talent Development of the Year – Japan」賞を受賞しました。

この成功は、iret テクニカルアンバサダー認定制度とも密接に関連しています。テクニカルアンバサダーは、社内外での技術発信と情報共有を通じて、エンジニアの成長と会社の価値向上を目指すプログラムです。アンバサダーたちは、自らの知識と経験を積極的に発信し、他のエンジニアにも刺激を与え、共に成長する文化を醸成しています。アンバサダーたちの活動と努力が、会社全体の成長に大きく寄与しています。

このように、アイレットではエンジニアの成長を促進し、それを会社の成長と結びつけるための制度と取り組みを強化しています。今後も iret テクニカルアンバサダー認定制度を中心に、さらに大きな成果を目指していく予定です。

この制度への想い

iret テクニカルアンバサダー認定制度により、エンジニアは「お客様に向き合い、案件を通して事業を成長させる」と「知見の共有・発信で会社を直接成長させる」という2つの軸で会社成長へ貢献する道が明確になりました。

現在のアンバサダーは、会社や市場でテックリーダーとしての位置づけを持ち、その活動がエンジニア全員に認知され、結果社員全員が実行できるようになることを目指しています。そして一人ひとりのスキルと経験が集約され、会社全体のケイパビリティとして結実することを信じています。

また、この制度を通じて、AWS Ambassadors、AWS Top Engineers や AWS Community Builders などの社外表彰制度に選ばれるエンジニアも出ています。これにより、エンジニアが外部からも評価される機会も増え、モチベーションが高まっています。

最後に

今後も、エンジニアの成長と会社貢献のインテグレーション、そして会社のケイパビリティ拡大を目指して、iret テクニカルアンバサダー認定制度を推進していきます。社員一人ひとりが会社の成長に貢献できる仕組みを提供し、さらなる成果を目指していきたいと思います。

こうした取り組みに興味がある方は、ぜひお声がけください。エンジニア中心の会社全体の成長をどう設計するか、今後もアップデートし続けていきたいので、ぜひコメントなどを @kaz_goto 宛に頂けると嬉しいです。